ジャック・ティーガーデン 1936年
Jack Teagarden 1936
ジャック・ティーガーデンの1936年の録音の多くはジャック・ティーガーデン名義のレコード・ボックスに収録されているが、元々の名義はフランキー・トランバウアーである。本来はトランバウアーで書かないといけないだろう。
<Date&Place> … 1936年2月5日 録音
<Personnel> … フランキー・トランバウアー・アンド・ヒズ・オーケストラ(Frankie Trumbauer and his orchestra)
<Contents> … "Jack Teagarden/King of the blues trombone"(Epic JSN 6044)
| Record2 B-8. | アイ・ホープ・ガブリエル・ライクス・マイ・ミュージック | I hope Gabriel likes my music |
この後ベニー・グッドマンなどが録音している。当時のヒット曲だったのであろう。いかにもスイング時代を感じさせる楽しいの演奏だ。ソロはトランバウアーのCメロディ・サックスとミンスのクラリネットの競演の後、ティーガーデン、どちらかのTpから合奏に移る。
<Date&Place> … 1936年4月13日 録音
<Personnel> … バニー・ベリガン&ヒズ・ボーイズ (Bunny Berigan and his boys)
<Contents> … 「バニー・ベリガン&ヒズ・ボーイズ/テイク・イット、バニー」(Epic SICP 4012)
| CD1. | 云い出しかねて | I can't get started |
| CD8. | メロディ・フロム・ザ・スカイ | A melody from the sky |
この日はもう1曲「リズム・セイヴド・ザ・ワールド」が録音されているが、なぜかティーガーデンが抜け、クラリネットもアーティー・ショウからポール・リッチに変わっている。いずれにせよ珍しくティーガーデンのソロなど活躍の場がないのも意外である。
CD-1.[云い出しかねて]
そのヴォーカルと共にベリガン最大のヒット曲となるが、それは1937年の録音。こちらはそのファースト・ヴァージョン。そもそもこの曲の歌詞は、「好きな相手に思いを伝えても全く相手にされない男(あるいは女)のやるせない気持ち」を歌ったもので、この邦題は誤訳だという。ベリガンのヴォーカルはそのやるせなさを実にうまく表現している。クロフォードのTsもストレートで素晴らしい。そしてTpに帰ると思いの丈を一気に吹き上げるベリガンのプレイも見事。
ただこのセッションはもともとは前述のように人気シンガー、チック・ブロックの歌伴のはずであり、なぜこの曲だけベリガンがヴォーカルを取ったのか不思議なところだし、ヴォーカルの名手ティーガーデンの前ではさぞかし歌い辛らかったろうと思う。。
CD-8.[メロディ・フロム・ザ・スカイ]
両曲とも原田氏の解説に拠れば、ブロックのヴォーカルが入っていたというがいったいどこに入っていたのだろう。全篇ベリガンのTpが中心で所々ClやTs、Pのソロが入り、ヴォーカル・スペースらしき箇所が見当たらないのだが。ただふと思うのは演奏時間が短いので、ヴォーカル部分をごっそりと抜いたのかもしれない。
<Date&Place> … 1936年4月27日、6月15日 録音
<Personnel> … フランキー・トランバウアー・アンド・ヒズ・オーケストラ(Frankie Trumbauer and his orchestra)
2月5日の録音から4月27日の録音でメンバー・チェンジはClのみ。
Clarinet … ジミー・ミンス ⇒ アーティー・ショウとは大物を持ってきたものだ。
<Contents> … "Jack Teagarden/King of the blues trombone"(Epic JSN 6044)
| Record3 A-1. | ザ・メイヤー・オブ・アラバム | The mayor of Alabam' | 4月27日 |
| Record3 A-2. | 浮気はやめた | Ain't misbehavin’ | 4月27日 |
| Record3 A-3. | ス・ワンダフル | ‘S wonderful | 4月27日 |
| Record3 A-4. | サムバディ・ラヴズ・ミー | Somebody loves me | 4月27日 |
| Record3 A-5. | アイム・アン・オールド・カウハンド | I'm an old cowhand | 6月15日 |
Record3 A-1.[ザ・メイヤー・オブ・アラバム]
ティーガーデンがリード・ヴォーカルを取り、バンド・メンバーたちとの掛け合いのヴォーカルが楽しい。ソロはティーガーデン、ショウ(Cl)、Ts、Tpなどが取る。
Record3 A-2.[浮気はやめた]
ご存知ファッツ・ウォーラー作のヒット曲。ヴォーカルの前にトランバウアーが長いソロを吹いている。ヴォーカルのオブリガードはミュートTpが付ける。ヴォーカルの後はショウ(Cl)のソロが入り、合奏に移る。
Record3 A-3.[ス・ワンダフル]
今でもよく取り上げられるガーシュイン兄弟作のスタンダード曲。ここではヴォーカルは入っていない。トランバウアー、C・ティーガーデン、クレス、J/ティーガーデン、ショウと見事なソロが続く。特にクレスは素晴らしいコード・ワークでのソロを披露する。
Record3 A-4.[サムバディ・ラヴズ・ミー]
ガーシュイン作。寛ぎのあるティーガーデンのヴォーカルがいい。ソロはティーガーデン(Tb)、ミュートTp、ショウ(Cl)そしてヴォーカル後にトランバウアーが取る。
4月27日の録音から6月15日の録音でメンバー・チェンジは3名移動がある。
Trumpet … エド・ウェイド ⇒ ラス・ケイスRuss Case
Clarinet … アーティー・ショウ ⇒ マッティ・マトロックMatty Matlock
Drums … スタン・キング ⇒ レイ・ボデュークRay Bauduc
Record3 A-5.[アイム・アン・オールド・カウハンド]
ジョニー・マーサー作の同名の映画の主題曲。この年1936年ビング・クロスビーの歌でヒットした。新しいところでは1957年(新しくないか)ソニー・ロリンズが名演を残している。ソロはまずトランバウアー、続いてティーガーデン。ヴォーカルの後半Cl、Tpなどが絡み、カデンツアもTbが吹いて終わる。
この録音を見ると、バンド・リーダーのトランバウアーは、ティーガーデンをバンド・シンガーとして押し立てているように思える。
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