1933年フレッチャー・ヘンダーソン楽団はまた録音数が少なくなる。ディスコグラフィーによれば全8面分の録音があるようだが、「RCAビッグ・バンド・イーラ」には、この年の録音は収録されておらず、音源は「スタディ・イン・フラストレイション」に収められた4曲だけとなる。
| Band reader& Piano | … | フレッチャー・ヘンダーソン | Fletcher Henderson | ||||||
| Trumpet | … | ボビー・スターク | Bobby Stark | 、 | ラッセル・スミス | Russell Smith | 、 | ヘンリー・“レッド”・アレン | Henry“Red”Allen |
| Trombone | … | ディッキー・ウエルズ | Dickie Wells | 、 | サンディー・ウィリアムス | Sandy Williams | |||
| Alto sax | … | ヒルトン・ジェファーソン | Hiton Jefferson | ||||||
| Alto sax& Violin | … | エドガー・サンプソン | Edger Sampson | ||||||
| Clarinet & Alto sax | … | ラッセル・プロコープ | Russell Procope | ||||||
| Tenor sax | … | コールマン・ホーキンス | Coleman Hawkins | ||||||
| Banjo | … | バーナード・アディソン | Bernard Addison | ||||||
| Tuba | … | ジョン・カービー | John Kirby | ||||||
| Drums | … | ウォルター・ジョンソン | Walter Johnson |
パーソネルは上記の通りだが、移動をまとめると
Cornet … レックス・スチュワート ⇒ Trumpet … ヘンリー・“レッド”・アレン
Trombone … J.C.ヒギンバサム ⇒ ディッキー・ウエルズ
Alto sax & Violin … エドガー・サンプソン ⇒ Out
Guitar … フレディー・ホワイト ⇒ バーナード・アディソン
| CD3-5. | イエー・マン | Yeah man |
| CD3-6. | クイアー・ノーションズ | Queer notions |
| CD3-7. | キャン・ユー・テイク・イット! | Can you take it ! |
| CD3-8. | キング・ポーター・ストンプ | King Porter stomp |
ガンサー・シュラー氏によると、この1933年8月に行われた録音においては、このバンドはホーキンス一色になっていた。そしてイギリスの放送協会がこれらの録音を聴くや否や、ホーキンスにロンドンでの1年間の契約仕事を申し込んできたという。ホーキンスはこれに乗り、ヘンダーソンの元を離れてこの後1939年までヨーロッパに滞在するのである。
これはヘンダーソンにとって深刻な打撃となった。確かにこの頃のホーキンスのソロは堂々としていて風格さえ感じられる。
CD3-5.[イエー・マン]
テンポがメチャ速い。テーマのアンサンブルが見事で、ソロはCl、TpそしてTsアンサンブルを挟んでTp、再びホークの短いソロとアンサンブルで終わる。
CD3-6.[クイアー・ノーションズ]
ホークがリードするイントロに続いて、ちょっと変わった旋律が現れる。As、Tp、Ts、Tpと短いソロをつなぐが、全篇バックに不思議なアンサンブルが流れ、独特のノリを作り出している。ホークの作。
CD3-7.[キャン・ユー・テイク・イット!]
アップ・テンポのナンバー。合奏の後まずホークのTsソロ。実に豪放な堂々たるソロである。続いてTb、Asアンサンブルを挟んでTp、Pのソロが入りアンサンブルで終わる。
CD3-8.[キング・ポーター・ストンプ]
ヘンダーソンのお気に入りらしく何度も録音している。Tpのリードするアンサンブルも見事で、バックを支えるカービーのベースもスインギーである。ソロはCl、Tbと続きホーキンスのTsも快調である。そしてオープンTpそしてアンサンブルのリフが盛り上げてエンディングにいたる。