ミルドレッド・ベイリー 1929年

Mildred Bailey 1929

ミルドレッド・ベイリー

「スイングの女王」、「ロッキング・チェア・レディ」、「ミセス・スイング」と呼ばれるミルドレッド・ベイリーは、1929年ポール・ホワイトマン楽団の専属歌手としてデビューしたと言われるが、これはラジオ放送でホワイトマン楽団との吹込みは1931年10月になってからである。Wikipediaによるとレコード・デビューは、1929年エディ・ラング・オーケストラとのものだが、これはイギリスでしか発売されず、さらに名前のクレジットはなかったという。
僕などはこのエディ・ラングのオーケストラをバックに吹き込んだデビュー・レコードなどは入手はできないだろうと思っていたら、入手困難どころか既に持っていたのである。

[Mildred Bai;ey/Her greatest performances]3枚組レコード・ジャケット

<Date&Place> … 1929年10月5日録音

<Personnel> … エディ・ラングズ・オーケストラ(Eddie Lang's orchestra)

Guitar & Band leaderエディ・ラングEddie Lang
Trumpetアンディ―・セクレストAndy Secrestチャーリー・マーギュリスCharlie Margulis
Tromboneビル・ランクBill Rank
Alto saxバーニー・ベイリーBernie Bailey
Tenor sax & Clarinetイジ―・フリードマンIzzy Friedman
Violinアンディ・ホワイトマンAndy Whiteman
Piano & Arrangeホーギー・カーマイケルHoagy Carmichael
Bassマイク・トラフィカンテMike Trafficante
Drumsジョージ・マーシュGeorge Marsh
Vocalミルドレッド・ベイリーMildred Bailey

<Contents> … "Mildred Bai;ey/Her greatest performances"(Columbia JC3L-22)

Record1 A-7.ホワット・カインド・オブ・マン・イズ・ユー?“What kind of man is you ?”

まず「ジャズ・ギターの父」エディ・ラング名義のオーケストラがあったというのが意外である。ラングはこの4日後の10月9日ブラインド・ウィリー・ダンという黒人を想起させる変名で、ロニー・ジョンソンとギター・デュオをレコーディングしている。当時かなり幅広い活躍していたことが分かる。メンバーはポール・ホワイトマンのオーケストラゆかりの人物が多いが、それは彼女が当時在団していたからであろう。Tpのアンディ・セクレストはビックス・バイダーベックのフォロワーとして日本での評価は芳しくない人物である。
アンサンブル主体で歌のは短いが当時の楽器演奏者が率いるバンドの歌物は大体そういう傾向にあるので、意外ではない。ちょっとデキシー・フレイヴァ―を感じさせるのは時代のせいか?またこころなしか緊張した硬い歌声のように聞こえる。

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