ジミー・ヌーン 1937年

Jimmie Noone 1937

今回取り上げるこのレコードはA面にジョニー・ドッズの1938年の録音を、そしてB面にジミー・ヌーンの1937年の録音を収録している。と言っても当然はSP盤時代なのでそれぞれ独自に録音・発売されたものを近い時代でまとめて集めるという後の企画ではある。ということでA面について次の1938年を取り上げる時に改めて取り上げることにしよう。
そのB面のジミー・ヌーンであるが、この日の録音8曲を収めているのは、僕の知っている限りこのレコードだけである。ジミー・ヌーン・ファン(現代の日本にそういう人がいるかどうか分からないが)必須のアルバムである。
またニュー・ヨーク録音というのが意外である。これまでヌーンはシカゴを根城に活動し、レコーディングもシカゴで行ってきたからである。彼もニュー・ヨークに移るのであろうか。
「ジョニー・ドッズ&ジミー・ヌーン/ビッグ・ソウル・クラリネット」レコード・ジャケット

<Date&Place> … 1937年12月1日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ジミー・ヌーン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Jimmie Noone and his Orchestra)

Bandleader & Clarinetジミー・ヌーンJimmie Noone
Trumpetチャーリー・シェイバースCharlie Shavers
Alto saxピート・ブラウンPete Brown
Pianoフランク・スミスFrank Smith
Guitarテディ・バンTeddy Bunn
String Bassウェルマン・ブラウドWellman Braud
Drums & Vocalオニール・スペンサーO'neil Spencer
Vocalテディ・シモンズTeddy Simmons

<Contents> … 「ジョニー・ドッズ&ジミー・ヌーン/ビッグ・ソウル・クラリネット」(MCA-3077)&"The recordings of Jimmie Noone"(JSP 926D)

B-1、CD4-10.スイート・ロレインSweet Lorraine
B-2、CD4-11.アイ・ノウ・ザット・ユー・ノウI know that you know
B-3、CD4-12.バンプ・イットBump it
B-4、CD4-13.フォー・オア・ファイヴ・タイムスFour or five times
B-5.ヘル・イン・マイ・ハートHell in my heart
B-6.コール・ミー・ダーリン・コール・ミー・スイートハートCall me darling call me sweetheart
B-7.アイム・ウォーキング・ジス・タウンI'm walking this town
B-8.ジャパンジーJapansy
「ジョニー・ドッズ&ジミー・ヌーン/ビッグ・ソウル・クラリネット」B面ラベル

Affinityから出ている“Jimmie Noone/Apex club blues”(AFS-1023)には、このうちの3曲(“Sweet Lorraine”、“I know that you know”、“Bump it”)が収録されているが、録音日を1月12日とするなど、誤りがある。
また、ジミーの録音をかなり集めている件のCD4枚組("The recordinngs of Jimmie Noone 1934−1943"(JSP Records JSP-926D)にも5曲(“Sweet Lorraine”、“I know that you know”、“Bump it”、“Four or five times”、“Japansy”)が収録されている。
なお、パーソネルについては3音源及びWebディスコグラフィーも一致しているので問題はないだろう。

まず、レコード解説の大和明氏によれば、B-1〜4の4曲は28年5月と8月に行われたエイペックス・オーケストラによる吹込みの再演だという。その時のメンバーは、「オーケストラ」と言いながら5名だけで、ヌーンを除けば、ジョー・ポストン(Alto sax & Vocal)、アール・“ファーザー”・ハインズ(Piano)、バド・スコット(Banjo)、ジョニー・ウェルス(Ds)であった。この時は何といってもPのアール・ハンズの存在が大きかった。
今回の録音では、ジョン・カービーのバンドに抜擢されて声望が高まったチャーリー・シェイバースが注目であろう。当時驚異の新進Tp奏者として将来を嘱望されていたという。
B-1.[スイート・ロレイン]
28年8月25日にシカゴで行われ録音の再演。前回同様最初の1コーラスをヌーンが美しくストレイトに歌い上げる。その後28年はハインズのPソロとなっっていたが、ここではヴォーカル(オニール・スペンサー)が入る。そして短いながらシェイバースのミュート・ソロが入り、ニューオリンズ風の合奏で曲を締め括る。
B-2.[アイ・ノウ・ザット・ユー・ノウ]
28年5月16日録音の再演。全体として前回を踏襲した演奏で、アップ・テンポでヌーンのClをフューチャーした演奏となっている。
B-3.[バンプ・イット]
旧題は“Apex blues”というヌーンが作ったブルース・ナンバーであり、28年8月23日に録音している。前回は少しゆったりとしたもの憂げなブルースだったが、こちらはテンポを上げ各自のソロを聴かせるようなナンバーとなっている。まずはバンが見事なブルース・フィーリングを聴かせ、シェイバース、ブラウン、ヌーンと聴き応えのあるソロを展開する。そしてラストは、テーマをリフ風に用い大いに盛り上げる。
B-4.[フォー・オア・ファイヴ・タイムス]
28年5月16日録音の再演。バンの短いギターでスタートし、ヌーンのソロがドライヴ感溢れるソロを取る。そしてバンの単音ソロも素晴らしい。短いながらシェイバース、ブラウンも存在感を示す。全員のコーラスが入るところは前回と同じ。ニューオリンズ風の合奏で曲は終わる。
B-5.[ヘル・イン・マイ・ハート]
ヴォーカルが入る。どうも女性の声のような気がするのだが、テディ・シモンズが歌っているという。この人物は男性なのだろうか?女性なのだろうか?ロマンティックなヌーンのソロ、バンのソロも素晴らしい。やはりこの時期一頭地抜けたGt奏者だったのだろう。
B-6.[コール・ミー・ダーリン・コール・ミー・スイートハート]
スイートなナンバーで、美しくヌーンは歌い上げるのだが、手癖のように使うトレモロのようなプレイはいただけない。いかにも場違いの感じがする。これも歌入りで、歌っているのは1曲目と同じドラムスのオニール・スペンサー。
B-7.[アイム・ウォーキング・ジス・タウン]
歌入りで歌っているのはテディ・バン。出だしはブラウンがストレート・メロディーを美しく吹く。ヴォーカルの後Tp、As、Clの絡みが素晴らしく、またその後のバンのGtソロも秀逸である。
B-8.[ジャパンジー]
これもロマンティックなナンバーで、ヌーンが美しく吹き上げ、スペンサーのヴォーカルが入る。その後またAsが吹くメロディーにヌーンが絡んでエンディングを迎える。

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