マックス・ローチ 1944年

Max Roach 1944

1924年1月にノース・キャロライナ州に生まれたローチが、いかにしてニューヨークに出てきたのかは分からないが、1942年18歳の時には、ミントンズ・プレイハウスやモンローズ・アップタウン・ハウスといった、ビ・バップの先駆けとなったクラブのジャム・セッションに参加するようになっていた。多分そのころから、その正確なリズム感覚が買われて、1943年には、テナー・サックスののパイオニア、コールマン・ホウキンスのレコーディングに採用されるようになっていた。そして史上最初のバップの録音と言われる、1944年2月のアポロへの吹込みに名前を連ねるようになったいたのである。

<Date & Place> … 1944年2月16、22日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … コールマン・ホーキンス・アンド・ヒズ・オーケストラ(Coleman Hawkins And His Orchestra)

Band leader & Tenor saxVocalコールマン・ホーキンスColeman Hawkins
trumpetディジー・ガレスピーDizzy Gillespieヴィクター・クールセンVic Coulsenエディ・ヴァンダーヴィアEddie Vanderveer
Alto saxレオ・パーカーLeo Parkerレナード・ロウリーLeonard Lowry
Tenor saxレイ・エイブラムスRay Abramsドン・バイアスDon Byas
Baritone & Tenor saxバド・ジョンソンBudd Johnson
Pianoクライド・ハートClyde Hart
Bassオスカー・ペティフォードOscar Pettiford
Drumsマックス・ローチMax Roach

ほとんど通常のビッグ・バンドの布陣だが、トロンボーン・セクションが無いことが珍しい。またレオ・パーカーはこの時期未だアルトを吹いていた。

<Contents> … Youtube

ウッデン・ユーWoody'n you2月16日
ブー・ディー・ダートBu-Dee=Daht2月16日
イエスタディズYesterdays2月16日
ディスオーダー・アット・ザ・ボーダーDisorder at the border2月22日
フィーリング・ゼロFeeling zero2月22日
レインボウ・ミストRainbow mist2月22日

この録音は、ハーレムでレインボウ・ミュージック・ショップを経営していたフランク・ヴァラード氏が、ホークのかつてのヒット曲"Body and soul"の再演を狙って企画され、氏自ら立ち上げたアポロ・レーベルに吹き込まれた。残念ながら、現在聴くことのできるYouTubeの音源は、SP盤を再生したもので、勿論それだけで大変価値あるものだが、ドラムの音はほとんど聴き取れないのである。

ウッデン・ユー
ガレスピーの作で、後々まで何度も吹い込みをしている。ホウキンスが豪放なリードを取るアンサンブルによるテーマが奏され、多分ガレスピー自身によるソロ、再びホークが出て終わる。確かに新しい響きがするが、これがバップかどうかは、よく分からない。
ブー・ディー・ダート
バド・ジョンソンの作。この曲も多分アンサンブルのリードを取り、まずソロを吹くのはホークであろう。アンサンブルの後短いTpソロは多分ガレスピー。
イエスタディズ
短いアンサンブルの後、ソロを吹き始め終始一貫ホークのソロで埋め尽くされている。
ディスオーダー・アット・ザ・ボーダー
ヘッド・アレンジによるブルース・ナンバー。初めにソロを取るTpは、ディズであろう。続いてホークが4コーラスのソロを取って、アンサンブルに戻る。全くバップという感じはしないのだが…。
フィーリング・ゼロ
ここで初めてミディアム・スロウなナンバーが登場する。少しばかり変わったアンサンブルの後ホウキンスのソロとなる。このソロも不思議な音使いをしているような気がする。
レインボウ・ミスト
この曲では、最初からホウキンスの男性的なテナー・サックスが、正に「うねるような、たゆたうような」テナー・プレイを聴かせてくれる。

このWebサイトについてのご意見、ご感想は、メールでお送りください。

お寄せいただいたご意見等は本文にて取り上げさせていただくことがあります。予めご了承ください。