デューク・エリントン 1939年

Duke Ellington 1939

柴田浩一著『デューク・エリントン』

いつものように柴田浩一氏の著『デューク・エリントン』の記述をネタに始めたい。
まず、柴田氏はこの1939年からがデューク・エリントンのゴールデン・エイジとしていて、「録音する曲、曲が素晴らしい演奏である」と述べている。
そしてこの年の初めコットン・クラブの踊り子、ビイ・エリスと3度目の結婚をする。こういったことは『自伝』には全く書かれていない。

ビリー・ストレイホーンの発見⇒加入
デューク・エリントンとビリー・ストレイホーン エリントンがストレイホーンを発見し、楽団に加入させたことは、ベニー・グッドマンがチャーリー・クリスチャンを発見し加入させたこと(実際に発見したのはジョン・ハモンド氏だが)と匹敵する重大事項である。しかしこの経緯には、BG=クリスチャンのようなドラマティックな展開がなかったのか意外に本などにはあっさりと書いてある。
柴田氏は、「前年暮にビリー・ストレイホーンが入団した」と書いている。一方『自伝』には、デュークが初めてストレイホーンに会ったのはピッツバーグということは書いてあるが、いつかは書いていない。デュークの記述を箇条書きにすると、
いつか分からないが、ピッツバーグのホテルでストレイホーンのピアノを聴き、大いに感心し作詞家としてニューヨークに連れて行くと言ったというが、その時は住所と電話番号を聴いただけ。でもなぜデュークはピアノを聴いて感心し作詞家として起用しようと思ったのだろう。不思議なことだ。(写真左はピアノを弾くデュークとストレイホーン)
デューク達がニュージャージー州ニューワークのアダムズ・シアターに出演している時に度々ストレイホーンが訪ねてきた。そして「今度は逃げるなよ」と言ってニューヨークに連れて行った。
デュークの家に連れて行き、息子のマーサ―と妹のルースに世話させた。その時デュークは、数日後ヨーロッパに立つがここにいるように伝えた。
1939年3月23日フランス船シャンプラン号でフランスに向けて出発した。
何をもって入団したというかは難しいが、もしデュークが言う通りだとすれば、ビリー・ストレイホーンの入団は、デューク達がヨーロッパから帰った後とするのが適当であると思う。
しかしエリントンは、ヨーロッパに立つ直前の3月21日セッションで、1曲(サムシング・トゥ・リヴ・フォー)ピアノをストレイホーンに弾かせている。これがストレイホーンのデビューである。
次の話題。1926年以来13年間にわたってデュークのマネージャーを一手に引き受けていたアーヴィング・ミルズと別れる時が来た。この時期も定かではない。デュークも有名にしてもらったが、ミルズも巨万の富を築いたという。「この辺りの経緯について、デュークははっきりと言っていないが」、と柴田氏は書くがハッキリ言わないどころか自伝では、「私は、ウィリアム・モリス・エージェンシーと組んで、バンドの興業を任せた」としか書いていない。幼なじみでギタリストのフレッド・ガイは、「いつしかミルズは、自分がエリントン・バンドのボスだと勘違いしてしまった」と言っているという。

さて今回も以下パーソネルを基本パーソネルとし、追加或いは不参加のメンバーが出た場合、その後はその変更部分だけを記すこととしたい。その方が多分分かりやすいだろうと思う。

<Personnel基本形>…デューク・エリントン・アンド・ヒズ・オーケストラ (Duke Ellington & his Orchestra)

Band leader & Pianoデューク・エリントンDuke Ellington
trumpetウォーレス・ジョーンズWallace Jonesクーティ・ウィリアムスCootie Williamsレックス・スチュアートRex Stewart
Tromboneジョー・”トリッキー・サム”・ナントンJoe "Tricky Sam" Nantonローレンス・ブラウンLawrence Brown
Valve‐Tromboneファン・ティゾールJuan Tizol
Clarinet , Soprano & Alto saxジョニー・ホッジスJohnny Hodges
Clarinet , Alto & Bass saxオットー・ハードウィックOtto Hardwick
Clarinet & Tenor saxバーニー・ビガードBarney Bigard
Clarinet , Soprano & Baritone saxハリー・カーネイHarry Carney
Banjo & Guitarフレッド・ガイFred Guy
String Bassビリー・テイラーBilly Taylor
Drumsソニー・グリアSonny Greer
HistoryCDボックス『ザ・デューク』

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1939年2月27日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ジョニー・ホッジス・アンド・ヒズ・オーケストラ(Johnny Hodges and his orchestra)

Band leader & Alto saxジョニー・ホッジスJohnny Hodges
Trumpetクーティ・ウィリアムスCootie Williams
Tromboneローレンス・ブラウンLawrence Brown
Baritone saxハリー・カーネイHarry Carney
Pianoデューク・エリントンDuke Ellington
String Bassビリー・テイラーBilly Taylor
Drumsソニー・グリアSonny Greer
Vocalジーン・エルドリッジJean Eldridge

<Contents> … "The Duke"(History 204151-302)&「ジョニー・ホッジス/ホッジ・ポッジ」(Epic EICP 599)

CD24-5.ライク・ア・シップ・イン・ザ・ナイトLike a ship in the night
CD24-6.ミシシッピ・ドリーム・ボートMississippi dream boat
CD24-7.スインギン・オン・ザ・キャンパスSwingin’on the campus
CD24-8&CD-9.ドゥージ・ウージDooji wooji
「ジョニー・ホッジス/ホッジ・ポッジ」

この年最初のレコーディングは、2月の末に行われたジョニー・ホッジス名義のものである。2曲に女性シンガーのジーン・エルドリッジが参加している。

CD24-5.「ライク・ア・シップ・イン・ザ・ナイト」
当時のポピュラー・ソングではないかと思う。デュークのピアノ・イントロの後とヴォーカルの後に朗々と吹くホッジスのアルト・ソロが楽しめる。
CD24-6.「ミシシッピ・ドリーム・ボート」
構成は前曲とほぼ同じ。”Ship”と”Boat”の船繋がりか?これもホッジスのアルトを堪能するナンバー。ヴォーカル後はクーティーとの掛け合いが聴かれる。
CD24-7.「スインギン・オン・ザ・キャンパス」
エリントンとホッジスの共作のスインギーなナンバー。全編ホッジスのアルトがフューチャーされる。
「ドゥージ・ウージ」
エリントン作のブルース・ナンバー。エリントンはアルペジオのパターンを弾き続けるが、それがブルースっぽくないのが効果的だ。普通のブルースにはしないぞということなのだろう。最初にソロを取るのはクーティーのミュートTp。そしてその後のホッジスの2コーラスが圧巻である。この曲だけホッジス名義の「ジョニー・ホッジス/ホッジ・ポッジ」にも収められている。

HistoryCDボックス 12セット目

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1939年2月28日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … クーティー・ウィリアムス・アンド・ヒズ・ラグ・カッターズ(Cootie Williams and his rug cutters)

Band leader , Vocal & trumpetクーティ・ウィリアムスCootie Williams
Clarinetバーニー・ビガードBarney Bigard
Soprano & Alto saxジョニー・ホッジスJohnny Hodges
(Clarinet , Alto & )Baritone saxハリー・カーネイHarry Carney
Pianoデューク・エリントンDuke Ellington
String Bassビリー・テイラーBilly Taylor
Drumsソニー・グリアSonny Greer

<Contents> … "The Duke"(History 204151-302)&"Cootie and his rug cutters"(TAX m-8011)

CD24-9.ビューティフル・ロマンスBeautiful romance
CD24-10.ボードア・ベニーBoudoir Benny
CD24-11&A-8.エイント・ザ・グラヴィー・グッドAin't the gravy good
CD24-12.シーズ・ゴーンShe's gone
[Cootie and his rug cutters]レコード・ジャケット

翌日のこのセッションは、クーティー名義。この4曲はクーティーを堪能するセッションである。

CD24-9.「ビューティフル・ロマンス」
頭からクーティーがグロウル・ミュートの妙技を聴かせまくる。途中で入るカーネイのバリトン・ソロとの対照が効果的だ。
CD24-10.「ボードア・ベニー」
エリントンとクーティーの共作だが、どういう意味なのであろうか?”Boudoir”を婦人の寝室又は私的な居間とある。ベニーとはベニー・グッドマンのことなのだろうか?クーティーがテーマをリードして、ソロに続き、ビガードのClソロとなる。その後ホッジスのソロとなる。ビガードのClソロは、BGに当てたものか?
「エイント・ザ・グラヴィー・グッド」
「ラグ・カッターズ」のレコードにも収録。当時のポピュラー・ソングかと思われる。クーティーのヴォーカル入り。ヴォーカル前に短いデュークのソロが入るが、音数を絞ったソロでベイシーの影響を受けたのではないかと思ってしまう。
CD24-12.「シーズ・ゴーン」
こちらもクーティーのヴォーカル入りのブルース。デュークのピアノをバックに歌い、ミュートTpでグロウリまくるクーティー。デュークの伴奏もこれまでとは違う。音数を絞っている感じ。

ピアノに座るデューク・エリントン

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1939年3月8日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … デューク・エリントン(Duke Ellington)

Pianoデューク・エリントンDuke Ellington

<Contents> … "The Duke"(History 204151-302)

CD24-13.ジャスト・グッド・ファンJust good fun
CD24-14.インフォーマル・ブルースInformal blues

この日はデュークがソロで2曲吹き込んでいる。これは初めての出来事ではないだろうか。

CD24-13.「ジャスト・グッド・ファン」
少し前からデュークのピアノの芸風が変化しつつあるように思う。これまではストライド一辺倒で、ブンチャブンチャだったが、この曲はそういう個所もあるが、左手はブギー調にしたり変化をつけている。
CD24-14.「インフォーマル・ブルース」
少しゆったり調のブルース。確認したわけではないか、高い評価を受けたベイシーの「How long how long blues」を意識しているような間を活かした演奏だ。

レックス・スチュアートとジョニー・ホッジス

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1939年3月20日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … レックス・スチュアートと彼の52番街ストンパーズ(Rex Stewart and his fifty-second street stompers)

Band leader & Cornetレックス・スチュアートRex Stewart
Trumpet & Vocalルイ・ベーコンLouis Bacon
Tromboneジョー・”トリッキー・サム”・ナントンJoe “Tricky Sam” Nanton
Clarinetバーニー・ビガードBarney Bigard
Pianoデューク・エリントンDuke Ellington
Guitarブリック・フリーグルBrick Fleagle
String Bassビリー・テイラーBilly Taylor
Drumsソニー・グリアSonny Greer

<Contents> … "The Duke"(History 204151-302)

CD24-15.サン・ファン・ヒルSan Juan hill
CD24-16.アイル・カム・バック・フォー・モアI'll come back for more

今回はレックス・スチュアート名義の録音。

CD24-15.「サン・ファン・ヒル」
「サン・ファン・ヒル」はキューバにある丘で1898年に起こった米西戦争の激戦の舞台となった。全篇Tpがフューチャーされるが、オープンとミュートの2本がそれぞれソロを取ったり絡み合うがどちらがレックスかルイか解らない。僕の推測ではミュートがレックスという気がする。
CD24-16.アイル・カム・バック・フォー・モア」
ルイ・ベーコンのヴォーカル入り。太くて渋いいい声である。デュークは終わり近くに短いシングル・トーンのソロを取る。

HistoryCDボックス 24枚目

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1939年3月20日 ニューヨークにて録音

<Personnel基本形>…デューク・エリントン・アンド・ヒズ・フェイマス・オーケストラ (Duke Ellington & his famous Orchestra)

この年初めてのオーケストラでの録音。パーソネルは冒頭の<基本形>。

<Contents> … "The Duke"(History 204151-302)

CD24-17.レディ・イン・ブルーLady in blue
CD24-18.スモーガスボード・アンド・シュナップスSmorgasbord and schnapps
CD24-17.「レディ・イン・ブルー」
エリントン作のミディアム・テンポのナンバー。
CD24-18.「スモーガスボード・アンド・シュナップス」
伴奏でのデュークのピアノが伴奏がユニーク。後半強力なアンサンブルで押してくる。

「ジョニー・ホッジス/ホッジ・ポッジ」

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1939年3月21日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ジョニー・ホッジス・アンド・ヒズ・オーケストラ(Johnny Hodges and his orchestra)

(Clarinet & Alt sax … オットー・ハードウィック Otto Hardwick)
Band leader & Alto saxジョニー・ホッジスJohnny Hodges
Trumpetクーティ・ウィリアムスCootie Williams
Tromboneローレンス・ブラウンLawrence Brown
Baritone saxハリー・カーネイHarry Carney
Pianoデューク・エリントンDuke Ellington
String Bassビリー・テイラーBilly Taylor
Drumsソニー・グリアSonny Greer

<Contents> … "The Duke"(History 204151,2-302)&「ジョニー・ホッジス/ホッジ・ポッジ」(Epic EICP 599)

CD24-19&CD-10.サヴォイ・ストラットSavoy strut
CD24-20&CD-11.レント・パーティー・ブルースRent party blues
CD25-1.ダンス・オブ・ザ・グーンDance of the goon+
CD25-2&CD-12.グッド・ギャル・ブルースGood gal blues
CD25-3&CD-13.フィネッセFinesse

3月20日、21日と録音が立て込んでいるが、3月23日にヨーロッパへ楽旅に出るための録り貯めであろう。
Historyの録音データには、アレンジャーとしてビリー・ストレイホーンが記載されている。一方Ellingtoniaには記載がないが、そもそもこのサイトにはアレンジャーの記載は無い。『自伝』を信じればこの時期は早すぎると思うが、天才ストレイホーンだから何が起こっても不思議ではない。
「ジョニー・ホッジス/ホッジ・ポッジ」

「サヴォイ・ストラット」
ホッジスがメインだが、クーティー、ブラウンのソロも聴ける。
「レント・パーティー・ブルース>」
これはホッジスのソロをじっくり聴くナンバー。ホッジスはソプラノ・サックスを吹いているような気がする。中間部に短いがエリントンのソロも聴ける。
「ダンス・オブ・ザ・グーン」
最初はホッジス、そして続いてクーティー、カーネイ、再びホッジスに戻し、アンサンブルで終わる。
「グッド・ギャル・ブルース」
余りブルースらしくないブルース最初のブラウンのTbソロが茫洋とした感じでいい。
「フィネッセ」
これは、ホッジス、デューク、ベースのビリー・テイラーによるトリオ演奏
スロウなナンバーで、こういった演奏はデュークとしては初めてで、BGトリオの向こうを張ったのだろうか。こういう小編成でじっくりホッジスを聴くのはいいなぁ。

[Columbia years]CDセット

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1939年3月21日 ニューヨークにて録音

<Personnel基本形>…デューク・エリントン・アンド・ヒズ・オーケストラ (Duke Ellington & his Orchestra)

CD25-5のみPiano … デューク・エリントン ⇒ (Billy Strayhorn)
Vocal … ジーン・エルドリッジ ⇒ In
以外のパーソネルは冒頭の<基本形>。

<Contents> … "The Duke"(History 204152-302)&"The Duke Columbia years"(Col 517687-2)

CD25-4&CD1-21.ポートレイト・オブ・ザ・ライオンPortrait of the lion
CD25-5.サムシング・トゥ・リヴ・フォーSomething to live for
CD25-6.ソリッド・オールド・マンSolid old man
CD25-4.「ポートレイト・オブ・ザ・ライオン」
ホッジスをフューチャーしたナンバー。
CD25-5.「サムシング・トゥ・リヴ・フォー」
ジーン・エルドリッジがヴォーカルの参加している。ピアノを弾いているのは冒頭で触れたようにビリー・ストレイホーン。これがデビューに当たる。しかし作詞家として連れてきたストレイホーンになぜピアノを弾かせたのか?というよりピアノの腕前に感心したデュークがなぜ作詞家としてニューヨークに連れてきたのか全く分からない話である。柴田浩一氏はこの曲を名作としている。スロウでメロウなナンバーである。
CD25-6.「ソリッド・オールド・マン」
デュークのソロなどがあるが、アンサンブル主体の曲。

「デューク・エリントン自伝」

1939年3月23日にヨーロッパ楽旅の途に就いたエリントン一行がいつ帰米したかは、自伝にも書いていないので分からない。しかしストックホルムで40歳の誕生日を迎え、一昼夜にも渡る祝福を受け感激したとあるので、その少し後までヨーロッパにいたことは確かである。因みにエリントンの誕生日は4月29日である。
自伝によると、イル・ド・フランス号でやっと帰国し、自宅に着くとストレイホーンと息子のマーサ―がデュークの楽譜を全て調べつくしていた。そしてストレイホーンはちょっとしたオーケストレーションなら出来ると思うと言ったが、デュークは忘れており、ある朝翌朝のレコーディングの曲を作っていて腹痛に襲われたときに思い出す。デュークはその仕事をストレイホーンに回したところ、みんなを圧倒するようなサウンドに仕上げたという。それがいつのセッションで、何という曲かは書いていないが、柴田氏の『デューク・エリントン』によれば、8月に録音するデュークとストレイホーンの共作「グリーヴィン(Grievin')」だという。そしてこの時からストレイホーンは編曲家になった。
「ジョニー・ホッジス/ホッジ・ポッジ」レコードB面

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1939年6月2日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ジョニー・ホッジス・アンド・ヒズ・オーケストラ(Johnny Hodges and his orchestra)

Band leader & Alto saxジョニー・ホッジスJohnny Hodges
Trumpetクーティ・ウィリアムスCootie Williams
Tromboneローレンス・ブラウンLawrence Brown
Ellingtonia-Clarinet & Alto saxオットー・ハードウィックOtto Hardwick
Baritone saxハリー・カーネイHarry Carney
Pianoデューク・エリントンDuke Ellington
String Bassビリー・テイラーBilly Taylor
Drumsソニー・グリアSonny Greer
Vocalジーン・エルドリッジJean Eldridge

パーソネルについて、Historyではオットー・ハードウィックは不参加としているが、Ellingtoniaでは加わっていることになっている。ホッジスのアルトを満喫するセッションである。

<Contents> … "The Duke"(History 204152-302)&「ジョニー・ホッジス/ホッジ・ポッジ」(Epic EICP 599)

CD25-7.キッチン・メカニックス・デイKitchen mechanic's day
CD25-8.マイ・ハート・ジャンプド・オーヴァー・ザ・ムードMy heart jumped over the mood
CD25-9.ユー・キャン・カウント・オン・ミーYou can count on me
CD25-10&CD-14.ホーム・タウン・ブルースHome town blues
CD25-7.「キッチン・メカニックス・デイ」
ミディアム・アップ・テンポのナンバーで、ホッジスがテーマをリードしそのままソロを取る。続いてカーネイも短いソロを取る。
CD25-8.「マイ・ハート・ジャンプド・オーヴァー・ザ・ムード」
ミディアム・スロウのナンバーで全篇ホッジスがフューチャーされる。
CD25-9.「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」
当時のポップス・チューンではないかと思う。スロウなメロウなナンバーでホッジスが美しくたゆたうように吹き上げる。ホッジスのアルトが堪能できる一曲。ブラウンのトロンボーンもロマンティックでムードを盛り上げる。
「ホーム・タウン・ブルース」
ホッジス作のスロウ・ブルース。ジョニー・ホッジス名義の「ホッジ・ポッジ」にも収録されている。土臭さのない都会的なメロディがホッジスらしい。ソロはクーティー、カーネイ、ブラウンと短いソロが入り、ホッジスのソロで締め、アンサンブルでエンディングを迎える。

HistoryCDボックス 13セット目

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1939年6月6日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ヒズ・フェイマス・オーケストラ(Duke Ellington & his famous Orchestra)

この年初めてのオーケストラでの録音。パーソネルは冒頭の<基本形>。

<Contents> … "The Duke"(History 204152-302)

CD25-11.コットン・クラブ・ストンプCotton club stomp
CD25-12.ドゥイン・ザ・ヴーム・ヴームDoin’the voom voom
CD25-13.ウェイ・ロウWay low
CD25-14.セレナーデ・トゥ・スウェーデンSerenade to Sweden
CD25-11.「コットン・クラブ・ストンプ」
カーネイ、ホッジス、エリントンの共作のスインギーなナンバー。ソロはクーティーが得意のグロウル・ミュートで飛び出すがその他はほぼアンサンブルで押してくる。
CD25-12.「ドゥイン・ザ・ヴーム・ヴーム」
エリントンとバッバー・マイレイと共作したナンバーで久しぶりの再演である。これもスインギーなナンバーである。
CD25-13.「ウェイ・ロウ」
エリントン作。各自が短いソロを取るが、ビガードのクラリネットとミュートTpのスペースが大きいように感じる。
CD25-14.「セレナーデ・トゥ・スウェーデン」
デュークこのヨーロッパ楽旅中スウェーデンのストックホルムで40歳の誕生日を迎えた。そこで一昼夜にも及ぶ大々的なお祝いを受け非常に感激したと伝えられる。その返礼という意味で作られ吹き込まれたのではないかと思う。デュークのピアノによるイントロに続きメロウなメロディが静かに柔らかに奏でられる。そして演奏は盛り上がりを見せ静かにエンディングを迎える。

HistoryCDボックス 13セット目

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1939年6月8日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ザ・クイントーンズ・ウィズ・バーニー・ビガード・アンド・ヒズ・オーケストラ(The Quintones with Barney Bigard and his Orchestra)

Band leader & Clarinetバーニー・ビガードBarney Bigard
History-Cornetレックス・スチュアートRex Stewart
Ellingtonia-trumpetクーティ・ウィリアムスCootie Williams
History-Valve‐Tromboneファン・ティゾールJuan Tizol
Ellingtonia-Tromboneジョー・”トリッキー・サム”・ナントンJoe “Tricky Sam” Nanton
Ellingtonia-Alto saxジョニー・ホッジスJohnny Hodges
Baritone saxハリー・カーネイHarry Carney
Pianoデューク・エリントンDuke Ellington
Banjo & Guitarフレッド・ガイFred Guy
String Bassビリー・テイラーBilly Taylor
Drumsソニー・グリアSonny Greer
Vocalザ・クイントーンズThe Quintones

<Contents> … "The Duke"(History 204152-302)

CD25-15.ウット・ダ・ゼイUtt-Da-Zay
CD25-16.チュー・チュー・チューChew Chew Chew
CD25-17.バーニー・ゴーイン・イージーBarney goin’easy
CD25-18.ジャスト・アナザー・ドリームJust another dream
ザ・クイントーンズ

この日はバーニー・ビガードを中心とした2セッション全4曲の録音が行われる。HistoryとEllingtoniaでは大分パーソネルが異なる。Historyの記載によればアレンジはビリー・ストレイホーンが担当したとある。そうだとすれば3月21日以来である。
最初の2曲はコーラス・グループ「ザ・クイントーンズ」をフューチャーしたものである。「ザ・クイントーンズ」については資料がなく分からない。どうも女性もメンバーにいるようだ。1950年代同名のドゥワップのグループもあったようだが、年代的に別グループだろう。

CD25-15.「ウット・ダ・ゼイ」、CD25-16.「チュー・チュー・チュー」
こういうコーラスものは実に楽しい。正直言って片面20曲ずつ収録されているCDの中で清涼剤的な役割を果たしてくれる。
CD25-17.「バーニー・ゴーイン・イージー」
ビガード作。ミディアム・テンポのナンバーで、ビガードの他クーティーがオープンでソロを取るのが珍しい。
CD25-18.「ジャスト・アナザー・ドリーム」
こちらもビガードの作で、ミディアム・スロウなナンバー。何となくやさしいメロディーを持った曲である。

[Duke presents Ivie Anderson]レコード・ジャケット

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1939年6月12日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ヒズ・フェイマス・オーケストラ(Duke Ellington & his famous Orchestra)

パーソネルは
Vocal … アイヴィー・アンダーソン(Ivie Anderson) ⇒ In
以外は冒頭の<基本形>。

<Contents> … "The Duke"(History 204152-302)&"Duke Ellington presents Ivie Anderson"(Columbia KG 32064)

CD25-19.&record2 B-1.イン・ア・ミズIn a mizz
CD25-20.アイム・チェッキン・アウト・グーム・バイI'm checkin’out , goom bye
CD26-1.&record2 B-2.ア・ロンリー・コ‐エドA lonely co-ed
CD26-2.&record2 B-3.ユー・キャン・カウント・オン・ミーYou can count on me
アイヴィー・アンダーソン
CD25-19.「イン・ア・ミズ」
久々にヴォーカルのアイヴィー・アンダーソンの声が聴かれる。何故しばらくの間加わっていなかったのだろう。ミュートTpにリードされた風変わりなイントロからオープンTp、Clソロの後ヴォーカルとなる。
CD25-20.「アイム・チェッキン・アウト・グーム・バイ」
エリントン作。ピアノのイントロに続き弾むようなアンサンブルが心地よい。アイヴィーのヴォーカルはセリフのような歌い出しで始まる。スインギーなナンバー。
CD26-1.「ア・ロンリー・コ‐エド」
エリントン作のメロウなナンバー。アンダーソンのヴォーカルもしっとりとして実にいい雰囲気を醸し出している。
CD26-2.「ユー・キャン・カウント・オン・ミー」
6月2日の再演。前録音ではホッジスがアルトを歌わせていたがこのヴァージョンはアンダーソンが清楚に歌っている。どちらもいいなぁと思う。

[Cootie and his rug cutters]レコード・ジャケットB面

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1939年6月22日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … クーティー・ウィリアムス・アンド・ヒズ・ラグ・カッターズ(Cootie Williams and his rug cutters)

Band leader , Vocal & trumpetクーティ・ウィリアムスCootie Williams
Clarinetバーニー・ビガードBarney Bigard
Soprano & Alto saxジョニー・ホッジスJohnny Hodges
(Clarinet , Alto & )Baritone saxハリー・カーネイHarry Carney
Pianoビリー・ストレイホーンBilly Strayhorn
String Bassビリー・テイラーBilly Taylor
Drumsソニー・グリアSonny Greer
全4曲全てピアノはビリー・ストレイホーンが弾いている。

<Contents> … "The Duke"(History 204152-302)&"Cootie and his rug cutters"(TAX m-8011)

CD26-3.ナイト・ソングNight song
CD26-4&B-4.ブルース・ア・ポッピンBlues a-poppin’
CD26-5&B-5.トップ・アンド・ボトムTop and bottom
CD26-6.ブラック・ビューティーBlack beauty
ピアノをエリントンではなくストレイホーンが弾いている。そう言われて聴くとエリントンとは少しばかり感じが違う。
CD26-3.「ナイト・ソング」
Ellingtoniaでは6月21日の録音になっている。多分深夜からの録音だったのだろう。クーティーのバックのアンサンブルが柔らかくて何ともいい感じである。
CD26-4.「ブルース・ア・ポッピン」
この曲も柔らかいアンサンブルをバックにクーティのミュートTpが生きている。ホッジスのソロもいい。ピアノ・ソロが入るがそう言われて聴くとエリントンとは少しばかり感じが違う。
CD26-5.「トップ・アンド・ボトム」
こちらもクーティーのミュートTpをフューチャーしている。ここでのホッジスもいいなぁ。
CD26-6.「ブラック・ビューティー」
デューク作の傑作だが、どこかで聞いたことあるメロディーであると思ったら1928年初演の久しぶりの再演。テンポを落としたメロディアスでメロウなナンバーである。後半のオープンTpでのプレイが印象的である。

HistoryCDボックス CD26枚目

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1939年8月28日 History…ニューヨークにて録音、Ellingtonia …ボストンにて録音

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ヒズ・フェイマス・オーケストラ(Duke Ellington & his famous Orchestra)

パーソネルは冒頭の<基本形>。

<Contents> … "The Duke"(History 204152-302)

この3曲はHistoryではニューヨーク、Ellingtoniaではボストンで録音されたとなっている。またHistoryは録音日付順に収録するのが普通だが、ここから極めて変則的になる。同じ日に録音された”Grievin'”2曲ほど先に収録されているのである。

CD26-7.バウンシング・ボヤンシーBouncing buoyancy
CD26-8.ザ・サージャント・ウォズ・シャイThe sergeant was shy
CD26-11.グリーヴィンGrevin’
CD26-7.「バウンシング・ボヤンシー」
エリントンの作。クーティーと思われるミュートTpがアンサンブルをリードし、次はホッジスがリードを取る。そしてTb、カーネイ、グロウルTpが目まぐるしく展開される。
CD26-8.「ザ・サージャント・ウォズ・シャイ」
短いがイントロで非常に珍しくフレッド・ガイのコード・プレイによるソロが聴ける。後のR&B風のジャンプ・ナンバーである。
CD26-11.「グリーヴィン」
冒頭で書いたようにストレイホーンの初編曲ナンバー。ジョニー・ホッジスがフューチャーされるが後にはもっと多用するようになる。ホッジス、Tpそして短いTbのソロが入り、後半アンサンブルはフワッフワッという、ミュートを使ったエリントンらしいアンサンブルが聴ける。

[Johnny Hodges/HodgePodge]レコード・ジャケット

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1939年9月1日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ジョニー・ホッジス・アンド・ヒズ・オーケストラ(Johnny Hodges and his orchestra)

Band leader & Alto saxジョニー・ホッジスJohnny Hodges
Trumpetクーティ・ウィリアムスCootie Williams
Tromboneローレンス・ブラウンLawrence Brown
Ellingtonia-Clarinet & Alto saxオットー・ハードウィックOtto Hardwick
Baritone saxハリー・カーネイHarry Carney
Pianoデューク・エリントンDuke Ellingtonビリー・ストレイホーンBilly Strayhorn
String Bassビリー・テイラーBilly Taylor
Drumsソニー・グリアSonny Greer
ジョニー・ホッジス 1939年

<Contents> … "The Duke"(History 204152-302)&「ジョニー・ホッジス/ホッジ・ポッジ」(Epic EICP 599)&「デュークス・メン」(Epic EICP 602)

CD26-12.&CD-12.ザ・ラビッツ・ジャンプThe rabbit's jump
CD26-13.ムーン・ロマンスMoon romance
CD26-14.トゥルリー・ワンダフルTruly wonderful
CD26-15&CD-15.ドリーム・ブルースDream blues
「デュークス・メン」CD・ジャケット

この日の収録は全てホッジス(右は1939年のホッジス)のオリジナル。

CD26-12.「ザ・ラビッツ・ジャンプ」
「ラビット」はホッジスのあだ名。ミディアム・テンポのスマートなスイング・ナンバー。「デュークス・メン」にも収録されている。
CD26-13.「ムーン・ロマンス」
タイトル通りムーディーでロマンティックなナンバー。こういう曲ではホッジスの独特の音色が活き夢見るような心地良さである。
CD26-14.「トゥルリー・ワンダフル」
ミディアム・テンポのナンバーで、アンサンブルがこじんまりとまとまって小気味よい。ブラウン、カーネイ、クーティのソロもいい。
CD26-15.「ドリーム・ブルース」
この曲もメロウなスロウ・ナンバー。「ホッジ・ポッジ」にも収録されている。ホッジスのプレイが堪能できるナンバー。

天才ベーシスト、ジミー・ブラントンの発見⇒加入
ジミー・ブラントン この年もう一つ重要な出来事として、柴田氏は「前年暮れに入団したビリー・ストレイホーンに続き、弱冠18歳にして天才ベーシストであるジミー・ブラントンが入団。類稀な才能を察知したエリントンは早くも11月にデュオでコロンビアに2曲吹き込む」と簡単に記している。ストレイホーン同様デュークとブラントンとの出会いに、ベニー・グッドマンとチャーリー・クリスチャンの出会いのようなドラマティックなエピソードがなかったのかもしれないが、このブラントンというベーシストは、天才中の天才だと思う。彼はクリスチャン同様ジャズにおけるそれまでのベースという楽器の位置づけに革命をもたらした。個別の楽器の歴史を振り返るとき、ギターにおいてクリスチャンはTpやサックスと対等に渡り合えるソロ楽器としての位置を確立したと言われるが、ギター・ソロ自体はそれまでもあり、「ジャズ・ギターの父」エディ・ラングなどはアコースティック・ギターではあるが素晴らしいパフォーマンスを記録している。ところが一旦ベースという楽器に目を向けるとソロ自体が極めて少ない。またソロと言ってもちょっと8分音符や19分音符を加えることはあっても基本的には4ビートでコード・トーンを弾くということがほとんどだった。そこにブラントンは音符の細分化はもちろん、その驚異的なテクニックで独自のメロディ・ラインさえも弾きこなすという全く新しい奏法を行うの0である。僕はモダン・ジャズを創造した偉大なる演奏家として、レスター・ヤング、チャーリー・クリスチャン、ジミー・ブラントンの3人はその筆頭に位置していると考えている。
ただ惜しむらくはクリスチャン同様1942年7月20代前半(誕生日にいろいろな説があるため)で、この世を去ってしまう。そしてその演奏の記録はクリスチャンに比べても極端に少ないのである。
さてエリントン楽団で、ベースがビリー・テイラーからジミー・ブラントンに交替する時期について、Historyでは10月14日の吹込みから変わったとしているが、Ellingtoniaでは、11月2日のコロラド・ホテルからのCBS放送から替わったとしている。

[the Duke]

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1939年10月14日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ヒズ・フェイマス・オーケストラ(Duke Ellington & his famous Orchestra)

Bass … ビリー・テイラー ⇒ ジミー・ブラントン(Jimmy Blanton)
ただしEllingtoniaでは、ベースをビリー・テイラーとしている。
以外は冒頭の<基本形>。

<Contents> … "The Duke"(History 204152-302)&"The Duke Columbia years"(Col 517687-2)&"Duke Ellington/The Jimmy Blanton years"(Giantsof Jazz CD 53048)

CD26-16&CD1-23.リトル・ポーシーLittle posey
CD26-17.アイ・ネヴァー・フェルト・ディス・ウェイ・ビフォアI never felt this way before
CD26-18.グリーヴィンGrevin’
CD26-19&CD1-24.トゥティン・スルー・ザ・ルーフTootin’through the roof
CD26-20&CD-19.ウィーリーWeely(A portrait of Billy Strayhorn)
CD26-16.「リトル・ポーシー」
エリントン作のスインギーなナンバー。
CD26-17.「アイ・ネヴァー・フェルト・ディス・ウェイ・ビフォア」
これもエリントン作だが、グッとテンポを落とした演奏で一風変わった曲である。
CD26-18.「グリーヴィン」
8月28日の再演。ここでもホッジスのアルトがフューチャーされる。ホッジス⇒Tpというソロ・オーダーは前録音と同じである。
CD26-19&CD1-24.「トゥティン・スルー・ザ・ルーフ」
エリントン作。エリントンのピアノ・イントロで始まる。Tp奏者3人をフューチャーしており、3人のバトル、Tp3人のアンサンブルが聴ける。こういう演奏は初めて聴いた。
CD26-20&CD-19.「ウィーリー」
括弧つきでそこには(A portrait of Billy Strayhorn)とある。イントロでオーケストラ・アンサンブルの合間に半小節ほどのごく短くBが入るが、そこを聴くとブラントンではないかと思うが自信はない。Tp、Bsなどのソロはあるがアンサンブル主体の曲で、エンディングがエリントンらしくない終わり方だと思う。

「ジョニー・ホッジス/ホッジ・ポッジ」

<Personnel> … ジョニー・ホッジス・アンド・ヒズ・オーケストラ(Johnny Hodges and his orchestra)

Band leader & Alto saxジョニー・ホッジスJohnny Hodges
Trumpetクーティ・ウィリアムスCootie Williams
Tromboneローレンス・ブラウンLawrence Brown
Ellingtonia-Clarinet & Alto saxオットー・ハードウィックOtto Hardwick
Baritone saxハリー・カーネイHarry Carney
Pianoビリー・ストレイホーンBilly Strayhorn
String Bassジミー・ブラントンJimmy Blanton
Drumsソニー・グリアSonny Greer

<Contents> … 「ジョニー・ホッジス/ホッジ・ポッジ」(Epic EICP 599)

CD16.スカンク・ホロウ・ブルース(Skunk hollow blues)
10月14日はデュークのオーケストラだけではなく、ジョニー・ホッジス・オーケストラ名義のレコーディングも行われた。その録音はHistoryには収録されておらず、「ジョニー・ホッジス/ホッジ・ポッジ」に1曲だけ収録されている。そしてこの録音が注目されるのは、正規盤に初めてジミー・ブラントンの名前が載ったことである。
ミディアム・テンポのナンバーでまずクーティーの見事なミュート・ソロを取り、ホッジスが続く。ブラントンはここでは特に目立つプレイは行っていない。

[he Duke]CDボックス

これまでHistoryから出ているCD40枚組ボックスを中心に聴いてきた。このボックスはここまでほぼ完璧にスタジオ録音を収録し、録音順に収録してきた。しかしここで変化が生じる。10月14日録音の5曲をCD26-16〜20.に収録し、11月24日録音をCD26-9〜10.に順番を変えて収めている。これは一体どういう意図であろう?
さらにHistoryに収録されている1939年の録音はこの11月24日の録音が最後であり、次は1940年2月15日まで収録がない。実際にレコーディングしていなければそれで仕方ないのだが、"The Duke Columbia years"には10月16日録音の1曲が収録されているし、Ellingtoniaには、10月、11月にも他のレコーディングが行われているという記載になっている。特に11月22日にはエリントンとブラントンの初デュオ録音が行われたようなので、これは聴いてみたい録音であり、実に残念である。

[Columbia years]CDセット1枚目

<Date & Place> … Ellingtonia … 1939年10月16日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ヒズ・フェイマス・オーケストラ(Duke Ellington & his famous Orchestra)

Vocal … アイヴィー・アンダーソン(Ivie Anderson) ⇒ In
以外は冒頭の<基本形>。

<Contents> … "The Duke Columbia years"(Col 517687-2)&"Duke Ellington presents Ivie Anderson"(Columbia KG 32064)

CD1-22.カントリー・ギャルCountry gal
record2 B-4.ユア・ラヴ・ハズ・フェイディドYour love has faded
record2 B-5.キリング・マイセルフKilling myself
[Duke presents Ivie Anderson]レコード・ジャケット

この日4曲のレコーディングが行われたが、HistoryのCDセットには1曲も収録されていない。大本コロンビアから出ているCDセット"The Duke Columbia years"に1曲、"Duke Ellington presents Ivie Anderson"に2曲収録されている。

CD1-22.「カントリー・ギャル」(Country gal)
エリントン作。この日の録音ではピアノをデュークとストレイホーンが交代で務めているが、この曲はデューク。ソロはクーティー⇒カーネイ⇒ブラウン⇒ホッジス⇒クーティー。ゆったりとしたリズムでたゆたうようにスイングしていくナンバー。
record2 B-4.「ユア・ラヴ・ハズ・フェイディド」
エリントンの作。クーティーのリードするアンサンブルの後ヴォーカルとなる。その後はアンサンブルで終わる。ソロがほとんどない曲。
record2 B-5.「キリング・マイセルフ」
アンダーソンと掛け合いで歌というより語りという感じの男性の声が入るが、声の主は何とビリー・ストレイホーンだという。ストレイホーンの声を初めて聴いた。

[Duke Ellington/The Jimmy Blanton years]CD

<Date & Place> … Ellingtonia … 1939年11月22日 シカゴにて録音

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ジミー・ブラントン(Duke Ellington & Jimmy Blanton)

Pianoデューク・エリントンDuke Ellington
String Bassジミー・ブラントンJimmy Blanton

<Contents> … "Duke Ellington/The Jimmy Blanton years"(Giantsof Jazz CD 53048)

CD-15. プラクド・アゲインPlucked again
CD-16. ザ・ブルースThe blues
ピアノとベースのデュオは2020年代の今は特に珍しくもないが、この1930年代終わりという時代においては実に革新的なことで、ジャズ史上初の試みと言っていいのではないだろうか。「私の楽器はオーケストラだ」とまで豪語するエリントンがなぜにベースとデュオを録音するに至ったのか?それは偏にブラントンの天才のためだと思うのである。彼の過去に例を見ない天才としか言いようのないプレイを見てミュージシャン魂に火が付いたのではないだろうか?
CD-15.プラクド・アゲイン、CD-16.ザ・ブルース
基本的なメロディをエリントンが弾いて、それをバックにブラントンが自由にベースを弾いていく。ピアノがブレークを行い、ベースがそのスペースを弾き込んでいくのである。ブラントンは他のソロ楽器のように弾き込んでいく。当時こんなベースを聴いたことがある人はいなかったはずだ。歴史に残ろ名演奏である。

HistoryCDボックス 13セット目

<Date & Place> … History,Ellingtonia … 1939年11月24日 シカゴにて録音

<Personnel> … デューク・エリントン・アンド・ヒズ・フェイマス・オーケストラ(Duke Ellington & his famous Orchestra)

この日の録音からはHistory、Ellingtoniaともベースはジミー・ブラントン(Jimmy Blanton)となる。
Vocal …
アイヴィー・アンダーソン(Ivie Anderson) ⇒ In
以外は冒頭の<基本形>。

<Contents> … "The Duke"(History 204152-302)

CD26-9. アイム・チェッキン・アウト・グーム・バイI'm checkin’out , goom bye
CD26-10. トゥティン・スルー・ザ・ルーフTootin’through the roof
CD26-9.「アイム・チェッキン・アウト・グーム・バイ」
どうも元は、CBSの放送が音源らしい。最初にMCが入りアイヴィー・アンダーソンとTp、Asの掛け合いのようなもので始まる。リフで盛り上げる曲のようだ。
CD26-10.「トゥティン・スルー・ザ・ルーフ」
最初にソロを取るのはホッジス、次のTbはナントンか?そしてTpがリードするアンサンブルで盛り上げて終わる。

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