ベニー・グッドマン 1942年

Benny Goodman 1942

今回は1942年のBGの録音をとりあげよう。当時まだまだ人気が高かったBGだが、AFM(アメリカ音楽家連盟)のストと、推測ではあるが、戦争が本格化しバンド・メンバーも兵役に取られ、思い通りのメンバーを揃えられないという事情もあったのでないだろうか。

「Benny Goodman presents Eddie Sauter」レコード・ジャケット

<Date&Place> … 1942年1月15日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … ベニー・グッドマン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Benny Goodman and his orchestra)

Clarinet & band leaderベニー・グッドマンBennyGoodman
Trumpetバーニー・プリヴィンBernie Privinジミー・マックスウェルJimmy Maxwellアル・ディヴィスAl Davis
Tromboneルー・マクガリティLou McGarityボブ・カッショールBob Cutshall
Alto Saxスキッピー・マーチンSkippy Martinクリント・ニーグレイClint Neagley
Tenor Saxヴィド・ムッソVido Mussoジョージ・バーグGeorge Berg
Baritone Saxチャック・ジェントリーChuck Gentry
Pianoメル・パウエルMel Powell
Guitarトム・モーガンTom Morgan
Bassシド・ワイスSid Weiss
Drumsラルフ・コリア―Ralph Collier
Vocalアート・ランドArt Lund

<Contents> … "Benny Goodman presents Eddie Sauter"(Philips B 07010 L)

A面4.タンジェリン(Tangerine)

BGのリードするアンサンブルの後アート・ランドのヴォーカルが入る。ランドという歌手は全く知らないが、いかにも線の細そうな白人の声をしている。ソーターのアレンジはさすがに手が込んでいる。ヴォーカルの後に短いTb、Pのソロが入る。

メトロノーム・オールスターバンドSPラベル

<Date&Place> … 1942年1月16日 ニューヨークにて録音

<Personnel> … メトロノーム・オールスター・バンド(Metronome All Star Band)

Trumpetクーティー・ウィリアムスCootie Williams
TromboneJ.C.ヒギンバサムJ.C. Higginbotham
Clarinetベニー・グッドマンBennyGoodman
Alto Saxベニー・カーターBenny Carter
Tenor Saxチャーリー・バーネットCharlie Barnet
Pianoカウント・ベイシーCount Basie
Guitarアルヴィノ・レイAlvino Rey
Bassジョン・カービーJohn Kirby
Drumsジーン・クルーパGene Krupa

<Contents> … Youtube

アイ・ガット・リズム(I Got Rhythm)
ガーシュイン作のスタンダード・ナンバー。ノッケからクーティーのミュートTpが炸裂で、Bのカービー初め各人の短いソロをつなぐ顔見世的演奏。大トリはBGが務める。
ロイヤル・フラッシュ(Royal flash)
残念ながらこの音源は見つからなかった。

「Muggsy Spanier/Hesitatin' blues」レコード・ジャケット

<Date&Place> … 1942年2月1日 ニュー・ヨークにて録音

<Personnel> … マグシー・スパニアと彼のオーケストラ(Muggsy Spanier and his orchestra)

Band leader & Cornetマグシー・スパニアMuggsy Spanier
Trumpetラルフ・ムジロRalph Muzilloレオン・シュワルツLeon Schwartzフランク・ブルーノFrank Bruno
Tromboneバド・スミスBud Smithヴァ―ノン・ブラウンVernon Brown
Clarinetアーヴィング・ファゾラIrving Fazola
Alto saxジョー・ヘルデJoe Herdeベニー・グッドマンBenny Goodmanジョン・スミスJohn Smith
Tenor saxニック・カイアザNick Caiazza
Pianoディヴ・ボウマンDave Bowman
Guitarケン・ブロードハーストKen Broadhurst
Bassジャック・ケレハーJack Kelleher
Drumsドン・カーターDon Carter

このセッションで気になるのは、アルトで参加している「ベニー・グッドマン」である。あのBGがこのようなセッションに参加するだろうか?しかしWebでディスコグラフィーを検索すると、はっきりと「ベニー・グッドマン」であると記載されている。しかしソロは取っていない。

[Muggsy Spanier/Hesitatin' blues]A面

<Contents> … "Muggsy Spanier/Hesitation blues"(AFS 1030)

A面2.リトル・デヴィッド・プレイ・ユア・ハープLttle David , play your harp
A面5.シカゴChicago
B面3.キャント・ウィー・ビー・フレンズ?Can't we be friends ?
A面2.「リトル・デヴィッド・プレイ・ユア・ハープ」
トラディショナル・ナンバーだという。アンサンブルの後先ずはマグシーのソロ、Tb、Tsソロなどが入り、再びマグシーのソロとなるが、全体としてはアンサンブルが中心の曲である。ディキシーらしさは感じられない。しかしマグシーの2度目のソロなど溌溂として素晴らしい。
A面5.「シカゴ」
フレッド・フィッシャー作のほぼスタンダード的なナンバー。アンサンブルがスイング時代っぽくよく歌っている。マグシーを始めとしてTs、Tb、Pなど短いソロが回される。
B面3.「キャント・ウィー・ビー・フレンズ?」
アンサンブルの後先ずソロを取るのはTs、そしてCl、そしてマグシー。これもやはりアンサンブル主体の曲である。

[Benny Goodman presents Eddie Sauter]B面

<Date&Place> … 1942年2月5日 ニュー・ヨークにて録音

<Personnel> … ベニー・グッドマン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Benny Goodman and his orchestra)

1月15日からの移動
Baritone Sax … チャック・ジェントリー ⇒ アート・ラルストンArt Ralston

<Contents> … "Benny Goodman presents Eddie Sauter"(Philips B 07010 L)

B面1.ロマーナ(Romana)

軽快でスインギーなナンバー。手の込んだアンサンブルの後ソロを取るのは、BG。その後Tpソロになるのだが、これはクーティーではあるまいか?このレコードに記載されているパーソネルはちょっと疑問なところがある。この時期BGのバンドの花形ソロイストは何といってもクーティーだったはずだが、前回取り上げた1941年6月以外の録音にクーティーは記載されていないのである。かなり?である。

「新たなる宝庫 黄金時代のベニーグッドマン」レコード・ボックス

<Date&Place> … 1942年6月17日 ニュー・ヨークにて録音

<Personnel> … ベニー・グッドマン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Benny Goodman and his orchestra)

Clarinet & band leaderベニー・グッドマンBennyGoodman
Trumpetバーニー・プリヴィンBernie Privinクーティー・ウィリアムスCootie Williamsトニー・ファッソTony Faso
Tromboneルー・マクガリティLou McGarityチャーリー・カスタルドCharlie Castaldo
Alto Saxハイミー・シャーツァーHymie Schertzerバド・シフマンBud Shiffman
Tenor Saxジェリー・ジェロームVido Mussoジョージ・バーグGeorge Berg
Baritone Saxジョニー・マカフィーJohnny McAfee
Pianoメル・パウエルMel Powell
Guitarデイヴ・バーバーDave Barbour
Bassシド・ワイスSid Weiss
Drumsアルヴィン・ストラ―Alvin Stoller
Vocalディック・ヘイムスDick Haymes

2月5日から大幅な移動がある。

<Contents> … 「新たなる宝庫 黄金時代のベニーグッドマン」(Nostalgia CSM 891)

Record2B面6.哀愁のセレナード(Serenade in blue)

1942年のフォックス映画「オーケストラ・ワイヴズ」の主題歌という。アルゼンチン出身の歌手ディック・ヘイムスが歌い、ヒットチャートに上ったヒット曲。“Benny Goodman presents Eddie Sauter”の選には漏れたが、エディ・ソーターの編曲。ヘイムスのヴォーカルの後BGのソロが入るが、どちらかと言えばソーターのアレンジによるアンサンブルが主体で、BGは彩りをつけているような感じがする。

[Giants of Jazz/Benny Goodman]レコード・ボックス

<Date&Place> … 1942年7月27日、30日 ニュー・ヨークにて録音

<Personnel> … ベニー・グッドマン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Benny Goodman and his orchestra)

Clarinet & band leaderベニー・グッドマンBennyGoodman
Trumpetジミー・マックスウェルJimmy Maxwellロウレンス・スターンズLawrence Stearnsトニー・ファッソTony Faso
Tromboneルー・マクガリティLou McGarityチャーリー・カスタルドCharlie Castaldo
Alto Saxハイミー・シャーツァーHymie Schertzerクリント・ニーグレイClint Nagley
Tenor Saxジョン・ウォルトンJon Waltonレナード・シムスLeonard Sims
Baritone Saxボブ・ポーランドBob Poland
Pianoメル・パウエルMel Powell
Guitarデイヴ・バーバーDave Barbour
Bassクリフ・ヒルCliff Hill
Drumsハワード・ハッド・ディヴィーズHoward "Hud" Davies
Vocalペギー・リーPeggy Lee
[Giants of Jazz/Benny Goodman]3枚目B面

<Contents> … "Giants of Jazz/Benny Goodman"(Time-Life)

Record3.B面3.ホワイ・ドント・ユー・ドゥ・ライトWhy don't you do right7月27日
Record3.B面4.ミッション・トゥ・モスコーMission to Moscow7月30日
Record3.B面3.ホワイ・ドント・ユー・ドゥ・ライト
ペギー・リーのヴォーカル入り。アンサンブルの後ヴォーカル、そしてBGのソロ、再びペギーのヴォーカルで終わる。
Record3.B面4.ミッション・トゥ・モスコー
メル・パウエルの作。アンサンブルが見事、ソロはBGのみである。ダンサブルなナンバーである。

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