チュー・ベリー 1940年
Chu Berry 1940
チュー・ベリーはこの年もキャブ・キャロウェイ楽団において「ゴースト・オブ・ア・チャンス」、「ロンサム・ナイツ」のようなテナー・サックス吹奏史上に残るような傑作を残している。またこの年キャロウェイ楽団にはTpにディジー・ガレスピーが在団しており、二人のソロを聴くだけでもこのバンドの価値はあると言えよう。
<Date&Place> … 1940年3月8日 シカゴにて録音
<Personnel> … キャブ・キャロウェイ・アンド・ヒズ・オーケストラ(Cab Calloway and his orchestra)
僕が持っているキャブの前回(1939年7月17日)録音から大幅な移動がある。注目はディズである。
Trumpet … アーヴィング・ランドルフ ⇒ ディジー・ガレスピー
Trombone … クロウド・ジョーンズ、デ・プリースト・ホィーラー ⇒ タイリー・グレン、クエンティン・ジャクソン
Clarinet & Alto Sax … チャウンシー・ホウトン ⇒ ヒルトン・ジェファーソン
Baritone sax&Clarinet … ジェリー・ブレイク ⇒ In
Guitar … モーリス・ホワイト ⇒ ダニー・バーカー
<Contents> … "Cab Calloway/Boog-it"(Green line records JJ-607)
| A面-3. | チョップ、チョップ、チャーリー・チャン | Chop , chop , Charlie Chan |
| A面-4. | ブーグ・イット | Boog-it |
A面-3.「チョップ、チョップ、チャーリー・チャン」、A面-4.「ブーグ・イット」
どちらもキャブのヴォーカルがメインである。中間にTs、Tpソロが入るが多分チューとガレスピーであろう。
<Date&Place> … 1940年5月15、18日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … キャブ・キャロウェイ・アンド・ヒズ・オーケストラ(Cab Calloway and his orchestra)
前回3月8日から移動無し。
<Contents> … "Chu Berry/1937-40"(Everybody's 1002)&"Cab Calloway/Penguin swing"(Archives of Jazz 3801082)&"Chu Berry/Chu"(Epic SICP 4013)
| 邦題 | 原題 | 録音日 | 収録 | 収録箇所 |
| ザ・ローン・アレンジャー | The lone arranger | 5月15日 | "1937-40" | B面3. |
| ザ・ローン・アレンジャー | The lone arranger | 5月15日 | "1937-40" | B面4. |
| コーリング・オール・バーズ | Calling all bars | 5月18日 | "Penguin" | CD-6. |
| ザ・ローンレンジャー | The lone ranger | 5月18日 | "Penguin" | CD-7. |
| フーズ・ヤフーディ? | Who’s Yehoodi ? | 5月18日 | "Penguin" | CD-8. |
| トプシー・ターヴィー | Topsy turvy(Hard times) | 5月18日 | "Chu" | CD-11. |
ザ・ローン・アレンジャー
5月15日に2回、18日と計3回吹き込んでいるが、よくタイトルを見ると5月15日のは"The lone arranger"(寂しき編曲家)であり、5月18日のは"The lone ranger"(寂しき突撃兵)と異なるが曲は同じである。どちらが間違えているのであろう?Webで検索する限りどうも"The lone arranger"(寂しき編曲家)が正しそうである。
3回の吹込みの内5月18日盤には(previously unissued)とあるので発売されなかった可能性が高い。ということはどういうことなのだろう?5月15日に2回吹き込んだが満足いく出来ではなく、18日にもう一度吹き込んだが満足できず、結局5月15日吹込みを<正>としたということだろうか?
3ヴァージョンとも構成は同じで、アンサンブル中心、間にTs、Tpそしてもう一度Tsソロが入る。これはチューとディズであろう。僕には3ヴァージョンとも甲乙はつけがたい感じがするが、どれがマスターとなったのかは今のところ不明である。
コーリング・オール・バーズ
未発表テイクという。アンサンブルの後TpとTsのソロ、再度短いTp、Tbのソロ、そしてアンサンブルとTsの絡みがありアンサンブルとなって終わる。アンサンブルの響きなどグレン・ミラーを感じさせる箇所もある。Tpソロ(多分ディズ)の輝かしい響きが印象的である。
フーズ・ヤフーディ?
アンサンブルの後語りのようにキャブのヴォーカルが始まる。ヴォーカルの後アンサンブルを間に挟んだTsソロが入り、再びヴォーカルとなる。このTsソロは余裕を感じさせるリラックスしたものである。
トプシー・ターヴィー
ガレスピーによるソロが有名であるが、先ずはキャブのヴォーカルでスタートする。ディズのソロはその後に出る。この時期としては割と長尺で確かに素晴らしい。そして続くチューのソロも聴き応えがある。最後はキャブの語りとアンサンブルで終わる。
<Date&Place> … 1940年6月27日 シカゴにて録音
<Personnel> … キャブ・キャロウェイ・アンド・ヒズ・オーケストラ(Cab Calloway and his orchestra)
前回5月18日から移動無し。
<Contents> … "Cab Calloway/Penguin swing"(Archives of Jazz 3801082)&"Chu Berry/Chu"(Epic SICP 4013)&"Chu Berry/1937-40"(Everybody's 1002)
| 邦題 | 原題 | 収録 | 収録箇所 |
| バイ・バイ・ブルース | Bye bye blues | "Penguin" | CD-9. |
| カモン・ウィズ・ザ・カモン | Come on with the "Come on" | "Chu" | CD-12. |
| ゴースト・オブ・ア・チャンス | (I don't stand)a ghost of a chance (with you) | "Chu" | CD-13. |
| ゴースト・オブ・ア・チャンス | (I don't stand)a ghost of a chance (with you) | "1937-40" | B面5. |
バイ・バイ・ブルース
アンサンブルの後まずソロを取るのはチュー、これが素晴らしい。そしてディズの輝かしいソロへ受け渡される。次いでタイリー・グレンのヴァイブのソロとなるがこれはであろう。最後にミルト・ヒントンの短いBソロも入る。ノン・ヴォーカル・ナンバー。
カモン・ウィズ・ザ・カモン
アップ・テンポのナンバー。アンサンブルからキャブのヴォーカルが入り、まずソロを取るのはチュー。これも素晴らしい。この時期チューは絶好調だったのではないだろうか。アンサンブルを挟んでディズの短いソロ、Cl、Tb、Dsの短いソロが散りばめられる。
ゴースト・オブ・ア・チャンス
"Chu"にはmatrix No.WC3163-1、"1937-40"には別ヴァージョンのmatrix No.WC3163-2が収録されている。
構成はどちらも同じで全篇アンサンブルをバックに力強いチューのTsソロがフューチャーされる。どちらも素晴らしいが"Chu"の方がマスターであろう。いずれにせよチューの代表作であることには間違いない。
<Date&Place> … 1940年8月5,28日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … キャブ・キャロウェイ・アンド・ヒズ・オーケストラ(Cab Calloway and his orchestra)
前回6月27日から移動無し。
<Contents> … "Cab Calloway/Penguin swing"(Archives of Jazz 3801082)&"Chu Berry/Chu"(Epic SICP 4013)&"Chu Berry/1937-40"(Everybody's 1002)
| 邦題 | 原題 | 録音日 | 収録 | 収録箇所 | 収録 | 収録箇所 |
| サンセット | Sunset | 8月5日 | "Penguin" | CD-10. |
| パパズ・イン・ベッド・ウィズ・ヒズ・ブリッチェズ・オン | Papa's in bed with his britches on | 8月5日 | "1937-40" | B面6. |
| キューピッズ・ナイトメア | Cupid's nightmare | 8月28日 | "Penguin" | CD-11. |
| ホット・エア | Hot air | 8月28日 | "Penguin" | CD-12. |
| ロンサム・ナイツ | Lonesome nights | 8月28日 | "Chu" | CD-14. | "1937-40" | B面8. |
| ロンサム・ナイツ | Lonesome nights | 8月28日 | "1937-40" | B面7. |
サンセット
一転してスローなナンバー。アンサンブルはミュートのTpがリードを取る。Tsの短いソロの後ヴォーカルが入るがここではC調なしである。Tpのソロはない。
パパズ・イン・ベッド・ウィズ・ヒズ・ブリッチェズ・オン
アンサンブルからバンドのコーラス、そしてキャブのヴォーカルとなる。ソロはチュー続いてディズ、グレンの短いソロが入り、再びキャブのヴォーカルとなる。
キューピッズ・ナイトメア
キャロウェイ時代でディズのソロの有名なナンバーでヴォーカルはなし。冒頭でアンサンブルをリードするところとアンサンブルの後の2カ所Tpソロがあるが、実際聴いてみると実に短い。審美耳がない僕には重要性が分からないでいる。
ホット・エア
アンサンブルの後TpとTsは2カ所で短いソロを取るが、この頃はソロが売り物ということではなかったのかと思う。ヴォーカルなし。
ロンサム・ナイツ
"1937-40"には、matrix No.CO 28518-1と2の2つのヴァージョン、"Chu"にはmatrix No.CO 28518-1が収録されている。matrix No.CO 28518-1がマスターであろう。
構成はどのヴァージョンも同じ。テンポを抑えたナンバー、途中短いTpソロが入るが、「ゴースト・オブ・ア・チャンス」同様チューの素晴らしいTsソロが全編を支配している。これもチューの代表作と言えるであろう。
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