チュー・ベリー 1937年

Chu Berry 1937

[ChuBerry_1937-40]

チュー・ベリーは、スイング時代の4大テナー(ホーキンス、レスター、ウエブスター)とも称される偉大なテナーサックス奏者である。これまで何度か拙HPでも登場してきたが、今回は自身名義の吹込みである。ディスコグラフィーを見てもこの1937年3月23日の"Chu Berry and his Stompy stevedores"を率いての吹込みが、自身名義としては初の録音だったようである。
チュー・ベリーはよくコールマン・ホーキンスとソニー・ロリンズを結ぶ巨人と言われるが、僕はホーキンスよりもレスター・ヤングに近い感じがする。ホーキンスのように力ずくでゴリゴリ押してくる感じではないからだが、これは多分僕の不明なせいだろう。各曲短いがチューの軽快なソロが聴くことができる。
バンド名の"Stompy stevedores"はどのような意味だろうか?"Stomp"ジャズでは古くから使われた言葉で「弾むような音楽・演奏」、"Stevedores"は荷役夫ということなので、「弾むような楽しい音楽を運んでくる人たち」といった意味であろう。
なお、音源について、ジャケット・デザインはCDと同じウィリアム・スタイグ氏の「猫」を使ったものであったが、そのオリジナル盤などは高額で到底手が出せない。僕の持っているレコードは再販ものである。CDとレコードを比較すると、3月23日の"Chu Berry and his Stompy stevedores"の初レコーディングについてCDは、1曲削除されている。なぜ削除したのかは不明である。通常CDの方にボーナス・トラックがプラスされるのことが多いのだが…。また右の"Everybody's"というところから出ている"ChuBerry_1937-40"という海賊版らしきレコードにも1937年の録音は3曲("Indiana"、"Limehouse blues"、"Malestrom")収録されている。"Indiana"は全く同じだが、"Limehouse blues"と"Malestrom"は構成は同じだが、ソロは若干異なるので、別テイクであろう。
[Chu Berry/Chu]再発レコード・ジャケット

<Date & Place> … 1937年3月23日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … チュー・ベリー・アンド・ヒズ・ストンピー・スティーヴドアーズ(Chu Berry and his Stompy stevedores)

Band leader & Tenor saxチュー・ベリーChu Berry
Trumpet & Vocalホット・リップス・ペイジHot Lips Page
Tromboneジョージ・マシューズGeorge Matthews
Clarinetバスター・ベイリーBuster Bailey
Pianoホレス・ヘンダーソンHorace Henderson
Guitarローレンス・ルーシーLawrence Lucie
Bassイスラエル・クロスビーIsrael Crosby
Drumsコジー・コールCozy Cole
[Chu Berry/Chu]CD・ジャケット

<Contents> … "Chu Berry/Chu"(Epic EE 22007)&「チュー・ベリー/チュー」(SICP 4013)

A-1.&CD-1.ナウ・ユーアー・トーキング・マイ・ランゲージNow you're talking my language
A-2.&CD-2.インディアナIndiana (back home again in Indiana
A-3.ツー・マーヴェラス・フォー・ワーヅtoo marvelous for words
A-4.&CD-3.ライムハウス・ブルースLimehouse blues
[ナウ・ユーアー・トーキング・マイ・ランゲージ]
何か楽しげなナンバーである。ホット・リップス・ペイジのヴォーカルが入る軽快なナンバー。ヴォーカルの後1コーラス32小節のチューとベイリーのソロが聴き処である。
[インディアナ]
昔からよく演奏されている曲。構成がよく分からない。Tb、Tpがソロでテーマを吹き、P、Clのソロはアドリブのような気がする。そして続くTsもアドリブであろう。少し長い小節を吹く。これもリフ・ナンバーであろう。
[ツー・マーヴェラス・フォー・ワーヅ]
CDには未収録。テナーが主導する形でテーマ吹奏の後ペイジのヴォーカルが入る。ベイリーのオブリガードが生きている。そしてその後を受けてチューのソロが力強く歌い出す。短いTbソロを受けてTs、Pの短いソロを受けてエンディングに向かう。
[ライムハウス・ブルース]
アップ・テンポのナンバー。ソロはClからTp、ミュートを駆使して面白い味を出している。続くチューのソロはリズムに乗って実にスムーズに展開する。素晴らしいソロだ。続くTbのソロからリフをバックに使い一段と盛り上げる。ライヴなどで受けそうなリフ・ナンバーである。
[Cab - Ella & Chick]A面

<Date&Place> … 1937年8月24日 録音

<Personnel> … キャブ・キャロウェイ・アンド・ヒズ・オーケストラ(Cab Calloway and his orchestra)

Band leader & Vocalキャブ・キャロウェイCab Calloway
Trumpetシャド・コリンズShad Collinsアーヴィング・ランドルフIrving Randolphラマー・ライトLammer Wright
Tromboneデ・プリースト・ホィーラーDe Priest Wheelerクロウド・ジョーンズClaude Jonesケグ・ジョンソンKeg Johnson
Reedsガルヴィン・ブッシェルGarvin Bushellアンドリュー・ブラウンAndrew Brownチュー・ベリーChu Berryウォルター・トーマスWalter “Fut”Thomas
Pianoベニー・ペインBennie Payne
Guitarモーリス・ホワイトMorris White
String bassミルト・ヒントンMilt Hinton
Drumsルロイ・マキシーLeroy Maxey

<Contents> … "Cab - Ella & Chick"(Bandstand records 7125)

A面3.シーズ・トール・シーズ・タン・シーズ・テリフィックShe's tall , she's tan , she's terrific
チック・ウェッブとエラ・フィッツジェラルドもこの後12月10日に吹き込んでいる曲。頭から「ミニー・ザ・ムーチャー」のようなコール・アンド・レスポンスで始めている。エラと比べれば面白色が濃厚である。
[Chu Berry/Chu]再発レコード・A面

<Date & Place> … 1937年9月10日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … チュー・ベリー・アンド・ヒズ・ストンピー・スティーヴドアーズ(Chu Berry and his Stompy stevedores)

Band leader & Tenor saxチュー・ベリーChu Berry
Trumpetアーヴィング・ランドルフIrving Randolph
Tromboneケグ・ジョンソンKeg Johnson
Pianoベニー・ペインBenny Payne
Guitarデイヴ・バーバーDave Barbour
Bassミルト・ヒントンMilt Hinton
Drumsルロイ・マキシーLeroy Maxey
[Chu Berry/Chu]CD

<Contents> … "Chu Berry/Chu"(Epic EE 22007)&「チュー・ベリー/チュー」(SICP 4013)

[チューベリー・ジャム]
チューのオリジナル。チューがたっぷりソロを吹き、TbとTpの短いソロ、Pとドラムの短いソロが入る。
[メイルストローム]
これもチューのオリジナル。ちょっとオリエンタルなムードが漂う。TsがリードするテーマからソロはTp〜Tb、そしてTsへとつなぐ。
[マイ・シークレット・ラヴ・アフェア]
ヴォーカルを取るのはピアノのベニーペイン。ベニーは正式に歌の勉強もしキャリアもあるのだが、この後キャロウェイ楽団に入るとリーダーが歌うので全くその機会がなくなってしまう。
このバンドの録音の中では少しスローなナンバー。ヴォーカルに先立つチューのソロはソフトな音色とメロウなフレージングが素晴らしい。
[エブ・タイド]
ロバート・マックスウェル作曲、カール・シグマン作詞の有名なスタンダード・ナンバーとは同名異曲。
[Cab Calloway/Penguine swing]CDジャケット

<Date&Place> … 1937年12月10日 ニュー・ヨークにて録音

<Personnel> … キャブ・キャロウェイ・アンド・ヒズ・オーケストラ(Cab Calloway and his orchestra)

A-5.&CD-5.チューベリー・ジャムChuberry Jam
A-6.&CD-6.メイルストロームmalestrom
A-7.&CD-7.マイ・シークレット・ラヴ・アフェアMy secret love affair
A-8.&CD-8.エブ・タイドEbb tide
Band leader & Vocalキャブ・キャロウェイCab Calloway
Trumpetシャド・コリンズShad Collinsアーヴィング・ランドルフIrving Randolphラマー・ライトLammer Wright
Tromboneデ・プリースト・ホィーラーDe Priest Wheelerクロウド・ジョーンズClaude Jonesケグ・ジョンソンKeg Johnson
Reedsガルヴィン・ブッシェルGarvin Bushellアンドリュー・ブラウンAndrew Brownチュー・ベリーChu Berryウォルター・トーマスWalter “Fut”Thomas
Pianoベニー・ペインBennie Payne
Guitarダニー・バーカーDanny Barker
String bassミルト・ヒントンMilt Hinton
Drumsルロイ・マキシーLeroy Maxey
8月24日からの移動
Guitar … モーリス・ホワイト ⇒ ダニー・バーカー(Danny Barker)

<Contents> … "Cab Calloway/Penguine swing"(Archives of jazz 3801082)

CD-2.ビューグル・ブルースBugle blues
ほぼインストのナンバーアップ・テンポのナンバーでアンサンブルが素晴らしい。まずソロを取るのはTs(チュー?)、Tp、Clでこの後キャブが奇声を上げリフを交え一挙に盛り上げていく。

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