ボブ・クロスビー 1939年
Bob Crosby 1939
僕の持っているこの年の録音は4曲だが、その4曲は3枚のレコードに散りばめられているので、どのレコードのどこに収録されているかをそれぞれの曲の所に書いていこうと思う。
「ボブ・クロスビー/ザ・ボブ・キャッツ傑作集」(Decca SDL-10301)
「サマータイム/ボブ・クロスビー・アンド・ヒズ・オーケストラ&ザ・ボブ・キャッツ」(MCA-3145)
「ボブ・クロスビーのボブ・キャッツ」(MCA-3018)
<Date&Place> … 1939年1月23日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ボブ・クロスビー・アンド・ヒズ・オーケストラ(Bob Crosby and his orchestra)
上記パーソネルは「ザ・ボブ・キャッツ傑作集」のレコード・ジャケット裏面に記載されているメンバーである。しかし「サマータイム」とは異なる箇所がある。
その1.Trombone
「サマータイム」では、ウォード・シロウェイが抜け、ジム・エマートが入ったとなっているのに対して
「ザ・ボブ・キャッツ傑作集」では、ウォード・シロウェイは残り、ウォーレン・スミスが抜けジム・エメットが入ったとある。
先ずWebでは、抜けたのはシロウェイとし、加わったのは"Jimmy Emert"としている。"Jimmy Emert"については、他に"Jimmy Emmett"と記載されているデータがある。どうも同一人物と思えるが、”Emert”と”Emmett”はかなり違うような気がするが、よく分からない。
また「サマータイム」には、クラリネットとアルト・サックスで、マッティ・マトロックが抜け、ジャック・フェリア(Jack Ferrier)かビル・ステグメイヤー(Bill Stegmeyer)が入ったとあるが、「傑作集」ではマトロックのままで移動はないとしている。因みにWebでは、マッティ・マトロックが抜け、ジャック・フェリア(Jack Ferrier)とビル・ステグメイヤー(Bill Stegmeyer)の二人が入ったとしている。
<Contents> … 「サマータイム/ボブ・クロスビー・アンド・ヒズ・オーケストラ&ザ・ボブ・キャッツ」(MCA-3145)&「ボブ・クロスビー/ザ・ボブ・キャッツ傑作集」(Decca SDL-10301)
| タイトル | 原題 | レコード1 | レコード2 | | |
| スモーキー・マリー | Smokey Mary | 「サマータイム」B面4曲目 | | | |
| サウス・ランバート・ストリート・パレード | South Rampart Street parade | 「サマータイム」B面5曲目 | 「ザ・ボブ・キャッツ傑作集」B面1曲目 | | |
「スモーキー・マリー」
ボデューク、マトロック、ハガート3人の共作。速いテンポで、アンサンブルのテーマに続いてCl(ファゾラ)、Tp(バタフィールド)、Ts(ミラー)、Tb(スミス)と力強く個性的なソロが続き、ボデュークがDsテクニックを見せ、アンサンブルを挟んでソロを取る。バンド全体が一つになった見事な演奏である。
「サウス・ランバート・ストリート・パレード」
ベースのハガートとドラムのボデュークが共作したナンバー。ニューオリンズの街頭を行進するマーチング・バンドの様子を表現したものという。「サマータイム」解説の瀬川昌久氏は非常に詳しく次のように書いている。
「『サウス・ランバート・ストリート』は実際にニューオリンズにある通りで、有名なマルディ・グラ(リオデジャネイロのカーニヴァルと並ぶ世界的なカーニヴァル)になると、カーニヴァルのバンドは、ベイズン・ストリートから行進を始め、キング・オブ・ズルが登場する。バンドはこの通りまで堂々闊歩し、ファンファーレを吹奏し、それからクレイボーン・ストリートに向かって演奏していった」という。
「傑作集」解説の飯塚氏は、1936年クロスビー楽団がニューヨーカー・ホテルに出演していた時、ボデュークが思いつくまま歌っているのをハガートがホテルのテーブル・クロスに書いておき、後で清書したというエピソードを紹介しているが、「サマータイム」解説の瀬川昌久氏は、ニューオリンズ出身のボデュークは、ハガートにニューオリンズのこの模様を話し、このメロディーを書き留めてくれと言って鼻歌で歌った。それをハガートはテーブルの上のナプキンに書き留めていて、持ち帰り完成させたと書いている。
37年11月に一度録音しているので今回は再演に当たる。ニューオリンズの雰囲気が想像できるような生き生きとした素晴らしい演奏が繰り広げられる。
<Date&Place> … 1939年2月6日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ボブ・クロスビーズ・ボブ・キャッツ(Bob Crosby's bob cats)
ディキシー・スタイルのスモール・グループ「ボブ・キャッツ」による演奏。これまではヤンク・ローソンが担当していたが、この録音ではビリー・バターフィールドが入っている。
<Contents> … 「ボブ・クロスビーのボブ・キャッツ」(MCA-3018)
B面5.「モーニン・ブルース」(Mournin’blues)
典型的なニューオリンズ・スタイルの演奏。彼らはこういう演奏をしたかったんだなぁと思わせるような生き生きとした楽しい演奏である。
<Date&Place> … 1939年8月29日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ボブ・クロスビー・アンド・ヒズ・オーケストラ(Bob Crosby and his orchestra)
Trumpet … ヤンク・ローソン ⇒ ショーティー・シェロック
Trombone … ウォード・シロウェイ ⇒ レイ・コニフ
Clarinet & Alto Sax … マッティ・マトロック、ジョー・キーンズ ⇒ ジョージ・ケーニヒ、ビル・ステグメイヤー
Tenor sax … ギル・ロディン ⇒ Out
Piano … ボブ・ザーク ⇒ ジョー・サリヴァン
前録音から半年たっている。メンバーに若干の移動がある。レコード解説ではアルト・サックスの1人を「ジョージ・コーニング」としているが、Webなどで調べるとベニー・グッドマンの楽団でも活躍した「ジョージ・ケーニヒ」の間違いのようだ。
<Contents> … 「ボブ・クロスビー/ザ・ボブ・キャッツ傑作集」(Decca SDL-10301)
B面4.「ブギー・ウギー・マギシック」(Boogie Woogie Maxixe)
ギル・ロディンの作。上品なブギー・ウギーといった感じのナンバー。ブギー・ウギーのリズム、パターンを使いながらアンサンブルがどことなく上品な響きを持っている。
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