1925年の録音は収録されておらず、いきなり1926年6月の録音に舞台は移る。
| Vocal | … | リリー・デルク・クリスチャン | Lilie Delk Christian |
| Clarinet | … | ジミー・ヌーン | Jimmie Noone |
| Guitar | … | ジョニー・サンシール | Johnny St.Cyr |
| CD1-3. | ロンサム・アンド・ソーリー | Lonesome and sorry |
名義はリリー・デルク・クリスチャンという生没年不詳のよく分からない女性歌手である。彼女は当時はやりのブルース・シンガーではなく、20年代後半シカゴの劇場やクラブに出演して人気があったキャバレー・シンガーだという。歌はお世辞にもうまいとは言えないが、後にはヌーンだけではなく、ルイ・アームストロング、アール・ハインズを従えてレコーディングしているので人気はあったのだろう。もちろんここではヌーンのクラリネット・プレイを聴くトラックである。
| Cornet | … | フレディ・ケパード | Freddy Keppard |
| Trombone | … | フレッド・ガーランド | Fred Garland |
| Clarinet & Vocal | … | ジミー・ヌーン | Jimmie Noone |
| Alto & Tenor sax | … | ジョー・ポストン | Joe Poston |
| Piano | … | ケネス・アンダーソン | Kenneth Anderson |
| Banjo | … | ジョニー・サンシール | Johnny St.Cyr |
| CD-9 | メッシン・アラウンド | Messin’around |
| CD-10 | ハイ・フィーヴァー | High Fever |
| CD-11 | ヒア・カムズ・ザ・ホット・タマレ・マン | Here comes the hot Tamale man |
| CD-12 | ラヴ・ファウンド・ユー・フォー・ミー | Love found you for me |
”クッキーズ・ジンジャースナップス”というバンド名から、”クックズ・ドリームランド・オーケストラ”のピック・アップ・メンバーかなと思うが実態は分からない。
CD-9メッシン・アラウンド
ヌーンとポストンのしゃべりの掛け合いとピアノのイントロで始まる。アルトのリードするテーマの後最初にケパードのソロが出るがほぼテーマに装飾を付けた程度のプレイである。その後ケパードのリードするアンサンブルとなりエンディングに向かう。
CD-10ハイ・フィーヴァー
テーマからピアノ・ソロとなり、クラリネットとアルトの息が合って見事な合奏から全員によるアンサンブルとなる。最後はケパードのリードするアンサンブルとなる。
CD-11ヒア・カムズ・ザ・ホット・タマレ・マン
ケパードのミュート・プレイをフューチャーしたナンバー。後半ヌーンのソロも入る。そしてオープンで吹くケパードがリードするアンサンブルによるエンディングとなる。
CD-12ラヴ・ファウンド・ユー・フォー・ミー
テーマ合奏の後ジミー・ヌーンがヴォーカルを取る。朗々と気持ち良さそうに歌っている。そしてディキシー・スタイルの合奏となって終わる。
| Band leader | … | ドク・クック | Doc Cook | |||
| Cornet | … | フレディ・ケパード | Freddie Keppard | 、 | エルウッド・グラハム | Elwood Graham |
| Trombone | … | フレッド・ガーランド | Fred Garland | |||
| Clarinet | … | ジミー・ヌーン | Jimmie Noone | |||
| Clarinet & Alto sax | … | ジョー・ポストン | Joe Poston | 、 | クリフォード・キング | Clliford King |
| Tenor sax | … | ジェローム・パスクォール | Jerome Pasquall | |||
| Piano | … | ケネス・アンダーソン | Kenneth Anderson | |||
| Banjo | … | ジョニー・サンシール | Johnny St.Cyr | 、 | ロバ―ト・シェリー | Robert Shelly |
| Bb | … | ルドルフ“スーディー”レナード | Rudolph “Sudie” Reynaud | |||
| Drums | … | バート・グリーン | Bert Greene | or | アンドリュー・ヒラリー | Andrew Hilaire |
| CD-13 | ヒア・カムズ・ザ・ホット・タマル・マン | Here comes the hot Tamale man |
| CD-14 | ブラウン・シュガー | Brown sugar |
| CD-15 | ハイ・フィーヴァー | High Fever |
| CD-16 | スパニッシュ・ママ | Spanish Mama |
油井正一氏は『ジャズの歴史』(東京創元社)の中で、「ケパードの吹込みの大半はレコーディングがすごく悪く、実態がつかみにくい。私が神戸の古レコード屋で見つけたDoc Cook」楽団の1926年のコロンビア盤は、ケパードの、最もケパード的な演奏が聴ける珍品で〜以下意味不明」と書いています。僕の知る限りケパードが参加したDoc Cook楽団の1926年のコロンビアへの吹込みはこれしかありません。要は油井氏によれば、この演奏が最もケパード的な演奏ということになりますが、油井氏もケパード本人の演奏を生で聴いたことはないはずなのに、何故「最もケパード的な演奏」ということが解るのだろうか?
CD-13ヒア・カムズ・ザ・ホット・タマレ・マン下記2名以外7月10日と同じ
Cornet … フレディ・ケパード ⇒ ジョージ・ミッチェルGeorge Mitchell
Piano … ケネス・アンダーソン ⇒ ジェローム・キャリントンJerome Carrington
正直言うと、今回取り上げた録音は面白くない。ケパード、ヌーンの貴重な参加吹込みということが無ければ、多分聴いていなかったと思う。