ファッツ・ウォーラー 1938年

Fats Waller 1938

ボックスの解説によれば、この年ウォーラーは49曲もの吹込みを行っている。1年間の吹込み数としては最多ではないが、多数と言えるだろう。ウォーラーの人気のほどが想像される。
また何度も書いて申し訳ないが、レコード・ボックスにはパーソネルや録音データは一切掲載されていない。1938年の収録されているナンバーも、全て「ファッツ・ウォーラー・アンド・ヒズ・リズム」によるものだが、パーソネルについてはWebその他で調べ得る限りを記載した。

「ジャズの巨人/ファッツ・ウォーラー」レコード・ボックス

<Date&Place> … 1938年4月12日 録音

<Personnel> … ファッツ・ウォーラー・アンド・ヒズ・リズム(Fats Waller and his rhythm)

Band leader , Piano & Vocalファッツ・ウォーラーFats Waller
Trumpetハーマン・オートレイHerman Autray
Tromboneジョージ・ロビンソンGeorge RobinsonORジョニー・ホウトンJohnny Haughton
その他不明Unknown

<Contents> … 「RCAジャズ栄光の遺産シリーズ第5巻/ファッツ・ウォーラー」(RCA RA-23〜27)

record3 B-2.アラビアの酋長The shiek of Araby

サッチモやベニー・グッドマンも吹き込んでいるこの時代の人気曲。ウォーラーのPソロで始まる。微妙なトレモロ奏法などを交えたストライド系の奏法で素晴らしい。続くTbソロはジョージ・ロビンソンかジョニー・ホウトンだというが、どちらも『ジャズ人名辞典』にも載っていないプレイヤーである。ヴォーカル後のオートレイのソロがいい感じである。
アンサンブルはビッグ・バンドによるものでコンボではない。

「ジャズの巨人/ファッツ・ウォーラー」3枚目B面ラベル

<Date&Place> … 1938年6月1日 録音

<Personnel> … ファッツ・ウォーラー・アンド・ヒズ・リズム(Fats Waller and his rhythm)

Band leader , Piano & Vocalファッツ・ウォーラーFats Waller
Trumpetハーマン・オートレイHerman Autray
その他不明Unknown

<Contents> … 「RCAジャズ栄光の遺産シリーズ第5巻/ファッツ・ウォーラー」(RCA RA-23〜27)

record3 B-3.オン・ザ・バンピー・ロード・トゥ・ラヴOn the bumpy road to love
record3 B-4.ウィ・ザ・ピープルWe , the people
record3 B-3.「オン・ザ・バンピー・ロード・トゥ・ラヴ」
これも冒頭のウォーラーのソロが聴きものである。ウォーラーのヴォーカルは余計な仕草が多く現代的ではないが、当時はユーモラスということで人気があったのであろう。ヴォーカル・バックのギターがいかしている。Clソロはセドリックか?続くTpも聴かせる。
record3 B-4.「ウィ・ザ・ピープル」
これも冒頭のウォーラーのピアノ・ソロがいい。ヴォーカルの後に出るTpソロもいい。

「ファッツ・ウォーラーのすべて」レコード・ジャケット

<Date&Place> … 1938年10月13日 録音

<Personnel> … ファッツ・ウォーラー・アンド・ヒズ・リズム(Fats Waller and his rhythm)

Band leader , Piano & Vocalファッツ・ウォーラーFats Waller
Trumpetハーマン・オートレイHerman Autray
Clarinet & Tenor saxジーン・セドリックGene Sedric
Guitar不明Unknown
Bassチャールズ・ターナーCharles Turner
Drumsスリック・ジョーンズSlick Jones

<Contents> … 「RCAジャズ栄光の遺産シリーズ第5巻/ファッツ・ウォーラー」(RCA RA-23〜27)&「ファッツ・ウォーラーのすべて」(RA-5318)

record3 B-5.ねむそうな二人Two sleepy people record3 B-6.ヨット・クラブ・スイングYacht club swing
record3 B-5.&A-6.「ねむそうな二人」
この曲のみ「ファッツ・ウォーラーのすべて」(RA-5318)にも収録されている。パーソネルはそれに拠る。ギタリストの記載がないが、ギターの音が聴こえる。
Pによるイントロに続き、Tpが原メロディーを1コーラス奏する。それにPとテナーが絡みヴォーカルに移る。「眠そうな二人、恋した二人は離れられない」とユーモラスに暖かく、そして情感豊かに聴かせる名唱である。ウォーラーの代表作の一つだという。
record3 B-6.「ヨット・クラブ・スイング」
タイトルの「ヨット・クラブ」はニューヨーク52丁目にあり、ウォーラーは、38年9月から翌年1月まで専属バンドであった。当時ウォーラー・バンドはこの曲をエンディング・テーマにしていた。ヴォーカル無しで、一人ずつソロを取っていく楽しいナンバーである。ギター・ソロもあるが誰か分からない。

「ジャズの巨人/ファッツ・ウォーラー」レコード・ボックス

<Date&Place> … 1938年12月7日 録音

<Personnel> … ファッツ・ウォーラー・アンド・ヒズ・リズム(Fats Waller and his rhythm)

Band leader , Piano & Vocalファッツ・ウォーラーFats Waller
Tenor saxジーン・セドリックGene Sedric
その他不明Unknown

<Contents> … 「RCAジャズ栄光の遺産シリーズ第5巻/ファッツ・ウォーラー」(RCA RA-23〜27)

record3 B-7.ラヴ・アイド・ギヴ・マイ・ライフ・フォー・ユーLove , I'd give my life for you
record3 B-8.蜘蛛と蠅The spider and the fly
record3 B-7.「ラヴ・アイド・ギヴ・マイ・ライフ・フォー・ユー」
解説氏は両手をフルに使ったPのイントロのソロがダイナミックで素晴らしいとする。ヴォーカルの後に展開するTpソロも素晴らしい。解説氏は、ジーン・セドリックがチュー・ベリー張りに吹きまくっているというが、僕にはテナーが微かでほとんど聴こえないのだが。
record3 B-8.「蜘蛛と蠅」
ウォーラーと楽団員の掛け合いが楽しいナンバー。ウォーラーのヴォーカルがここでも実にユーモラスである。

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