クロウド・ソーンヒル 1940年

Claude Thornhill 1940

クロウド・ソーンヒルは、1937年西海岸に移り、ハリウッドのMGMスタジオの演奏と編曲を担当するとともに、ボブ・ホープとビング・クロスビーのラジオ番組とレコード吹込みを担当していたという。そして翌1938年歌手のスキニー・エニスがバンドを結成するのを支援しメンバー集めなどに協力した。ソーンヒルは、カリフォルニアのストックトンで演奏していたピアニスト、ギル・エヴァンズが率いていたバンドを推薦し、エヴァンズのバンドはエニスの専属バンドになる。ソーンヒルはギルと協力して、エニスをバック・アップすることになり、2人でエニスに編曲を提供していく。こうして二人は急速に親しくなり、ボブ・ホープのラジオ・ショウにも二人で共同してスコアを提供したりするようになった。
その間ソーンヒルは、自分のバンドを持ちたいという願望を抱き、独自のサウンドを生み出すために試行錯誤を繰り返していたという。ソーンヒルの名前を冠したバンドは、1937年ヴォカリオンとブランズウィックにレコーディングを行っているが、それはソーンヒルが強力に推していた歌手、マキシン・サリヴァンのバック・バンドとしての寄せ集めのバンドであって、本来彼が目指したサウンドを表現するものではなかった。ソーンヒルは、1939年愈々自分のバンドの結成を決意し、エヴァンズの協力を得て、メンバーを集め、数か月に渡って、夜を日に次いでリハーサルを続け、ついに1940年4月8日コネチカット州ハートフォードのキャピタル・パーク・カジノにおいて、初めて大衆の面前に姿を現すのである。写真右は、ソーンヒル(左)とエヴァンズ(右)。

<Date&Place> … 1940年9月20日 ロスアンゼルス・ハリウッドにて録音

<Personnel> … クロウド・ソーンヒル・アンド・ヒズ・オーケストラ(Claude Thornhill and his Orchestra)

Band leader & Pianoクロウド・ソーンヒルClaude Thornhill
Trumpetジョー・アグアンノJoe Aguannoラルフ・ハーデンRalph Hardenボブ・スプレントールBob Sprentall
Tromboneタッソー・ハリスTasso Harrisボブ・ジェニーBob Jenny
Clarinet & Alto saxデイル・ブラウンDale Brownビル・モトレイBill Motleyジョージ・ポールソンGeorge Paulson
Clarinet & Tenor saxジョン・ネルソンJohn Nelsonハモンド・ラッセンHammond Russen
Clarinet & Baritone saxハル・テニソンHal Tennyson
Guitarアルバート・ハリスAlbert Harris
Bassハーヴィー・セルHarvey Cell
Drumsジュディ・バークJudy Burke

<Contents> … "Claude Thornhill Orchestra/Sleepy serenade"(Design records DLP 50)

「ラヴ・テイルズ」(Love tales)
1939年結成、1940年4月8日デビューしたクロウド・ソーンヒル楽団の初レコーディングから。ディスコグラフィーによると、この日7曲がレコーディングされたようだが、僕が持っているのは、<Design Records>というところから出ているLP に収録されたこの1曲のみ。
ソーンヒルの穏やかなピアノのイントロで始まる。スロウでメロウなナンバー。柔らかなアンサンブルをバックにピアノが自在に泳ぎ回るようだ。確かにこのような演奏はこれまで聴いたことがない。穏やかな革命であろう。演奏時間は3分40秒と長いので、12inchSP盤に収録されたのだろう。

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