フレチャー・ヘンダーソン 1937年
Fletcher Henderson 1937
ベニー・グッドマン楽団のアレンジなどサポート役として活躍していたフレッチャー・ヘンダーソンだが、自身のバンドも活発な活動ぶりであったようだ。
<Date & Place> … 1937年3月2日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … フレッチャー・ヘンダーソン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Fletcher Henderson and his Orchestra)
<Contents> … "Classic jazz archive / Fletcher Henderson 1897-1952"(Membran 221998-306)&"A study in frustration"(Essential・JAZZ・Classics EJC55511)
| CD1-23. | ホワット・ウィル・アイ・テル・マイ・ハート? | What will I tell my heart ? |
| CD2-1. | サラミング・オン・パーク・アヴェニュー | Slumming on park avenue |
| CD2-2. | イッツ・ウエアリン・ミー・ダウン | It's wearin’me down |
| CD2-3、CD3-12. | リズム・オブ・ザ・タンバリン | Rhythm of the tambourine |
CD1-23.[ホワット・ウィル・アイ・テル・マイ・ハート?]
スロウなナンバーでメロウなアンサンブルが聴かれる。歌手のドロシー・デリックのことはよく分からないが、声から白人と思われる。エンディングはハワイアン風だ。
CD2-1.[サラミング・オン・パーク・アヴェニュー]
クラリネットとアルト・サックスのジェリー・ブレイクがヴォーカルを取っている。うまいものだ。アレンジもブレイクが担当している。
CD2-2.[イッツ・ウエアリン・ミー・ダウン]
ドロシーのヴォーカル入りのメロウ・ナンバー。
CD2-3、CD3-12.[リズム・オブ・ザ・タンバリン]
因みに“A study in frustration”には、この曲のみがこの日のセッションからは収録されている。アレンジはベニー・カーターが担当したようだ。この日唯一のインスト・ナンバー。なかなか手の込んだアレンジで聴き応えがある。ソロはやはりチューのTsが聴き応えがある。
<Date & Place> … 1937年3月22日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … フレッチャー・ヘンダーソン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Fletcher Henderson and his Orchestra)
この日録音した「バック・イン・ユア・オウン・バックヤード」は、2種のCDの他に右のレコードにも収録されているので、ヘンダーソン楽団の代表作の一つなのであろう。しかしパーソネルが異なる。
まず"Classic jazz archive / Fletcher Henderson"と"A study in frustration"は上記3月2日と同じとしている。
しかしレコード「フレッチャー・ヘンダーソンの肖像」(CBS 20AP-1428)の記載はかなり異なる。
Trombone … J.C.ヒギンボッサム ⇒ OUT
Clarinet … ジェリー・ブレイク ⇒ バスター・ベイリー(Buster Bailey)
Alto sax … ヒルトン・ジェファーソン ⇒ スクープス・キャリー(Scoops Carry)
というのである。これまた僕には判断のしようがないので、双方記載しておく。
ただレコードの解説は油井正一氏が担当しているが、曲解説の文中で、「最初にソロで出るジェリー・ブレイクは〜」と書いたりしている。自分でブレイクはバスター・ベイリーに代わったとしておきながら、このちぐはぐさは何だろう。全く信用できないのはこういうことがあるからである。
<Contents> … "Classic jazz archive / Fletcher Henderson 1897-1952"(Membran 221998-306)&"A study in frustration"(Essential・JAZZ・Classics EJC55511)
| CD2-4、CD3-13. | バック・イン・ユア・オウン・バックヤード | Back in your own backyard |
| CD2-5. | スタンピード | Stampede |
| CD2-6. | ローズ・ルーム | Rose room |
| CD2-7. | グレート・シーザーズ・ゴースト | Great Caesar’s ghost |
CD2-4、CD3-13..[バック・イン・ユア・オウン・バックヤード]
“A study in frustration”、「フレッチャー・ヘンダーソンの肖像」にも、この曲のみがこの日のセッションからは収録されている。フレッチャーのアレンジ。チュー・ベリーのソロはやはり聴き応えがある。
CD2-5.[スタンピード]
1926年録音の再録だが、かなり形を変えている。26年の方は、粟村政昭氏がこのジョー・スミスのTpソロを聴いて感動せぬ奴は人間ではないとまで言った傑作だったが、こちらはかなり軽快な仕上がりでアンサンブルが中心になっている。スミスのソロをアンサンブルでなぞるようなプレイも聴きとれる。アレンジはフレッチャー。
CD2-6.[ローズ・ルーム]
後にチャーリー・クリスチャンを加えたBGバンドの名演が有名になる曲。ここではやはりチューのソロが良いと思う。これもアレンジはフレッチャー。
CD2-7.[グレート・シーザーズ・ゴースト]
偉大なシーザーの幽霊ということだろうか?ディック・ヴァンスのアレンジがなかなか良い。
<Date & Place> … 1937年6月3or30日 ニューヨークにて録音
セッションの日付だが、“A study in frustration”では6月3日としているが、“Classic jazz archive”は6月30日としている。ここでも僕には決め手がないので、並記しておくことにする。
<Personnel> … フレッチャー・ヘンダーソン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Fletcher Henderson and his Orchestra)
これまでは、“A study in frustration”、“Classic jazz archive”が食い違っていないのだが、この録音については大分データが異なる。
各記載3月22日からのパーソネル移動は、
"Study in frustration"
Trombone … ジョージ・ワシントン ⇒ Out
Trombone … ジョージ・ハント George Hunt ⇒ In
Trombone … ミルト・ロビンソン Milt Robinson ⇒ In
"Classic jazz archive"
Tenor sax … チュー・ベリー ⇒ ベン・ウエブスター Ben Websterのみ
それぞれ不確定のプロフィールは割愛する。
<Contents> … "Classic jazz archive / Fletcher Henderson 1897-1952"(Membran 221998-306)&"A study in frustration"(Essential・JAZZ・Classics EJC55511)
| CD2-8. | イフ・ユー・エヴァー・シュド・リーヴ | If you ever should leave |
| CD2-9. | ポージン | Posin’ |
| CD2-10. | オール・ガッヅ・チラン・ガット・リズム | All god’s chillum got rhythm |
| CD2-11、CD3-14. | クリス・アンド・ヒズ・ギャング | Chris and his gang |
CD2-8.[イフ・ユー・エヴァー・シュド・リーヴ]
チャック・リチャーズ(Chuck Richards)のヴォーカル入り。チャック・リチャーズは白人の経営するラジオ局で初めてパーソナリティとなった黒人らしい。しかし歌手を退きサーカスのライオン使いになったという変わり種。声を聞く限り白人ぽいのだが…。
CD2-9.[ポージン]
これもチャック・リチャーズのヴォーカル入り。
CD2-10.[オール・ガッヅ・チラン・ガット・リズム]
こちらはジェリー・ブレイクがヴォーカルとる。
CD2-11.[クリス・アンド・ヒズ・ギャング]
“A study in frustration”には、この曲のみがこの日のセッションからは収録されている。この日唯一のインスト・ナンバー。テナー・ソロを聴く限りもしかするとチューではなく、ベン・ウエブスターかもしれないという気がしてくる。
<Date & Place> … 1937年9月22日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … フレッチャー・ヘンダーソン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Fletcher Henderson and his Orchestra)
この日のセッションは“A study in frustration”には収録されていない。ということで“Classic jazz archive”における6月3日或いは30日との変更点を挙げてみる。
Trombone … ジョージ・ワシントン ⇒ Out
Trombone … ジョン・マコンネル(John McConnell) ⇒ In
Trombone … アルバート・ウィン(Albert Wynn) ⇒ In
Tenor sax … ベン・ウエブスター ⇒ チュー・ベリー Chu Berry(前録音から変更)
Drums … ウォルター・ジョンソン ⇒ ピート・サッグス(Pete Suggs)
<Contents> … "Classic jazz archive / Fletcher Henderson 1897-1952"(Membran 221998-306)
| CD2-12. | レット・エル・ゴー | Let‘el go |
| CD2-13. | ウォリード・オーヴァー・ユー | Worried over you |
| CD2-14. | ホワッツ・ユア・ストーリー | What's your story (What's your jive) |
| CD2-15. | トゥリーズ | Trees |
CD2-12.[レット・エル・ゴー]
アップ・テンポでスインギーなナンバー。ジェリー・ブレイクのヴォーカルが入る。ブレークでのTb、BそしてAs、Tp、Clの短いソロが入る程度でアンサンブルが中心。
CD2-13.[ウォリード・オーヴァー・ユー]
一転してスロウなナンバー。チャック・リチャーズのヴォーカル入り。聴けば聴くほど、黒人とは思えない歌声である。ヴァイブのソロが入るが叩いているのは、ドラムスのサッグスである。短いTsソロはチューであろう。
CD2-14.[ホワッツ・ユア・ストーリー]
ミディアム・テンポのスインギーなナンバー。こういう曲ではジェリー・ブレイクがヴォーカルを取っている。ソロはClのみ、しかも実に短い。アンサンブル中心。
CD2-15.[トゥリーズ]
この曲はミディアム・テンポだがチャック・リチャーズがヴォーカルを取っている。ブレイクと2曲ずつヴォーカルを分け合った形だ。
<Date & Place> … 1937年10月25日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … フレッチャー・ヘンダーソン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Fletcher Henderson and his Orchestra)
“A study in frustration” と“Classic jazz archive”では、・トロンボーンとサックス・セクションのパーソネルが異なる。
見にくいと思うがまとめると以下のようになる。
| | “A study in frustration” | | “Classic jazz archive” |
| Trombone | … | Ed Cuffee、Al Wynn、John McConnell | | Ed Cuffee、Al Wynn、George Hunt or Fred Robinson | |
| Reeds | … | Hilton Jefferson、Jerry Blake、Elmer Williams、Ben Webster | | Eddie Barefield、Bud Johnson 、Elmer Williams、Chu Berry | |
それ以外のセクションは
<Contents> … "Classic jazz archive / Fletcher Henderson 1897-1952"(Membran 221998-306)&"A study in frustration"(Essential・JAZZ・Classics EJC55511)
| CD2-16. | イフ・イッツ・ザ・ラスト・シング・アイ・ドゥ | If it's the last thing I do |
| CD2-17、CD3-15. | シング・ユー・ジナーズ | Sing you sinners |
| CD2-18. | ユーアー・イン・ラヴ・ウィズ・ラヴ | You're in love with love |
| CD2-19. | スティーリン・アップルズ | Stealin’apples |
CD2-16.[イフ・イッツ・ザ・ラスト・シング・アイ・ドゥ]
チャック・リチャーズのヴォーカル入りの当時のポップス・チューンと思われる。テンポはミディアム・スロウ。ソロはない。
CD2-17、CD3-15.[シング・ユー・ジナーズ]
“A study in frustration”には、この曲のみがこの日のセッションからは収録されている。フレッチャーがアレンジを担当したインスト・ナンバー。ミディアム・アップ・テンポのスインギーなナンバーで、ソロはTp、Cl、Ts。
CD2-18.[ユーアー・イン・ラヴ・ウィズ・ラヴ]
これもリチャーズの歌うポップ・ナンバー。ゆったりとしたテンポで歌われる。ソロはなくアンサンブルのみである。
CD2-19.[スティーリン・アップルズ]
前年録音の再録。イントロでは珍しくフレッチャーの少し長めのピアノ・ソロが聴ける。ファッツ・ウォーラーの影響を感じるのだが自信はない。続いてTsのソロが出るがチューではないのではないかと思う。そしてTp、Clとソロが続く。
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