シェリー・マン 1944年
Shelly Manne 1944
それぞれのパーソネルを見ればわかるように、シェリー・マンのリーダー・セッションはない。要はシェリー・マンが、サイドマン(ドラマー)として参加したセッションを集めたアルバムが、発売されている。アメリカ盤は<1973年>と記載があり、日本でも同様のレコードが出ているが、それは<1978年>とあり、推測するにアメリカ盤をもとに日本編集版が編まれたのであろう。アメリカ盤は1944年のものだけを収録しているが、日本盤では1945年のセッションも加えているところが大きく異なる。
<Date&Place> … 1944年1月22日 ニュー・ヨークにて録音
<Personnel> … バーニー・ビガード・トリオ(Barney Bigard trio)
<Contents> … 「シェリー・マン・アンド・カンパニー」(Flying Dutchman PG-85)&"Shelly Manne&Co."(Flying Dutchman FD 10150)
| 邦題 | 原題 | 日本盤 | 米盤盤 |
| ムーングロウ | Moonglow | A-1. | A-5. |
| 二人でお茶を | Tea for two | A-2. | A-6. |
| ステップ・ステップス・アップ | Step steps up | A-3. | B-5. |
| ステップ・ステップス・ダウン | Step steps down | A-4. | B-6. |
「ムーングロウ」
スロウでメロウなナンバーで、ベニー・グッドマンなども録音しヒットさせている曲である。それに敢えてビガードが挑戦したということであろう。
「二人でお茶を」
ビガードの十八番だという。オリエンタル風のイントロからビガードがテーマを崩しながら奏し、ヘイウッドのソロとなる。このソロはヘイウッドの非凡なテクニックをよく示唆している。そしてビガードのソロとなる。ビガードもヘイウッドに刺激されたのか、素晴らしいテクニックを披露する。
「ステップ・ステップス・アップ」
この曲と次曲の<ステップ>とは、ビガードの愛称だという。ゆったりとしたテンポで、イントロの後まずソロを取るのはヘイウッド。当時最も人気があったピアニストなので、敬意を表したのであろう。そしてビガードのソロとなるが、ソロは短くヘイウッドとのユニゾンなどで聴かせる。
「ステップ・ステップス・ダウン」
ブギ・ウギのリズムを取り入れたスインギーなナンバー。ヘイウッドのブギ・ウギ・プレイも珍しいような気がする。ビガードのソロも熱がこもっている。そしてラスト近くにマンのブラシによるドラム・ソロが聴ける。見事なブラシ・ワークである。
<Date&Place> … 1944年5月2日 ニュー・ヨークにて録音
<Personnel> … エディ・ヘイウッド・アンド・ヒズ・オーケストラ(Eddie Heywood and his orchestra)
<Contents> … 「シェリー・マン・アンド・カンパニー」(Flying Dutchman PG-85)&"Shelly Manne&Co."(Flying Dutchman FD 10150)
| 邦題 | 原題 | 日本盤 | 米盤盤 |
| ハウ・ハイ・ザ・ムーン | How high the moon | A-5. | A-1. |
| ペントハウス・セレナーデ | When we're alone | A-6. | A-2. |
| ゼム・ゼア・アイズ | Them there eyes | A-7. | B-1. |
| サーカスティック・レイディ | Sarcastic lady | A-8. | B-2. |
「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」
レイ・ナンスのノスタルジックなヴァイオリンからスタートする。まずソロを取るのは、大将のヘイウッド。続いてザックス、ナンス(Tp)、バイアスとソロをつなぐ。最後はリフを挟んでピアノがリードするアンサンブルとなる。
「ペントハウス・セレナーデ」
ピアノのイントロからナンスのヴァイオリンがテーマを奏する。ヴァイオリンという楽器はそこはかとなくノスタルジーなムードを醸し出す。つづくバイアスのソロも実にムーディで、良い時のベン・ウエブスターを思わせる。そしてヘイウッドのソロも素晴らしい。
「ゼム・ゼア・アイズ」
少しテンポを上げたスインギーな演奏。ピアノ・トリオのイントロ、ソロから、サックスのCl、ナンス(Tp)、バイアスとソロを廻す。再びヘイウッドがソロを取り、アンサンブルとなって締め括る。
「サーカスティック・レイディ」
ブルージーなナンバーで、短いナンスのTpソロ、ヘイウッド、サックス、バイアス、再びナンスのソロとなる。各人とも聴き応えのあるソロである。
<Date&Place> … 1944年5月26日 ニュー・ヨークにて録音
<Personnel> … エディ・ヘイウッド・トリオ(Eddie Heywood trio)
<Contents> … 「シェリー・マン・アンド・カンパニー」(Flying Dutchman PG-85)&"Shelly Manne&Co."(Flying Dutchman FD 10150)
| 邦題 | 原題 | 日本盤 | 米盤盤 |
| 明るい表通りで | On the sunny side of the street | B-1. | A-3. |
| タイム・オン・マイ・ハンズ | Time on my hands | B-2. | A-4. |
| 夜も昼も | Night and day | B-3. | B-3. |
| フラミンゴ | Flamingo | B-4. | B-4. |
ヘイウッドとマンの2人に今回はジョニー・ホッジスが加わってトリオを形成したということであろう。
「明るい表通りで」
ヘイウッドとマンがイントロからテーマを演奏し、そのままソロに突入する。2コーラス・ソロを取ったところでホッジスが入る。ホッジスのソロはエリントン楽団で吹くよりも、力強く吹いている感じがする。終わり近くの8ヴァースの交換も面白い。
「タイム・オン・マイ・ハンズ」
やったりとしたバラード・ナンバー。こういう曲のエモーショナルなプレイはホッジスの真骨頂である。メロディアスなヘイウッドのソロも良く、ホッジス=ヘイウッドのコンビはなかなか良い人選だと思う。
「夜も昼も」
スンぎーなナンバーで、ピアノのイントロからホッジスがテーマを崩しながら吹き、ヘイウッドのソロとなる。そしてホッジスのソロとなるが、いつものエリントン楽団よりも力強さが際立つ。
「フラミンゴ」
エリントンの作ではないが、エリントン・ナンバーである。ホッジス節が堪能できる。
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