トミー・ドーシー 1925年

Tommy Dorsey 1925

トミー・ドーシー

ジャズ史上最も美しい音でトロンボーンを吹き、また最初のヒット曲に因んで『センチメンタル・ジェントルマン』という愛称で親しまれたトミー・ドーシーは、先にプロとしてキャリアスタートさせていた兄のジミーを追ってデトロイトに行き、1923年ジーン・ゴールドケットのバンドに加わったとされる。ディスコグラフィーを見る限り最初のレコーディングは1924年にジーン・ゴールドケットのバンドに在籍時代だったようだが、残念ながらこれは持っていない。僕が持っている最初のトミーの名が出てくるレコードは1925年にカリフォルニア・ランブラーズに加わってのものとなる。
カリフォルニア・ランブラーズについて詳しくは「ザ・カリフォルニア・ランブラーズ 1925年」をご覧ください。
左のBYG盤レコード記載のデータを見ると、トミーはレッド・ニコルスと共に4月2日の録音からメンバーに加わっているが、ニコルスは7月15日には退団し、トミーも9月15日の録音には名前がない。

音源はすべて<Contents> … ”Archive of Jazz/The California Rumblers”(BYG 529.089)
「CaliforniaRamblers 1925」ジャケット写真

<Date & Place> … 1925年4月2日 ニュー・ヨークにて録音

<Personnel> … ザ・カリフォルニア・ランブラーズ (The California Ramblers)

Trumpetフランク・クッシュFrank Cushレッド・ニコルズRed Nichols
Tromboneトミー・ドーシーTommy Dorsey
Clarinet & Alto saxジミー・ドーシーJimmy Dorseyアーノルド・ブリルハートArnold Brilhart
Clarinet & Tenor saxフレディ・キュージックFreddy Cusick
Bass saxエイドリアン・ロリーニAdrian Rollini
Pianoアーヴィング・ブロドスキーIrving Brodsky
Banjoトミー・フェリーネTommy Felline
Drums & Kazooスタン・キングStan King
A面ラベル
A-3.チーティング・オン・ミーCheating on me
A-4.チャールストンCharleston

<Date & Place> … 1925年4月22日 ニュー・ヨークにて録音

<変動Personnel>…ヴォーカルのヴァーノン・ダルハート(Vernon Dalhart)とアーサー・ホール(Arthur Hall)が加わる。

A-5.エヴリシング・イズ・ホッツィー・トッツィー・ナウEverything is hotsy totsy now
A-6.ザ・フラッパー・ワイフThe flapper wife

<Date & Place> … 1925年5月11日 ニュー・ヨークにて録音

<変動Personnel>…ヴォーカルのチャールズ・ハート(Charles Hart)が加わる。

B-1.ホエン・ザ・ムーン・シャインズ・オン・コーラル・ゲイブルズWhen the moon shines on Coral Gables
B面ラベル

<Date & Place> … 1925年6月23日 ニュー・ヨークにて録音

<変動Personnel>…名前が不明だがヴォーカル・デュエットが加わる。

B-2.カレッジエイトCollegiate

<Date & Place> … 1925年7月15日 ニュー・ヨークにて録音

<変動Personnel>…Trumpet … レッド・ニコルズ ⇒ ロイ・ジョンストン Roy Johnston
Clarinet & Alto sax … アーノルド・ブリルハート ⇒ ボビー・ディヴィス Bobby Davis

B-3.マンハッタンManhattan7月15日

ガンサー・シュラー氏の言うようにどちらかといえば高音域を使った柔らかなサックス・アンサンブルが特徴的である。
A-3には数少ないTbソロがあるがパーソネルを見る限り他にTbはいなのでトミー・ドーシーであろう。新人にはなかなかソロを取らせないものだが、実力を買われたのであろうか、スムーズなソロ・ワークである。同曲では後半アルト・サックスのソロも聴こえるので、ドーシー・ブラザーズそろい踏みという感じだ。
A-4は全体的にディキシー風の演奏なのが意外性がある。A-5はヴォーカルの後トミーが割と長めのソロを取っている。A-6の朗々としたTpソロ、Bjのソロなどは聴き応えがあると思う。ニコルスであろうか?バンジョー・ソロもなかなか力演である。
B-1のTpソロはなかなか良いと思う。一方、B-2、3はとてもポップな曲でいかにも初期スイング時代の白人バンドの演奏という感じがする。
全体を通して感じることは、なんとなく雰囲気が明るいのである。太陽を一杯に浴びた西海岸の学生向けという感じがする。それが白人だからなのかはよく分からないが…。ともかく全くブルースなどとは縁のない演奏であることは確かだ。

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