ジミー・ヌーン 1923年

Jimmie Noone 1923

ジミー・ヌーンは、「ジョニー・ドッズと並ぶニューオリンズ・ジャズ・クラリネットの大立者」と言われる。粟村政明氏はその著『ジャズ・レコード・ブック』で、ジミーを次のように非常に高く評価している。
「(ジョニー)ドッズの影響があくまでもディキシーの世界にとどまったのに対して、ヌーンの影響力は圧倒的な大きさでスイング以後のジャズ界を支配した。ヌーンの持っていた美しい音色、高度のテクニック、豊かな歌心を抜きにしてBG(ベニー・グッドマン)以下のスイング・クラリネット奏者たちの誕生は考え難い。彼はメロディを美しくストレートに歌い上げ、アンサンブルに見事なカラミを付けることを得意とした」と。

<Date & Place> … 1923年9月、10月 シカゴにて録音

<Personnel>…オリー・パワーズ・ハーモニー・シンコペイターズ (Ollie Powers’ harmony syncopators)

Band leader & Drumsオリィ・パワーズOllie Powers
Cornetアレックス・カラミスAlex Calameseトミー・ラドニアTommy Ladnier
Tromboneエディ・ヴィンセントEddie Vincent
Clarinetジミー・ヌーンJimmie Noone
Alto saxホレス・ディーマーHorace Diemer
Pianoグローヴァー・コンプトンGlover Compton
Banjoジョン・ベイズリーJohn Basley
Tubaウィリアム・ベース・ムーアWilliam “Bass” Moore

<Contents> … “Jimmie Noone/1923-1928”(The chronogical classics 604)

CD-1プレイ・ザット・シングPlay that thing
CD-2ジャズボ・ジェンキンスJazzbo Jenkins

この1923年はキング・オリヴァーなども初レコーディングを行った年で、ジミーのライヴァル、ドッズはオリヴァーのバンドでレコーディング・デビューを果たしている。リーダーのオリィについては「ジャズ人名辞典」にも載っておらず全く不明の人物。このレコーディングで名前知っているのはをヌーンとラドニアくらいである。ラドニアは24年サッチモの代わりにキング・オリヴァー楽団に入る前の貴重な録音。
CD-1「プレイ・ザット・シング」
ブルース・ナンバーである。イントロと1コーラスの合奏の後、ミュート・コルネットが2コーラスのソロを取るが、僕にはこれがカラミスなのかラドニアなのかの判断が付かない。続いてクラリネット・ソロも2コーラスのソロを取る。その後クラリネットがリードする合奏、ブレイクをコルネットが締めて終わる。コルネット、クラリネット共々中々の好ソロ。完全なディキシーではなく、新しい時代に向かっているという演奏なのだろう。
CD-2「ジャズボ・ジェンキンス」
この録音がよく分からない。歌入りのナンバーで、誰が歌っているかは記載がない。そしてCDには全くヌーンが加わっていないパーソネルが記載されている。しかしいくつかのディスコグラフィーに「プレイ・ザット・シング」と同じパーソネルと書いてあるので、収録したというのである。つまりパーソネルには自信がないということであろう。念のためCD編纂者のパーソネルは、
ヴォーカル … 記載なし
コルネット … バーニー・ヤング Bernie Young
トロンボーン … プレストン・ジャクソン Preston Jackson
クラリネット&Cメロディ・サックス … スタンプ・エヴァンス Stump Evans
ピアノ … カッシーノ・シンプソン Cassino Simpson
バンジョー … マイク・マッケンドリック Mike McKendrick
ドラムス … エディー・テンプル Eddie Temple とジミー・ヌーンは加わっていないというのである。
しかしクラリネットとCメロディ・サックスのソロが被る歌唱があり、どちらのパーソネルも異なるのではないかと思うのである。

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