チュー・ベリー 1940年

Chu Berry 1940

キャブ・キャロウェイ・バンドで演奏するガレスピー(後列左端)

チュー・ベリーはこの年もキャブ・キャロウェイ楽団において「ゴースト・オブ・ア・チャンス」、「ロンサム・ナイツ」のようなテナー・サックス吹奏史上に残るような傑作を残している。またこの年キャロウェイ楽団にはTpにディジー・ガレスピーが在団しており、二人のソロを聴くだけでもこのバンドの価値はあると言えよう。

[Cab Calloway/Boog it]レコード・ジャケット

<Date&Place> … 1940年3月8日 シカゴにて録音

<Personnel> … キャブ・キャロウェイ・アンド・ヒズ・オーケストラ(Cab Calloway and his orchestra)

Band leader & Vocalキャブ・キャロウェイCab Calloway
Trumpetマリオ・バウザMario Bauzaディジー・ガレスピーDizzy Gillespieラマー・ライトLammar Wright
Tromboneタイリー・グレンTyree Glennケグ・ジョンソンKeg Johnsonクエンティン・ジャクソンQuentin Jackson
Clarinet & Alto Saxヒルトン・ジェファーソンHilton Jeffersonアンドリュー・ブラウンAndrew Brown
Tenor Saxチュー・ベリーChu Berryウォルター・トーマスWalter "Fut" Thomas
Baritone sax&Clarinetジェリー・ブレイクJerry Blake
Pianoベニー・ペインBennie Paine
GuitarダニーバーカーDanny Barker
Tubaミルト・ヒントンMilt Hinton
Drumsコジ―・コールCozy Cole
[Cab Calloway/Boog it]レコード・ジャケット

僕が持っているキャブの前回(1939年7月17日)録音から大幅な移動がある。注目はディズである。
Trumpet … アーヴィング・ランドルフ ⇒ ディジー・ガレスピー
Trombone … クロウド・ジョーンズ、デ・プリースト・ホィーラー ⇒ タイリー・グレン、クエンティン・ジャクソン
Clarinet & Alto Sax … チャウンシー・ホウトン ⇒ ヒルトン・ジェファーソン
Baritone sax&Clarinet … ジェリー・ブレイク ⇒ In
Guitar … モーリス・ホワイト ⇒ ダニー・バーカー

<Contents> … "Cab Calloway/Boog-it"(Green line records JJ-607)

A面-3.チョップ、チョップ、チャーリー・チャンChop , chop , Charlie Chan
A面-4.ブーグ・イットBoog-it
A面-3.「チョップ、チョップ、チャーリー・チャン」、A面-4.「ブーグ・イット」
どちらもキャブのヴォーカルがメインである。中間にTs、Tpソロが入るが多分チューとガレスピーであろう。

「キャブ・キャロウェイ/ペンギン・スウイング」CDジャケット

<Date&Place> … 1940年5月15、18日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … キャブ・キャロウェイ・アンド・ヒズ・オーケストラ(Cab Calloway and his orchestra)

前回3月8日から移動無し。

<Contents> … "Chu Berry/1937-40"(Everybody's 1002)&"Cab Calloway/Penguin swing"(Archives of Jazz 3801082)&"Chu Berry/Chu"(Epic SICP 4013)

邦題原題録音日収録収録箇所
ザ・ローン・アレンジャーThe lone arranger5月15日"1937-40"B面3.
ザ・ローン・アレンジャーThe lone arranger5月15日"1937-40"B面4.
コーリング・オール・バーズCalling all bars5月18日"Penguin"CD-6.
ザ・ローンレンジャーThe lone ranger5月18日"Penguin"CD-7.
フーズ・ヤフーディ?Who’s Yehoodi ?5月18日"Penguin"CD-8.
トプシー・ターヴィーTopsy turvy(Hard times)5月18日"Chu"CD-11.
「キャブ・キャロウェイ/ペンギン・スウイング」CD
ザ・ローン・アレンジャー
5月15日に2回、18日と計3回吹き込んでいるが、よくタイトルを見ると5月15日のは"The lone arranger"(寂しき編曲家)であり、5月18日のは"The lone ranger"(寂しき突撃兵)と異なるが曲は同じである。どちらが間違えているのであろう?Webで検索する限りどうも"The lone arranger"(寂しき編曲家)が正しそうである。
3回の吹込みの内5月18日盤には(previously unissued)とあるので発売されなかった可能性が高い。ということはどういうことなのだろう?5月15日に2回吹き込んだが満足いく出来ではなく、18日にもう一度吹き込んだが満足できず、結局5月15日吹込みを<正>としたということだろうか?
3ヴァージョンとも構成は同じで、アンサンブル中心、間にTs、Tpそしてもう一度Tsソロが入る。これはチューとディズであろう。僕には3ヴァージョンとも甲乙はつけがたい感じがするが、どれがマスターとなったのかは今のところ不明である。
コーリング・オール・バーズ
未発表テイクという。アンサンブルの後TpとTsのソロ、再度短いTp、Tbのソロ、そしてアンサンブルとTsの絡みがありアンサンブルとなって終わる。アンサンブルの響きなどグレン・ミラーを感じさせる箇所もある。Tpソロ(多分ディズ)の輝かしい響きが印象的である。
フーズ・ヤフーディ?
アンサンブルの後語りのようにキャブのヴォーカルが始まる。ヴォーカルの後アンサンブルを間に挟んだTsソロが入り、再びヴォーカルとなる。このTsソロは余裕を感じさせるリラックスしたものである。
トプシー・ターヴィー
ガレスピーによるソロが有名であるが、先ずはキャブのヴォーカルでスタートする。ディズのソロはその後に出る。この時期としては割と長尺で確かに素晴らしい。そして続くチューのソロも聴き応えがある。最後はキャブの語りとアンサンブルで終わる。

「チュー・ベリー/チュー」CDジャケット

<Date&Place> … 1940年6月27日 シカゴにて録音

<Personnel> … キャブ・キャロウェイ・アンド・ヒズ・オーケストラ(Cab Calloway and his orchestra)

前回5月18日から移動無し。

<Contents> … "Cab Calloway/Penguin swing"(Archives of Jazz 3801082)&"Chu Berry/Chu"(Epic SICP 4013)&"Chu Berry/1937-40"(Everybody's 1002)

邦題原題収録収録箇所
バイ・バイ・ブルースBye bye blues"Penguin"CD-9.
カモン・ウィズ・ザ・カモンCome on with the "Come on""Chu"CD-12.
ゴースト・オブ・ア・チャンス(I don't stand)a ghost of a chance (with you)"Chu"CD-13.
ゴースト・オブ・ア・チャンス(I don't stand)a ghost of a chance (with you)"1937-40"B面5.
バイ・バイ・ブルース
アンサンブルの後まずソロを取るのはチュー、これが素晴らしい。そしてディズの輝かしいソロへ受け渡される。次いでタイリー・グレンのヴァイブのソロとなるがこれはであろう。最後にミルト・ヒントンの短いBソロも入る。ノン・ヴォーカル・ナンバー。
カモン・ウィズ・ザ・カモン
アップ・テンポのナンバー。アンサンブルからキャブのヴォーカルが入り、まずソロを取るのはチュー。これも素晴らしい。この時期チューは絶好調だったのではないだろうか。アンサンブルを挟んでディズの短いソロ、Cl、Tb、Dsの短いソロが散りばめられる。
ゴースト・オブ・ア・チャンス
"Chu"にはmatrix No.WC3163-1、"1937-40"には別ヴァージョンのmatrix No.WC3163-2が収録されている。
構成はどちらも同じで全篇アンサンブルをバックに力強いチューのTsソロがフューチャーされる。どちらも素晴らしいが"Chu"の方がマスターであろう。いずれにせよチューの代表作であることには間違いない。

[Chu Berry/1937-40]レコード・ジャケット

<Date&Place> … 1940年8月5,28日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … キャブ・キャロウェイ・アンド・ヒズ・オーケストラ(Cab Calloway and his orchestra)

前回6月27日から移動無し。

<Contents> … "Cab Calloway/Penguin swing"(Archives of Jazz 3801082)&"Chu Berry/Chu"(Epic SICP 4013)&"Chu Berry/1937-40"(Everybody's 1002)

邦題原題録音日収録収録箇所収録収録箇所
サンセットSunset8月5日"Penguin"CD-10.
パパズ・イン・ベッド・ウィズ・ヒズ・ブリッチェズ・オンPapa's in bed with his britches on8月5日"1937-40"B面6.
キューピッズ・ナイトメアCupid's nightmare8月28日"Penguin"CD-11.
ホット・エアHot air8月28日"Penguin"CD-12.
ロンサム・ナイツLonesome nights8月28日"Chu"CD-14."1937-40"B面8.
ロンサム・ナイツLonesome nights8月28日"1937-40"B面7.
[Chu Berry/1937-40]B面ラベル
サンセット
一転してスローなナンバー。アンサンブルはミュートのTpがリードを取る。Tsの短いソロの後ヴォーカルが入るがここではC調なしである。Tpのソロはない。
パパズ・イン・ベッド・ウィズ・ヒズ・ブリッチェズ・オン
アンサンブルからバンドのコーラス、そしてキャブのヴォーカルとなる。ソロはチュー続いてディズ、グレンの短いソロが入り、再びキャブのヴォーカルとなる。
キューピッズ・ナイトメア
キャロウェイ時代でディズのソロの有名なナンバーでヴォーカルはなし。冒頭でアンサンブルをリードするところとアンサンブルの後の2カ所Tpソロがあるが、実際聴いてみると実に短い。審美耳がない僕には重要性が分からないでいる。
ホット・エア
アンサンブルの後TpとTsは2カ所で短いソロを取るが、この頃はソロが売り物ということではなかったのかと思う。ヴォーカルなし。
ロンサム・ナイツ
"1937-40"には、matrix No.CO 28518-1と2の2つのヴァージョン、"Chu"にはmatrix No.CO 28518-1が収録されている。matrix No.CO 28518-1がマスターであろう。
構成はどのヴァージョンも同じ。テンポを抑えたナンバー、途中短いTpソロが入るが、「ゴースト・オブ・ア・チャンス」同様チューの素晴らしいTsソロが全編を支配している。これもチューの代表作と言えるであろう。

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