チック・ウエッブ 1931年
Chick Webb 1931
<Date&Place> … 1931年3月31日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … チック・ウエッブ・アンド・ヒズ・オーケストラ(Chick Webb and his Orchestra)
<Contents> … 「チック・ウェッブ/伝説」(SDL 10344)
| A面3曲目 | ヒービー・ジービーズ | Heebie Jeebies |
| A面4曲目 | ソフト・アンド・スイート | Soft and sweet | |
チック・ウェッブを取り上げるのは2回目で、前回録音から約2年ほど経っている。その間録音がなかったとは思えないが、、僕が持っている2番目に古い録音ということになる。バンドのメンバーについては、トランペットが全て変わり、3本になっていることとアルト・サックスにベニー・カーターが加わった他はほとんど変わっていない。
A-3.[ヒービー・ジービーズ]は、1926年に録音したルイ・アームストロングが史上初めてスキャット・ヴォーカルを披露したことで有名な曲である。ここではベニー・カーターが編曲を担当し、ルイ・ベイコンのTp、エルマー・ウィリアムスのTs、カークパトリックのP、名人ジミー・ハリソンのソロなどが配されている。アンサンブルが見事でヴァイブラフォンらしき音も聞こえる。後半のTpではないかと思われるロング・トーンがすごい。
A-4.[ソフト・アンド・スイート]はエドガー・サンプソン作のその名の通りスイートでソフトなバラード、と言ってもテンポはそれほど遅くない。この録音当時サンプソンはバンドに参加しておらず、編曲はベニー・カーターではないかと言われているという。こちらもアンサンブルが見事で、ハリソン(Tb)、ウィリアムス(Ts)、ベイコン(Tp)のソロが入る。
1929年ころから登場してくる二つのバンド、本チック・ウエッブとキャブ・キャロウェイを比較すると、キャブ・キャロウェイの方は殆どジャズからは離れて、キャブの個性的なヴォーカルを武器に、熾烈なバンドの生存競争を生き抜こうとしたのに対し、チック・ウェッブの方はあくまでインストゥルメンタル中心で磨き上げられたアンサンブル、力量のあるソロイストによる聴き応えのある演奏を売りにしていたような気がする。
これは両バンドの出自によるものだという気がする。キャブはコットン・クラブというクラブでのショウが主な活躍場で、来店したお客様が食事或いは1杯飲みながら楽しめる「ショウ」という要素が最も要求されたろうし、チックの主戦場「サヴォイ・ボールルーム」はダンス場であり、いかに踊りやすいか踊りたくなるかということが求められたからではないかと思う。
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