ミルドレッド・ベイリー 1941年
Mildred Bailey 1941
ミルドレッド・ベイリーの1941年の録音を聴いていこう。音源は一つ、ヴィクターから出ていた「ミルドレッド・ベイリー/ザ・ロッキン・チェア・レイディー」(MCA -3050)。前回までの”Her greatest performance”LP3枚組はコロンビアだったので、この辺りの時期にレコード会社を移籍したのかもしれない。
<Date&Place> … 1941年2月24日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ミルドレッド・ベイリー(Mildred Bailey)
<Contents>
この録音だけパーソネルが掲載されている。ただ解説ではベースを「フレンチ―・クエット」と日本語だけで記載しているが、アメリカ版の録音データを見ると「Frenchy Covetti」となっている。「フレンチ―・クエット」だけだと英文表記が分からないので、プロフィールを調べられない。ともかくここでは英語版を尊重して「フレンチー・コヴェッチ」とした。クラリネットが加わっているが、これは不明。
A面1.「あの人が死んでしまったら」(When that man is dead and gone)
アーヴィング・バーリンの作詞作曲だというが、タイトルに似合わず軽快でスインギーなナンバーに仕上げている。コーラスで参加しているデルタ・リズム・ボーイズとキュートな彼女の声かみ合って楽しく聴ける。
<Date&Place> … 1941年3月14日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ミルドレッド・ベイリー(Mildred Bailey)
前回2月24日と同じ。
<Contents>
| A面2. | ジョージア・オン・マイ・マインド | Georgia on my mind |
| A面3. | ロッキン・チェア | Rockin’chair |
| A面4. | サムタイム・アイム・ハッピー | Sometime I'm happy |
| A面5. | アイム・アフレイド・オブ・マイセルフ | I'm afraid of myself |
A面2.「ジョージア・オン・マイ・マインド」
ご存知ホーギー・カーマイケルの名作。ビリー・ホリディは崩しまくって歌っているが、こちらは原曲に忠実である。さらにヴァ―スを歌っているのも注目される。僕はこの録音でこの曲のヴァ―スを初めて聴いた。解説の出谷氏によると彼女はどんな曲でも手あたり次第に取り上げたが、このように名曲と出会うと飛んでもない感動的な歌唱を聴かせたというが、この曲の出来については全く同感である。
A面3.「ロッキン・チェア」
これもカーマイケルの作で、彼女の最大の当たり曲である。彼女はこの曲を4回録音したというがこれはその3回目。彼女の歌唱はいよいよ円熟を極めてきている感じがする。実に素晴らしいヴォーカル・ナンバーである。
A面4.「サムタイム・アイム・ハッピー」
ヴィンセント・ユーマンス作曲のスタンダード・ナンバー。この曲を取り上げる多くのシンガーは小粋なスイング・ナンバーとして取り上げるが、彼女はストレートなバラード・ナンバーとして歌っている。
A面5.「アイム・アフレイド・オブ・マイセルフ」
解説の出谷氏は、「ごくありきたりのバラードナンバーで、彼女自身もありきたりに歌っている」としながらも「十分聴かせるクオリティを持っている」と述べている。ありきたりに歌いながら、クオリティを保つというのは本当の実力がないとできない芸当だと思う。
<Date&Place> … 1941年6月13、14日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … ミルドレッド・ベイリー(Mildred Bailey)
前回3月14日と同じ。
<Contents>
| A面6. | エヴリシング・ディペンズ・オン・ユー | Everything depends on you |
| A面7. | 恋人よ我に帰れ | Lover , come back to me |
| B面1. | オール・トゥ・スーン | All too soon |
| B面2. | イッツ・ソー・ピースフル・イン・ザ・カントリー | It's so peaceful in the country |
A面6.「エヴリシング・ディペンズ・オン・ユー」
この曲はピアノの巨人アール・ハインズの作だという。テンポを落とした感傷的なバラードで、デルタ・リズム・ボーイズの抑えたハミング・コーラスをバックに、ここでも丁寧に歌い込んでいる。
A面7.「恋人よ我に帰れ」
この曲は「ロッキン・チェア」と並ぶ彼女の当たり曲。彼女は前後3回録音しているという。手慣れた感じで歌っているが、この曲ではバックにデルタ・リズム・ボーイズが加わっておらず、ちょっと寂しい感じがする。僕自身は1938年に録音したものが一番好きだ。
B面1.「オール・トゥ・スーン」
こちらはデューク・エリントンの作曲にカール・シグマンという人が歌詞を付けたという。これもゆったりとしたバラードで、ミルドレッドもじっくりと歌い込んでいる。イントロと間奏でのギターのソロはデイヴ・バーバー。
B面2.「イッツ・ソー・ピースフル・イン・ザ・カントリー」
アレック・ワイルダー作のこれもバラード。デルタ・リズム・ボーイズの抑えたコーラスをバックにしみじみと語りかけるような歌唱が素晴らしい。
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