ファッツ・ウォーラー 1940年
Fats Waller 1940
ボックスの解説によれば、この年ウォーラーは34曲の吹込みを行っている。前年が48曲だったので減ってきたが、それなりの数字だと思う。
また何度も書いて申し訳ないが、レコード・ボックスにはパーソネルや録音データは一切掲載されていない。1940年の収録されているナンバーも、全て「ファッツ・ウォーラー・アンド・ヒズ・リズム」によるものだが、パーソネルについてはWebその他で調べ得る限りを記載した。
音源は全て「RCAジャズ栄光の遺産シリーズ第5巻/ファッツ・ウォーラー」(RCA RA-23〜27)である。
<Date&Place> … 1940年1月12日 シカゴにて録音
<Personnel> … ファッツ・ウォーラー・アンド・ヒズ・リズム(Fats Waller and his rhythm)
ウォーラー、ハミルトン、セドリック以外は調べてもわからなかった。
<Contents>
| Record4B-2. | スインガ・ディラ・ストリート | Swinga=Dilla street |
| Record4B-3. | マイティ・ファイン | Mighty fine |
「スインガ・ディラ・ストリート」
ウォーラーは、出だしの部分はハモンド・オルガンを弾いている。ハモンド・オルガンといってもジミー・スミスとは対照的なクラシカルな奏法で、パイプ・オルガン風である。セドリックのテナーがまろやかな感じでいい。Tpのハミルトンはミュートが鋭い。ここからバックではウォーラーはピアノを弾く。終わりかけ短いオルガン・ソロが入り、エンディングもオルガンである。
「マイティ・ファイン」
ウォーラーのヴォーカル入りナンバーで、古風な雰囲気を醸し出している。ここでのセドリックのプレイも実にまろやかでいい感じだ。ハミルトン(Tp)のミュートも抑え気味でよい。
<Date&Place> … 1940年4月11日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ファッツ・ウォーラー・アンド・ヒズ・リズム(Fats Waller and his rhythm)
1939年11月3日からの移動
Guitar … アル・ケイシー ⇒ ジョン・スミス
<Contents>
| Record4B-4. | オールド・グラン・ダット | Old grand-dad |
| Record4B-5. | ファット・アンド・グリージー | Fat and greasy |
「オールド・グラン・ダット」
ミュージカル風の入り方とヴォーカル・スタイルである。確かこういう名前のバーボンがあったような気がする。ここでのウォーラーのPソロが良い。
「ファット・アンド・グリージー」
「太って脂ぎった」という意味だという。ウォーラー自身のことであろう。ヴォーカル後のセドリックのソロが良い。
<Date&Place> … 1940年7月16日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ファッツ・ウォーラー・アンド・ヒズ・リズム(Fats Waller and his rhythm)
1938年4月11日からの移動
Guitar … ジョン・スミス ⇒ アル・ケイシー(Al Casey)
Webのディスコグラフィーではギターがアル・ケイシーに代わったとあるが、レコード解説ではジョン・スミスのままとしている。
<Contents>
| Record4B-6. | ドライ・ボーンズ | Dry bones |
| Record4B-7. | オリジナル・E・フラット・ブルース | Fats Waller's original E flat blues |
「ドライ・ボーンズ」
日本ではデューク・エイセスが歌っておなじみの曲。アル・ケイシー(ジョン・スミス?)のギター・ソロの終わりかけに、スティール・ギター或いはボトルネック奏法的な音が聴こえる。
「オリジナル・E・フラット・ブルース」
タイトル通りウォーラーのオリジナル・ブルース。「ブルース」というタイトルの曲を歌うのは、”And his rhythm”の録音では唯一であるそうだ。
<Date&Place> … 1940年11月6日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ファッツ・ウォーラー・アンド・ヒズ・リズム(Fats Waller and his rhythm)
前回7月16日と同じ。
<Contents>
| Record4B-8. | エヴリバディ・ラヴズ・マイ・ベイビー | Everybody loves my baby |
| Record5A-1. | ティント・ノー・ボディーズ・ビジネス | 'Tain't nobody's biz-ness if I do |
「エヴリバディ・ラヴズ・マイ・ベイビー」
スペンサー・ディヴィスという人の作ったディキシーの名曲という。ウォーラーがこうした曲を演奏するのは極めて珍しいという。ところがハミルトンのTp、セドリックのClと素晴らしいソロを取るし、水を得た魚のように実に活き活きとしている。特にケイシーのGtが素晴らしい。こういう曲がお得意なメンバーなのだろう。
「ティント・ノー・ボディーズ・ビジネス」
ベニー・グッドマン他数多くのミュージシャンがスイング時代に取り上げていた曲。ウォーラーのピアノが軽快なナンバーで、ヴォーカルの後のセドリックのTs、ケイシーのGt、ハミルトンのTpの掛け合いも楽しい。
<Date&Place> … 1940年11月11日 ニュー・ヨークにて録音
<Personnel> … エディ・コンドンと彼のバンド(Eddie Condon and band)
<Contents> … "Eddie Condon/That's a serious thing"(History 20.3008-HI)
| CD1-11. | オー・シスター・エイント・ザット・ホット | Oh , sister ain’t that hot |
| CD1-12. | ジョージア・グラインド | Georgia grind |
| CD2-8. | プレティ・ドール | (You're some) pretty doll |
| CD2-9. | ダンシング・フール | Dancing fool |
Webでのディスコグラフィーでは11月14日の録音日となっている。この日の収録は4曲ともコモドア・レーベルへの録音。CD1とCD2に分けられている。どういう意味があるのだろうか?ファッツ・ウォーラーの参加が珍しいが、SP盤で出た時代は「モーリス(Maurice)」という変名で参加していた。レコード会社との契約のためであろう。
Dave
CD1-11.「オー・シスター・エイント・ザット・ホット」
ソロはまずシャピロのベース、ラッセル(Cl)、そしてウォーラー(P)と続くが、ウォーラーのPソロが聴き取りづらい。
CD1-12.「ジョージア・グラインド」
少しテンポを落とした演奏で、まずラッセル(Cl)、ブルニーズ(Tb)、ウォーラー(P)から合奏に入る。
CD2-9.「ダンシング・フール」
CDでは"Dancing Foll"となっているが間違いで、正しくは"Dancing fool"(SP盤で確認済)。ウォーラーのピアノ・イントロからアンサンブルとなり、ブルニーズ(Tb)、マーサラ(Tp)、ウォーラー(P)とソロが続き、アンサンブルに戻して終わる。
CD2-8.「プレティ・ドール」
ミディアム・テンポのナンバーで、ソロはウォーラー、ブルニーズ、ラッセルから合奏に移る。
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