アート・ペッパー 1943年

Art Pepper 1943

若きアート・ペッパー

アート・ペッパーは、日本でとても人気のあるアルト・サックス奏者である。そのペッパーの処女吹込みでる。
1943年11月ペッパーは、ケントンのバンドに加入したばかりだった。そのケントンがキャピトルに移籍しての第1回目の吹込みがこの吹込みである。多くのミュージシャンが、兵役に取られている状況の影響からか、前回1942年の録音から、大幅な移動がある。
しかし不思議なのは、この時期はAFMによる吹込みストライキの真っ最中で、レコーディングはできないはずである。一体どういう事情で吹込みがなされたのであろうか?その説明は一切ないが、気になるとこであはある。吹き込まれたのは、1942年4月に創設されたばかりの「キャピトル・レコーズ」。創設したメンバーの中には、作詞家・作曲家として、数々の名作を世に送り出しているジョニー・マーサーも名を連ねている。
ペッパーは、約3か月後の1944年2月に兵役に取られ、退団する。Web上のディスコグラフィーを見ると、入隊前のペッパーのレコードは、これのみである。そしてペッパーの次の吹込みは、1947年まで行われないのである。

<Date & Place> … 1943年11月19日 ロス・アンゼルスにて録音

<Personnel> … スタン・ケントン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Stan Kenton and his Orchestra)

Band leader & Pianoスタン・ケントンStan Kenton
Trumpetレイ・ボーデンRay Bordenジョン・キャロルJohn Carrollバディ・チルダーズBuddy Childersカール・ジョージKarl Georgeディック・モースDick Morse
Tromboneハリー・フォーブスHarry Forbesジョージ・フェイGeorge Fayeバート・ヴァルサロナBart Varsalona
Alto Saxエド・メイヤーズEd Meyersアート・ペッパーArt Pepper
Tenor saxレッド・ドリスRed Dorrisモレイ・ビーソンMorey Beeson
Baritone saxボブ・ジオガBob Gioga
Guitarボブ・アハーンBob Ahern
Bassクライド・シングルトンClyde Singleton
Drumsジョー・ヴァーノンJoe Vernon

1942年の録音から移動していないのは、Tbのハリー・フォーブス、Tsのレッド・ドリス、Bsのボブ・ジオガのみである。

<Contents> … 「ゾーズ・ケントン・ディズ/アート・ペッパー」(Capitol ECJ-50070)

A面1.「ハーレム・フォーク・ダンス」(Harlem folk dance)

2分15秒という短い演奏時間。ドリス(Ts)、キャロル(Tp)、ジョージ(ミュートTp)の後に、これまた短いペッパーのソロが登場するが、後に西海岸を代表するソロイストとして大成する片鱗はまだ現れていないと言って差し支えないであろう。やはりここでの聴きものは単なるダンス・バンドとは一線画しながら、スイングはするといったケントン・バンドの個性を味わうべきであろう。

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