ジーン・アモンズ 1947年

Gene Ammons 1947

ジーン・アモンズは久しぶりの登場である。いつ以来かというと1944年ビリー・エクスタインの楽団で、デクスター・ゴードンと史上初のテナー・バトルを展開して以来なのである。それ以来どうしていたのかというと、どうもエクスタインのバンドに在籍して活動をしていたようだ。
そして解説によると、この1947年にアモンズは、独立し自分のバンドを率いるようになった。そして地元のシカゴを中心に活動を行い、6月17日にそのバンド(クインテット)による第1回の録音がマーキュリー・レコードに行われる。この時レコーディングしたのは3曲だったらしいが、その内の1曲"Red Top"がかなりヒットしたため、マーキュリーはアモンズと専属契約を行い、次々とレコーディングしていくことになったのだという。
ジーン・アモンズは、おとッつぁんがアルバート・アモンズというブギ・ウギ・ピアニストであり、本人も「ボス・テナー」などと呼ばれることから、ビッグ・トーンで豪放なプレイを身上とする、コールマン・ホーキンス派だと思っていたら、ビッグ・トーンはその通りだが、プレイ・スタイルはレスター・ヤングから最も大きな影響を受けているのだという。

「ジーン・アモンズ/テナーの巨星」レコード・ジャケット

<Date & Place> … 1947年6月17日 シカゴにて録音

<Personnel> … ジーン・アモンズ・アンド・ヒズ・セクステット(Gene Ammons & his Sextet)

Band leader & Tenor saxジーン・アモンズGene Ammons
trumpetガイル・ブロックマンGail Brockman
Pianoジェイムズ・クレイグJames Craig
Bassジーン・ライトGene Wright
Drumsチャック・ウィリアムズChuck Williams

<Contents> … 「ジーン・アモンズ/テナーの巨星」(Mercury BT-5119〜20)

record1 A面1.コンセントレイションConcentration
record1 A面2.レッド・トップ(オリジナル・ヴァージョン)Red top(Original Version)
record1 A面3.レッド・トップ(ヴォーカル・ヴァージョン)Red top(Vocal Version)
record1 A面4.アイダホIdaho
「ジーン・アモンズ/テナーの巨星」レコード・1枚目A面
「コンセントレイション」
典型的なバビッシュ・ブルースであるという。ピアノのイントロで始まる。最初にソロを取るのはTpのブロックマン、続いてアモンズ。そしてアンサンブルに戻る。ブロックマンはエクスタインの楽団で同僚だったTp奏者。確かにアモンズのフレイジングはレスターに近いような気がする。
「レッド・トップ(オリジナル・ヴァージョン)」
アンサンブルの後最初のソロはアモンズ。続いてブロックマン。ゆったりとしたナンバーで後のR&Bを彷彿とさせる。
「レッド・トップ(ヴォーカル・ヴァージョン)」
「レッド・トップ」は、かなりヒットしたため、1952年末歌手のキング・プレジュアという人が歌詞を付けてカヴァーし、プレスティッジ・レコードに吹き込んだ。するとその曲もヒットした。これを見たマーキュリー・レコードは、オリジナル演奏にヴォーカル・グループのコーラスをオーヴァー・ダビングして再発したという。何というコーラス・グループか等は記載がないが、つまりこれは演奏は1947年6月17日のA面2と同じであるが、オーヴァー・ダブしたのは1952年以降のことなのでここで扱うのが正しいかどうか疑問だが、演奏自体はこの時のものなので、ここで扱うことにした。
「アイダホ」
アンサンブルで始まる。ソロはアモンズから、「ユモレスク」を引用している。これも音は力強いが、フレージングはレスターっぽいかな。ブロックマンのソロもスムーズでいい感じである。

「ビッグ・テナー」レコード・ジャケット

<Date & Place> … 1947年8月6日 シカゴにて録音

<Personnel> … アルバート・アモンズ・アンド・ヒズ・リズム・キングス(Albert Ammons & his Rhythm Kings)

Band leader & Pianoアルバート・アモンズAlbert Ammons
trumpetマーヴィン・ランドルフMarvin Randolph
Tenor saxジーン・アモンズGene Ammons
Guitarアイク・パーキンスIke Perkins
Bassイスラエル・クロスビーIsrael Crosby
Drumsアルヴィン・バロウズAlvin Burroughs

<Contents> … 「ジーン・アモンズ/テナーの巨星」(Mercury BT-5119〜20)&「ビッグ・テナー」(Mercury BT-2022)

「ビッグ・テナー」レコード・B面
record1 A面5.セント・ルイス・ブルースSt. Louis Blues
record1 A面6.シャッフリン・ザ・ブギーShufflin' The Boogie
record1 A面7.S・P・ブルース S.P. Blues
record1 B面1.ヒロシマHiroshima

おとッつぁんのバンドに特別出演したものだという。

「セント・ルイス・ブルース」
ご存じ超有名なスタンダード・ナンバー。おとッつぁんのブギー・ウギー・ピアノ・ソロからアンサンブル、そして息子のジーン・アモンズのソロとなる。
「シャッフリン・ザ・ブギー」
これもおとッつぁんのブギー・ウギー・ピアノ・ソロからアンサンブル、息子のジーンのソロとなる。このソロなどはホンカーぽい。そしてランドルフ(Tp)、パーキンス(Gt)そしてリフが入って盛り上げる。
「S・P・ブルース」
これもおとッつぁんのブギー・ウギー・ピアノ・ソロからリフ、そして息子のジーンのソロとなる。このソロなどもホンカーぽい。そしてパーキンス(Gt)、短いバロウズ(Ds)のソロを挟んで、リフとなって終わる。とてもR&Bぽい。
「ヒロシマ」
アンサンブルからPソロとなるがブギー・ウギー色は薄れている。そしてジーンのソロ。力強くこのソロなどはレスターではなくホーキンスに近い感じがする。

「ジーン・アモンズ/テナーの巨星」レコード・ジャケット

<Date & Place> … 1947年10月23日、12月1日、12月10日 シカゴにて録音

<Personnel> … ジーン・アモンズ・セクステット・ウィズ・アール・コールマン(Gene Ammons Sextet with Earl Coleman)

Band leader & Tenor saxジーン・アモンズGene Ammons
trumpetガイル・ブロックマンGail Brockman
Alto and Baritone sax …10月23日アーネスト・マクドナルドErnest McDonald
Alto sax …12月1日、10日ジョン・"フラップ"・ダンジーJohn "Flaps" Dungee
Pianoジュニア・マンスJunior Mance
Bassジーン・ライトGene Wright
Drumsエリス・バーティーEllis Bartee
Vocalアール・コールマンEarl Coleman

日本でも人気の高いピアニストのジュニア・マンスのレコーディング・デビュー。ヴォーカルのアール・コールマンは全ての曲に加わっている訳では無いので、その都度記載する。

「ジーン・アモンズ/テナーの巨星」レコード・1枚目B面

<Contents> … 「ジーン・アモンズ/テナーの巨星」(Mercury BT-5119〜20)

record1 B面2.マクドゥガルズ・スプロウトMcDougal's sprout10月23日
record1 B面3.ホールド・ザット・マネーHold that money10月23日
record1 B面4.シャーマンスキーShermanski10月23日
record1 B面5.ハロルド・ザ・フォックスharold the fox10月23日
record1 B面6.ジート・ジェットJeet Jet12月1日
record1 B面7.オッド・エン・ダウOdd-en-dow12月1日
record2 A面1.ゴーイング・フォー・ジ・オーケイ・ドークGoing for the Okey Doak12月1日
record2 A面2.EAAK・ブルースE.A.A.K. blues12月1日
record2 A面3.ブロウイング・ザ・ファミリー・ジュエルズBlowing the family jewels12月10日
record2 A面4.シュガー・コーテッドSugar coated12月10日
record2 A面5.デュース・イン・ブルースDues in blues12月10日
record2 A面6.ジェイ・ジェイJay , Jay12月10日
「ジーン・アモンズ/テナーの巨星」レコード・2枚目A面
「マクドゥガルズ・スプロウト」
ホーン・アンサンブルで始まる。ミディアム・アップのスインギーなナンバー。ソロはアモンズからだが、何となくデクスター・ゴードンに似ている感じがする。短いTpソロの後アンサンブルを挟んで短いBsソロが入り、アンサンブルに戻る。
「ホールド・ザット・マネー」
Tsのリードするアンサンブルからコールマンのヴォーカルとなる。パーカーのレコーディングでもそうだったが、コールマンのヴォーカルは素人臭くぎこちない。ソロは中間のアモンズのみ。
「シャーマンスキー」
スインギーなアンサンブルで始まる。アンサンブルの後アモンズ、ブロックマン、マクドナルド(Bs)、マンス(p)とソロを繋げ、短いアンサンブルで終わる。
「ハロルド・ザ・フォックス」
アンサンブルで始まる。直ぐにアモンズのソロとなる。全体に感じることだが、どうもマンスのコンピングが耳障りである。マンスのソロは不慣れな感じであまり気持ち良くない。

「ジーン・アモンズ/テナーの巨星」レコード・2枚目B面

「ジート・ジェット」
アンサンブルで始まる急速調のいかにもバップ時代というナンバー。As、Tpの短いソロが続いた後、アモンズがやや長尺のソロを取り、アンサンブルからエンディングになる。
「オッド・エン・ダウ」
アンサンブルとマンス(P)の掛け合いで始まる。ソロはAS、Tp、Tsがとっている。
「ゴーイング・フォー・ジ・オーケイ・ドーク」
テーマ・アンサンブルで始まる。テーマはちょっと珍しい旋律である。ソロはアモンズ、アンサンブルを挟んでライト(B)からアンサンブルに戻る。
「EAAK・ブルース」
テーマ・アンサンブルがちょっとアフロ・キューバンを匂わせる。ソロはTp、Tsが取るが、バックのリズム隊がぎこちない。
「ブロウイング・ザ・ファミリー・ジュエルズ」
ドラムのイントロからアップ・テンポにアンサンブルが展開し、マンスの短いパッセージがあり、アモンズのソロとなる。レスターを思わせるフレージングもあるが強引な感じもする。レスターの滑らかさはない。短いマンスのソロを挟んでアンサンブルに戻る。
「シュガー・コーテッド」
ミディアム・テンポのテーマアンサンブルで始まる。オリジナル曲だと思うが、曲想がつまらない。アモンズのソロからアンサンブルに戻る。短いマンスのソロを挟んで、アンサンブルで終わる。
「デュース・イン・ブルース」
短いアンサンブルからアモンズのソロとなる。続いてブロックマン、ダンジー(As)からアンサンブルとなって終わる。
「ジェイ・ジェイ」
ガレスピーの「ソルト・ピーナッツ」のような急速調のアンサンブルで始まる。ソロはブロックマンからダンジー、アモンズ、マンスと繋ぎ、アンサンブルに戻る。

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