チュー・ベリー 1941年

Chu Berry 1941

チュー・ベリー

チュー・ベリーはこの年もキャブ・キャロウェイ楽団に在団していた。キャロウェイ楽団のサックス陣を代表するソロイストとして、多くの聴き応えのあるテナー吹奏を残している。そして大変惜しいことに彼はこの年10月末に交通事故で31歳という若さでこの世に別れを告げてしまうのである。 「キャブ・キャロウェイ/ペンギン・スウイング」

<Date&Place> … 1941年3月5日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … キャブ・キャロウェイ・アンド・ヒズ・オーケストラ(Cab Calloway and his orchestra)

Band leader & Vocalキャブ・キャロウェイCab Calloway
Trumpetディジー・ガレスピーDizzy Gillespieラマー・ライトLammar Wrightジョナ・ジョーンズJonah Jones
Tromboneタイリー・グレンTyree Glennケグ・ジョンソンKeg Johnsonクエンティン・ジャクソンQuentin Jackson
Clarinet & Alto saxジェリー・ブレイクJerry Blake
Alto saxヒルトン・ジェファーソンHilton Jefferson
Tenor Saxチュー・ベリーChu Berryウォルター・トーマスWalter "Fut" Thomas
Alto sax & Baritone saxアンドリュー・ブラウンAndrew Brown
Pianoベニー・ペインBennie Paine
GuitarダニーバーカーDanny Barker
Tubaミルト・ヒントンMilt Hinton
Drumsコジ―・コールCozy Cole
1940年8月28日からの移動
Trumpet … マリオ・バウザ ⇒ ジョナ・ジョーンズ

<Contents> … "Cab Calloway/Penguin swing"(Archives of Jazz 3801082)

CD-13.へプ・キャッツ・ラヴ・ソングHep cats love song
CD-14.ジョナ・ジョインズ・ザ・キャブJonah joins the Cab
CD-15.ギーチー・ジョーGeechie Joe
CD-16.スペシャル・デリヴァリーSpecial delivery
「キャブ・キャロウェイ/ペンギン・スウイング」CD
へプ・キャッツ・ラヴ・ソング
ここからTpがマリオ・バウザに代わりジョナ・ジョーンズが加入する。粟村氏によるとキャロウェイはジョーンズ加入後はソロをジョーンズに吹かせたというので、そうだとすればこの曲以降キャロウェイ楽団でのディズのソロは無くなる。ヴォーカル入りのナンバーでTpソロはなし。
ジョナ・ジョインズ・ザ・キャブ
ジョナ・ジョーンズがキャブのバンドに入ったという曲だろう。ジョナを紹介するような語りのようなヴォーカル入り。未発表テイクという。曲名から言ってもTpソロはジョーンズだろうが、正直僕にはジョーンズとこの時期のディズの違いの聴き分けはできないが、大将のキャブが紹介して吹き出すのだからジョナがソロを取っているのだろう。両者ともロイ・エルドリッジの影響下にあったことは間違いないと思う。
ギーチー・ジョー
Tpがフューチャーされているヴォーカル・ナンバー。ここでのTpソロもジョーンズなのだろう。キャロウェイの大ヒット曲「ミニー・ザ・ムーチャー」に似ている曲。未発表テイクだという。
スペシャル・デリヴァリー
前3曲と同日録音のヴォーカルなしのジャンプ・ナンバー。テーマ・アンサンブルの後、Ts⇒アンサンブル⇒Tpソロ⇒アンサンブルで終わる。ここもTpソロはジョーンズということだろうが、さすがに聴かせる。聴き処は最初のチューのソロで脂ののった素晴らしいソロである。

[Chu Berry/Chu]レコード・ジャケット

<Date&Place> … 1941年7月3日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … キャブ・キャロウェイ・アンド・ヒズ・オーケストラ(Cab Calloway and his orchestra)

前回3月5日と同じ。

<Contents> … "Chu Berry/Chu"(Record … Epic EE 22007、CD … Epic SICP 4013)

A列車で行こう(Take the "A" train)
ご存じビリー・ストレイホーン作のエリントン楽団のオープニング・ナンバー。エリントン楽団もこの年2月に録音し4月11日にリリースしたナンバー。最も早いカヴァーの一つではないだろうか?キャブはエリントンと親しかったので、譜面を早く買うことができたのかもしれない。でもイントロなどはしっかりアレンジメントされているが、何故かサビが無くなっている。ミュートTpソロはジョナなのであろう。続くチューのソロがいい。

「コールマン・ホーキンス&チュー・ベリー」レコード・ジャケット

<Date&Place> … 1941年8月28日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … チュー・ベリーと彼のジャズ・アンサンブル(Chu Berry and his jazz ensemble)

Band leader & Tenor saxチュー・ベリーChu Berry
Trumpetホット・リップス・ペイジHot Lips Page
Pianoクライド・ハートClyde Hart
Guitarアル・ケイシーAl Casey
Bassアル・モーガンAl Morgan
Drumsハリー・ジーガーHarry Jaeger

<Contents> …「コールマン・ホーキンス&チュー・ベリー」(キング・レコード K23P-6614)

B面5.ブローウィング・アップ・ア・ブリーズBlowing up a breeze
B面6.明るい表通りでOn the sunny side of the street
B面7.ミントンの月曜日Monday at Minton's
B面8.ジー・ベイビー・エイント・アイ・グッド・トゥ・ユーGee baby , ain't I good to you
「ブローウィング・アップ・ア・ブリーズ」
チューとペイジが共作した即席のリフ・ナンバー。最初にソロを取るところからノリまくるチューのドライヴ感溢れるプレイが素晴らしい。短いがジーガー以外の全員がソロを取る。
「明るい表通りで」
このナンバーらしくないゆったりとしてテンポで演奏される。ペイジは加わっていない。滔々たる悠揚迫らざるチューのプレイが素晴らしい。ハートのピアノ・ソロもシンプルで良い。チューの最高傑作の一つではないか。
「ミントンの月曜日」
これもペイジとチューの共作。バップ発祥の地の一つと言われる「ミントンズ・プレイ・ハウス」に因んだタイトル。リフ・ナンバーで余りバップっぽくないのがご愛敬といったところか。
「ジー・ベイビー・エイント・アイ・グッド・トゥ・ユー」
ゆったりとしたバラード。作ったのはドン・レッドマンで古いナンバーだという。ヴォーカルはペイジ。ヴォーカル後のハート、チューのソロが素晴らしい。

[Cab Calloway/Boog-it]レコード・ジャケット

<Date&Place> … 1941年9月10日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … キャブ・キャロウェイ・アンド・ヒズ・オーケストラ(Cab Calloway and his orchestra)

前回7月3日と同じ。

<Contents> … "Cab Calloway/Boog-it"(Green line records JJ-607)

A面5.ブルース・イン・ザ・ナイトBlues in the night
A面6.セイズ・フー?セイズ・ユー・セイズ・アイSays who ? says you , says I !
ブルース・イン・ザ・ナイト
ハロルド・アーレンとジョニー・マーサーのコンビによるスタンダードナンバー。「夜のブルース」という邦題が付いている。ここでイントロのTpを吹くのはジョナ・ジョーンズである。ディズは干されかかっていたのかな?典型的なアメリカのバンド・ショウという感じがする。多分バンド・メンバーたちと思われるコーラスとの掛け合いも楽しい。
セイズ・フー?セイズ・ユー・セイズ・アイ
これもアーレン=マーサーのコンビによる作品。キャブの歌物でTpの本の短いパッセージ以外ほとんどソロも無く、バンドもアンサンブルの伴奏のみである。

この後チュー・ベリーは、10月31日交通事故に会い、31歳という若さで他界してしまう。実に惜しいことであった。

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