トミー・ドーシー 1947年

Tommy Dorsey 1947

久しぶりの登場である。ディスコグラフィーを見ると1946年も吹込みは行われていたようだが、余り戦後の混乱期の日本には紹介されなかったのかもしれない。

<Date&Place> … 1947年7月1、8日 ロサンゼルス・ハリウッドにて録音

<Personnel> … トミー・ドーシー・アンド・ヒズ・オーケストラ(Tommy Dorsey and his orchestara)

Band leader & Tromboneトミー・ドーシーTommy Dorsey
Others不明Unknown

<Contents> … 「RCAジャズ栄光の遺産シリーズ/ザ・サウンド・オブ・スイング」(RCA RA61)

record3. B-5.トロンボノロジーTrombonology7月1日
record3. B-8.センチになってI'm gettin' sentimental over you7月8日
「トロンボノロジー」
トミー自身が作曲したトロンボーン協奏曲。トミーのトロンボーンの卓越したテクニックが縦横に駆使され、いまさらながら彼のジャズ奏者としての資質に気付かされる。アップ・テンポで、速く細かなフレーズを息も付かせず澱みなくフルトーンで正確に吹きまくるテクニックが素晴らしい。
「センチになって」
1935年に吹き込んで以来ドーシー楽団の代名詞となったナンバーで楽団のテーマ・ソング。SP盤時代には発売されなかったロング・ヴァージョンだという。トミーのセンチメンタルな美しいトロンボーン・プレイが堪能できる。中間部の柔らかいホーンも響きも美しい。こうやって聴くとスイング・ジャズも素晴らしいと思う。

[A song is born]ポスター

1948年に公開されたMGM映画"A song is born"のために集められたメンバーによる録音が行われた。ものすごく豪華なメンバーである。このパーソネル・メンバーはそのまま映画にも出演した。しかし映画のタイトルが"A song is born"なのに、曲名が"A song was born"と過去形になっているんだろう?
映画のストーリーは、フォーク・ミュージックの研究家である教授(ダニー・ケイ)が、7人の学者と共に総合的な音楽百科事典を執筆し録音していた。そして学者達は、10年近くラジオも聴かず世の中とは断絶された生活を送っていた。たまたま教授たちの研究室の、2人の窓拭きが教授たちに質問をしたことをきっかけに、教授たちはスウィング、ジャイブ、ブルース、ブギウギ、ビ・バップなど、ポピュラー音楽にはさまざまなスタイルがあることに気づかされる。そこで教授は早速様々なタイプのジャズを求めて、夜の街に繰り出し、ナイトクラブを探索して回る。そこで教授はメル・パウエル、トミー・ドーシー、ゴールデン・ゲイト・カルテット、チャーリー・バーネット、ライオネル・ハンプトン、ルイ・アームストロング、ベニー・カーターといったミュージシャンに出会う。そしてそこで出会ったナイト・クラブの歌手(ヴァージニア・メイヨ)に恋心を持つに至る。そして色々紆余曲折を学者仲間やジャズ・ミュージシャン達の協力で乗り越えて結ばれるというお話です。
その映画の挿入歌が「ア・ソング・ウォズ・ボーン」です。右はその映画内での演奏シーン。左からベニー・グッドマン、ルイ・アームストロング、ライオネル・ハンプトン、チャーリー・バーネット、トミー・ドーシーが映っています。

「キャピトル・コレクターズ・アイテム」ジャケット

<Date&Place> … 1947年8月9日 多分ロスアンゼルスにて録音

<Personnel> … ジャイアンツ・オブ・ジャズ(Giants of Jazz)

Trumpet & Vocalルイ・アームストロングLouis Armstrong
Tromboneトミー・ドーシーTommy Dorsey
Cralinetベニー・グッドマンBenny Goodman
Tenor saxチャーリー・バーネットCharlie Barnet
Vibraphoneライオネル・ハンプトンLionel Hampton
Pianoメル・パウエルMel Powell
Guitarアル・ヘンドリクソンAl Hendrickson
Bassハリー・ババシンHarry Babasin
Drumsルイ・ベルソンLouis Bellson
Chorusゴールデン・ゲイト・カルテットGolden gate quartet
Vocalジェリ・サリヴァンJeri Sullivan
[A song is born]1シーン

<Contents> … 「キャピトル・コレクターズ・アイテム」(ECJ-50077)

B面1.「ア・ソング・ウォズ・ボーン」
レコードの解説によると、映画のサウンド・トラックとは別にキャピトルのスタジオにおいて録音されたという。癌研究基金への寄付を目的として製作されたSPアルバムに組み込まれて発売されたため、RCAとの契約下にあったサッチモやトミー・ドーシーの参加が可能になったという。
曲はどことなくドヴォルザーク交響曲第9番「新世界より」第2楽章(家路)に似ているが細かいことは気にせずに楽しもう。ゴールデン・ゲイト・カルテットのアカペラ・コーラスで始まり、アンサンブルが入り、ジェリ・サリヴァン、続いてルイのヴォーカル、ドーシーのTbソロ、ルイのTpソロ、バーネットのTsソロ、グッドマンのClソロからアンサンブルを挟んでパウエルのPの後2小節のソロ交換があって終わる。

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