フルネーム：フレドリック・マルコム・ウォーリング Fredrick Malcom Waring
1900年6月9日ペンシルヴァニア州タイロン生まれ。
1984年7月29日ペンシルヴァニア州ステート・カレッジにて死去。
『ジャズ人名辞典』未収録。
10代で弟のトム（Thomas Lincoln Waring ：1902〜1960）とその友人とバンドを結成し、地元のダンス・パーティなどで演奏し人気があったといいます。
ペンシルベニア州立大学で建築工学を学んだ後、ペンシルベニア州立グリー・クラブに入ることを熱望しましたが、オーディションで落ちてしまいます。
そこで彼は自分のバンドが人気があったので、学業を断念し音楽の道に進むことに決心したといいます。
彼のこのバンドは、1923年後半から1932年まででヴィクター・レコーズで最も売れたバンドといわれます。
1932年後半、ウォーリングは突然録音を辞め、ラジオでの演奏のみに活動を絞ります。
コールポーターによる彼の1930年の「LoveforSale」の録音は、この人気曲の唯一の時代バージョンの1つです。
1933年からラジオで始めた「フレッド・ワーリング・ショー」は1957年まで続く長寿番組となります。
愛国者でもある彼は、第二次世界大戦中積極的に慰問演奏活動を行い、数十の愛国的な歌を作曲し、演奏しました。
最も有名な曲は「マイアメリカ」です。
1940年代からレコード録音に復帰し、1950年代初頭にかけて、数多くの録音を行いヒット曲を生み出します。
「Sleep」、「Battle Hymn of the Republic」、「Smoke Gets in Your Eyes」、「Button Up Your Overcoat」、
「White Christmas」、「Give Me Your Tired、Your Poor」などは有名で、フランク・シナトラやビング・クロスビーとも共演を行います。
1947年米国西部での最初のフレッドウォーリング合唱ワークショップ（FredWaring Music Workshop）を立ち上げます。
彼は死去するまで37年間、ワークショップで教え、監督をしました。
1948年テレビにも進出し、1954年までCBSテレビで放送された「フレッド・ワーリング・ショー」は、音楽部門でいくつかの賞を受賞しました。
1983年、83歳の時議会の金メダルを授与されました。これは民間人にとって国内最高の栄誉といいます。
また彼は漫画のコレクターとしても有名だったようです。
“Waring’s Pennsylvanians”（RCA Victor LPV-554）