| Vocal | … | メイミー・スミス | Mamie Smith |
| Cornet | … | アディントン・メジャー | Addington Major |
| Trombone | … | ドープ・アンドリュース | Dope Andrews |
| Clarinet | … | アーネスト・エリオット | Ernest Elliott |
| Violin | … | リロイ・パーカー | Leroy Parker |
| Piano | … | ウィリー・ザ・ライオン・スミス | Willie the lion Smith |
| Bass | … | 不明 | Unknown |
| CD1-16. | クレイジー・ブルース | Crazy blues |
このレコーディングの伴奏メンバーは、「アメリカン・ミュージックの原点」、ドキュメント・レコーズからの編集盤、ディスコグラフィー(Harlem Fuss)で異なります。上記は「アメリカン・ミュージックの原点」記載のもの、ドキュメント・レコーズはコルネットをアディントン・メジャーかジョニー・ダン(Johnny Dunn)であるとしていますが、ディスコグラフィーではコルネットはジョニー・ダンはありえず、クラリネットはエリオットではなく、ボブ・フラー(Bob Fuller)であるとしています。僕には判断しかねるのでここは、中村とうよう氏に敬意を表して「アメリカン・ミュージックの原点」記載のものを記載しておきます。
「初の黒人によるブルース録音と言いながら、ブルース形式(AAB12小節)も踏襲していないし、スミスの歌唱もいわゆる一般的なブルースのイメージとは程遠い。そもそもスミスはオハイオ州シンシナチで生まれ育っており、南部出身ですらない。小編成のバンドを従えたにぎやかな伴奏もむしろ初期のジャズを思わせる。」という評価があるようですが、そもそも現在当たり前のように言われる12小節1コーラスが元々のブルース形式とは言えず、次第にこの形に形式が整えられてきたという経緯があり、そういう意味ではこのじだいここまで整えられてきたという聴き方をするのが正しいように思います。
全体の構成は<A16小節+B12小節>を2度繰り返し、B12小節+再度A16小節という構成、しかも12小節のBはほぼ現在のブルース形式です。さらにメイミー・スミスの歌はブルース・フィーリング溢れるものです。伴奏はディキシーランド・ジャズっぽいのですが、当時黒人ミュージシャンを集めれば、そうなるのは必然ではないでしょうか?ピアノにデューク・エリントンのアイドルだったウィリー・ザライオン・スミスという大物が配されていますが、ピアノの音は全くと言っていいほど聞こえません。
ともかくこのレコードは、発売後1か月でハーレムだけで7万5千枚1年で100万枚という記録的なヒットとなり、これをきっかけに、レコード会社は黒人コミュニティ向けに特化したレコードを生産し始めたのです。1923年ごろまでに各社は「レイス・レコード」と呼ばれるシリーズを立ち上げ、ブルースやジャズ、ゴスペルなどに音楽を黒人コミュニティ向けに制作し始めます。そう云った意味でこのレコードは非常に重要であると言えるのです。
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