ジョージ・ルイス 1946年
George Lewis 1946
バンク・ジョンソン・ジャズ・バンドは、1945年秋ニューヨークで歴史的なデビューを果たし、大成功を収める。しかしこれですっかりスター気取りになってしまったバンク・ジョンソンは、酒を飲んでステージに上がったり、飲み過ぎてステージで寝てしまったりとやりたい放題で、生活も荒れるのである。さらに「俺のバンドは、俺を除いて下手くそどもの寄せ集めだ」などと言い出し、愛想をつかしたルイスやロビンソンはニューオリンズに戻ってしまうのである。これが何時頃かというと、僕は持っていないが1946年1月6日にレコーディングを行っていることから、1月中旬以降のことと推測できる。右写真は「スタイブサント・カジノ」(Stuyvesant casino)で演奏するバンク・ジョンソン・ジャズ・バンド。右からカイザー・マーシャル(Ds)、パパジョー(B)、ロビンソン(Tb)、バンク(Tp)、ドン・ユーウェル(P)、ルイス(Cl)。
ニューオリンズの戻って来ていたルイスのもとに当時サークル・レコードの社長をしていた研究家のルディ・ブレシュ氏が訪れ、ジョージ・ルイスに一切の人選を任せ、レコーディングを行ったのが本レコードである。ということで「アメリカン・ミュージック」の音源ではない。その音源を後に<Riverside records>が買い取って、LP化したものであろう。
<Date & Place> … 1946年2月26日 ニューオリンズにて録音
<Personnel> … オリジナル・ゼニス・ブラス・バンド(Original Zenith brass band)
何といっても1887年生まれのニュー・オリンズ・ジャズの古老、ピーター・ボケイジの参加が貴重である。
<Contents> … 「ニューオリンズのジョージ・ルイス」(Riverside 12-283)
| A面1. | フィジティ・フィート | Fidgety feel |
| A面2. | シェイク・イット・アンド・ブレーク・イット | Shake it and break it |
| A面3. | ビューグル・ボーイ・マーチ | Bugle boy march |
| A面4. | サリュテーション・マーチ | Salutation march |
| A面5. | イフ・エヴァー・アイ・シーズ・トゥ・ラヴ | If ever I cease to love |
| A面6. | テイント・ノーバディズ・ビジネス・イフ・アイ・ドゥ | 'Tain't nobody's business if I do |
「フィジティ・フィート」… O.D.J.B.が作曲者ということになっているが、古くからニューオリンズで演奏されてきたナンバー。いかにもブラス・バンドらしいにぎやかな演奏である。
「シェイク・イット・アンド・ブレーク・イット」… 古くから色々な曲名で演奏されている曲だという。前曲同様マーチとして演奏されている。ソロを取っているのはルイスとロビンソン。
「ビューグル・ボーイ・マーチ」… ニューオリンズで最も愛好されている曲の一つだという。ソロを取っているのはルイスだが、アドリブというよりも変奏という感じである。
「サリュテーション・マーチ」… これも典型的なマーチ演奏。
「イフ・エヴァー・アイ・シーズ・トゥ・ラヴ」… もともとはセンチメンタルなポピューラー・ソングだという。確かにた曲とは曲調が違う。世界三大祭りニュー・オリンズのマルディ・グラのテーマ曲として有名になったという。
「テイント・ノーバディズ・ビジネス・イフ・アイ・ドゥ」… 1920年代のポピュラー曲。ビリー・ホリディやジミー・ランスフォードなども録音している有名曲。
<Date & Place> … 1946年2月27日 ニューオリンズにて録音
<Personnel> … エクリプス・アレイ・ファイヴ(Eclips alley five)
<Contents> … 「ニューオリンズのジョージ・ルイス」(Riverside 12-283)
| B面1. | アイ・クドント・ヒア・ノバディ・プレイ | I couldn't hear nobody pray |
| B面2. | ファー・アウェイ・ブルース | Far away blues |
| B面3. | ゴッド・リーズ・ヒズ・ディア・チルドレン・アロング | God leads his dear children along |
| B面4. | ビル・ベイリー | Bill Bailey |
| B面5. | ザ・ロイヤル・テレフォン | The royal telephone |
| B面6. | アイ・ジャスト・キャント・キープ・イット・トゥ・マイセルフ・アローン | I just can't keep it to mayself alone |
「アイ・クドント・ヒア・ノバディ・プレイ」… シスター・ベレニス・フィリップスのヴォーカル入り。ものすごく迫力のある歌唱である。当時の流行歌のような気がする。
「ファー・アウェイ・ブルース」… これはインスト・ナンバー。マーチ曲ではないので、やはり当時のポピュラー・ソングなのであろう。
「ゴッド・リーズ・ヒズ・ディア・チルドレン・アロング」… フィリップスと彼女の甥にあたる18歳のバリトン歌手ハロルド・ルイス二人によるヴォーカル入り。曲調からニグロ・スピリチュアルのような気がする。
「ビル・ベイリー」… これはルイス1人の歌入り。これは世俗的な歌らしい。
「ザ・ロイヤル・テレフォン」… こちらはフィリップスとルイスの二人による歌が中心。手拍子も入って楽し気な曲。これも世俗的な歌なのだろう。
「アイ・ジャスト・キャント・キープ・イット・トゥ・マイセルフ・アローン」… ルイスによるヴォーカル入り。
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