本名：ジャン・バティスト・ラインハルト Jean Baptiste Reinhardt
1910年1月23日（10日説もある）ベルギー、リヴェルシー生まれ。
1953年5月16日フランス、フォンテンブローにて死去。
アメリカ以外で最も早くからジャズに興味を示し、自らの民族音楽とジャズの融合させた音楽を演奏したギタリスト。
「ジャンゴ（Django）」という言葉はジプシー後で「目覚める」という意味らしい。
ロマ(ジプシー音楽)の旅芸人一座にいた両親のもとに、一座がベルギーのリヴェルシーにいた時に生まれたという。
幼少のころから家族とともにヨーロッパ各地を旅して過ごした。
幼いころにヴァイオリンを習得、後にギターに専念するようになる。
1920年頃からフランス・パリの近郊に落ち着き、暮らすようになる。
10代の前半よりダンスホールで演奏活動を行うようになる。
次第に腕を上げ彼のギターは仲間から賞賛されるようになっていく。
ジャンゴ自身によれば1926年ある歌手の伴奏を行ったのが最初のレコーディングとのことであるが、このレコーディングはまだ発見されていないという。
1926年ビリー・アーノルドのバンドの演奏を聴いてジャズに傾倒するようになったというが、この「ビリー・アーノルド」という人物は不明である。
1928年10月（11月説あり）のある日の未明、彼のキャラヴァンが火事を出し、火を消そうとして半身に大やけどを負ってしまう。
その結果右足は麻痺し、左手の薬指と小指には障害が残り使えなくなるというギター奏者としては致命的な痛手を受ける。
彼を見た医師は、再びギターを弾くことは無理と思ったというが、彼は練習により独自の奏法を開拓し、ハンディキャップを克服するのである。
1934年同じくベルギー出身のジャズ評論の先駆者であるユーグ・パナシェ氏が彼のギターに惚れこみ、
フランスのジャズ愛好家集団「ホット・クラブ・ド・フランス」の協力を得、ジャンゴに新グループの結成を勧める。
集められたメンバーは、後に盟友となるヴァイオリニストのステファン・グラッペリ、ギタリストのジョセフ・ラインハルト、
同じくギターのロジェ・シャピュ、ベーシストのルイ・ヴォラで、弦楽器ばかりというユニークなバンド、フランス・ホット・クラブ五重奏団（Le Quintette du hot club de France）が結成される。
そしてこのクインテットによる初レコーディングが1934年12月に行われる。
続く
“Django Reinhardt／First recordings”（Prestige OJCCD-1895-2）
「イン・メモリアル／ジャンゴ・ラインハルト」（RJL-2530M）
“Reinhardt & Grappelly”(Crescendo GNP-9001)