| Piano Solo | … | ミード・ラックス・ルイス | Meade lux Lewis |
色々な意味で最重要曲の再録である。最初に吹き込まれた1927年はパラマウントという潰れかけた会社への録音だったためにごくわずかしかプレスされなかったが、たまたまその1枚を入手した、ジョン・ハモンド氏がこれを聴いて感心し、新聞広告をうったりいろいろな手を使って、シカゴでタクシーの運転手をしているルイスを探し出し、ヴィクターにこの曲を吹き込ませます。すると大ヒットとなるのです。それでもまだブギー・ウギーの素晴らしさを知らない人がいると自分でプロデュースした「フロム・スピリチュアルス・トゥ・スイング」コンサートにも出演させます。すると今度はこれを聴いてドイツ人、アルフレッド・ライオンが感激して、レコード会社まで立ち上げ、ルイスとアルバート・アモンズのブギー・ウギーを第1回セッションに起用するのです。全てはこの曲ありきに物語だと思うとそれだけで感動的ですらあります。
そんな重要曲ですが、油井正一氏は『生きているジャズ史』で、「ルイスは1929年以来5回吹き込んでいるが、後になるほどつまらない。1939年(1940年の誤りだと思う)のブルーノートの12インチは最低です」。ではなぜ「最低か」というと、「右手の動きにスイングやリフの要素が入り込んできて純粋さを失っている」のだそうです。残念ながら僕の耳はタコなので、この演奏を聴くたびにスイングの影響はここかな?リフトはここかな?と探していますが、いまだ特定できていません。