デクスター・ゴードン 1947年
Dexter Gordon 1947
バップの本格的な興隆期のこの年、最も進んでいたアルト・サックス奏者はチャーリー・パーカーで間違いないだろうが、テナー・サックスでは、白人ならスタン・ゲッツそして黒人ならデクスター・ゴードンだったのではないだろうか?
<Date&Place> … 1947年6月5日 ロスアンゼルスにて録音
<Personnel> … デクスター・ゴードン・クインテット(Dexter Gordon Quintet)
<Contents> … "Dexter Gordon/The Dial sessions"(Polydor 582735)&"Dexter Gordon/Kind of Gordon"(House of jazz 220156)
| A面1.&CD10-13. | ミスチーヴァス・レディ | Mischievous lady |
| A面2.&CD10-14. | ララバイ・イン・リズム | Lullaby in rhythm |
レコードには2テイクずつ入っている。Tbのメルバ・リストンは珍しい女性トロンボーン吹きで、これが初レコーディングだと思われる。
「ミスチーヴァス・レディ」
ミディアム・テンポで、アンサンブルの後デックスがまずソロを取り、続いてリストン、フォックスがソロを取るが双方ともデックスの半分の尺である。
「ララバイ・イン・リズム」
アップ・テンポのナンバーで、合奏の後最初にソロを取るのはPのフォックスあまり面白くないソロである。続いてデックスが豪放なソロを取る。リストンのソロはない。
<Date&Place> … 1947年6月12日 ロスアンゼルスにて録音
この日は、同じテナーのワーデル・グレイを加えたダブル・テナーのクインテット演奏と、ワーデル・グレイが抜けたワン・ホーン・カルテット演奏が録音された。
<Personnel> … デクスター・ゴードン・ワーデル・グレイ・クインテット(Dexter Gordon - Wardell Gray Quintet)
<Contents> … "Dexter Gordon/The Dial sessions"(Polydor 582735)&"Dexter Gordon/Kind of Gordon"(House of jazz 220156)
A面3.&CD2-1.「ザ・チェイス・パート1&2」(The chase part1&2)
史上名高いテナー・バトルの初スタジオ・レコーディング。合奏によるテーマからゴードンとグレイが入れ替わりソロを取り、正にバトル!中間にピアノ・ソロが入るが、その後もテナー対バンが続き、アンサンブルとなる。こっちがゴードンで、おっ、グレイに代わったかな?などと言って聴くのが楽しい。
<Personnel> … デクスター・ゴードン・カルテット(Dexter Gordon Quartet)
Tenor sax … ワーデル・グレイ ⇒ Out
<Contents> … "Dexter Gordon/The Dial sessions"(Polydor 582735)&"Dexter Gordon/Kind of Gordon"(House of jazz 220156)
| A面4.&CD10-15. | イリデッセンス&クロマティック・アベレイション | Iridescene & Chromatic Aberration |
| A面5.&CD10-16. | 街の噂 | Talk of the town |
| B面1.&CD10-17. | ブルース・ビキニ | Blues Bikini |
「イリデッセンス&クロマティック・アベレイション」
同じ曲のようだ。番号を見ると"Iridescene"がD1085-Cで、"Chromatic Aberration"がD1085-Aとなっており、同じ曲のテイク違いをこのように別タイトルを付けている。"Iridescene"(D1085-C)はダイヤルからは発売されなかったようだ。「イリデッセンス」はピアノのイントロで始まるが、「クロマティック・アベレイション」はテナーが入りでテーマを奏する。デクスターの豪快な吹きっぷり、バンのソロを聴くと「クロマティック・アベレイション」の方が出来が良い感じがする。
「街の噂」
ゆったりとしたバラードで、野太い音のデックスの豪快な歌いっぷりが楽しめる。バンの軽快なソロもいい味を出している。
「ブルース・ビキニ」
ピアノのイントロで始まるミディアム・アップのスインギーなナンバー。ゴードンのプレイは実に快調で豪快に吹きまくる。バンのピアノ・ソロからカレンダーのベース・ソロを経て、再度デックスが吹いて終わる。
<Date&Place> … 1947年7月6日 ロスアンゼルス/エルクス・オウディトリアムにて実況録音
<Personnel> … ザ・バップランド・ボーイズ(The bopland boys)
ジャム・セッションで曲によってリズム・セクションが代わるという珍しいセッションとなった。
<Contents> … "Dexter Gordon/Kind of Gordon"(House of jazz 220156)
| A | CD7-1. | ザ・ハント | The Hunt |
| B | CD7-2. | ディソーダ―・アット・ザ・ボーダー | Disorder At The Border |
| C | CD7-3. | バイアス・ア・ドリンク | Byas-A-Drink |
| D | CD9-1. | チェロキー | Cherokee |
| E | CD9-2. | アフター・アワーズ・バップ | After hours bop |
A「ザ・ハント」
18分30秒という長尺のジャム・セッションの記録である。ピアノのイントロで始まる。最初に登場するのはTpのハワード・マギー、そしてAsのソニー・クリス、Tbのトラミー・ヤング、Gtのバーニー・ケッセルは少し音を歪ませている感じがする、そしてTsとなるがこれはゴードンとグレイのバトルとなっている。テナー・バトルの途中から他のホーンなどのバッキングが入り大いに盛り上げている。
B「ディソーダ―・アット・ザ・ボーダー」
19分45秒という長尺。テンポをミディアムに落として演奏される。合奏で始まり、最初にソロを取るのはヤング(Tb)で、続くのはTsであるが、ゴードンかグレイかはっきり分からないが、何となくゴードンのような気がする。そしてマギー(Tp)、そしてクリス(As)、続いてもう一方のTsのソロ(多分グレイ)、ケッセル(Gt)、ホウズ(P)からアンサンブルとなる。ドラムのケネディのタイミングがどうも気なる、合ってないような気がする。
C「バイアス・ア・ドリンク」
ピアノのイントロからマギーがリードするアンサンブルとなるミディアム・テンポのナンバー。最初のソロはヤング(Tb)、続くTsは、今度はグレイが先に取っているのではないかと思う。そしてマギー(Tp)からTsソロ(こちらはゴードンか?)、ケッセル(Gt)、ホウズ(P)から合奏となり、それぞれのソロ交換があり、エンディングに向かう。これも19分40秒という長尺。
D「チェロキー」
アンサンブルによるテーマ合奏から始まる。ミディアム・アップ・テンポでカレンダーのベースが実にスインギーである。ここでも最初にソロを取るのはヤング(Tb)で、続くケッセル(Gt)がいいソロを取る。そしてクリス(As)、ジャム・セッションはかなり熱を帯びてきて、掛け声なども多くなる。続いてはTs、僕にはどちらがゴードンか判別が出来ないでいる(汗)が、ここでも先発はグレイではないかという気がする。そこにゴードンも加わってバトルが始まり、そこからエンディングまで延々とバトルが続く。総演奏時間21分40秒の熱演。
「アフター・アワーズ・バップ」
ゆったりとしたブルースで、特にテーマは無くブルース・アドリブを紡いでいく感じ。ここでも最初にソロを取るのはヤング(Tb)で、続くケッセル(Gt)、ホウズ(P)、ブルース弾きとして定評があるが、定型にはまらない熱演を聴かせてくれる。そしてテナー・ソロとなる。自信が無いのだが、こちらはゴードンが先発なのではないかな。後発でグレイが出てマギー(Tp)に渡す。続くのはAsのソニー・クリスで、彼の吹くブルースも定評がある。再びマギーが出て、ヤングが絡み、Tsなども出てエンディングとなる。16分40秒。実に聴き応えのあるライヴ録音である。
<Date&Place> … 1947年11月28、30日 多分ロスアンゼルスにて録音
<Personnel> … レッド・ノーヴォ・セプテット(Red Norvo septet)
ノーヴォの進取気鋭の精神が発揮された布陣である。バップ色が濃い。僕の持っているジミー・ジュフリーの初吹込みである。
<Contents> … 「キャピトル・コレクターズ・アイテム」(ECJ-50077)
| A面7. | アイル・フォロウ・ユー | I'll follow you | 11月28日 |
| A面8. | バップ | Bop | 11月30日 |
「アイル・フォロウ・ユー」
アンサンブルで始まる。ノーヴォがテーマをリードしていく。ジュフリー(As)とゴードンの絡み合いながら進み、ケッセルのソロからアンサンブルとなる。ジュフリーのアルト・サックス・プレイは珍しい。
「バップ」
いかにもバップっぽいテーマである。ソロはノーヴォ、ケッセル、ゴードン、リン(Tp)、マーマロサ、アンサンブルを挟みカレンダーからアンサンブルとなって終わる。
<Date&Place> … 1947年12月4日 ロスアンゼルスにて録音
この日は、同じテナーのテディ・エドワーズを加えたダブル・テナーのクインテット演奏と、テディ・エドワーズが抜けたワン・ホーン・カルテット演奏が録音された。
<Personnel> … デクスター・ゴードン・テディ・エドワーズ・クインテット(Dexter Gordon - Teddy Edwards Quintet)
<Contents> … "Dexter Gordon/The Dial sessions"(Polydor 582735)
B面4.「ザ・デュエット・パート1&2」(The duet part1&2)
デックスはテナー・バトルが好きなのか、ダイヤル・レコードのロス・ラッセルが好きなのか、はたまた儲かるのかは分からないが、ワーデル・グレイとバトルを繰り広げたデックスは、今度はテディ・エドワーズを相手にバトルを展開する。音源をかなり深く網羅しているCD10枚組"Dexter Gordon/Kind of Gordon"(House of jazz 220156)は何故かこのバトルは収録していない。
ドラムのイントロから始まる。テーマをダブル・テナーが奏し、ソロ・スペースへ入る。自信はないが最初がデックスで、後から入るのがエドワーズのような気がする。途中でピアノ・ソロが入り後半もバトルが展開される。
<Personnel> … デクスター・ゴードン・カルテット(Dexter Gordon Quartet)
Tenor sax … テディ・エドワーズ ⇒ Out
<Contents> … "Dexter Gordon/The Dial sessions"(Polydor 582735)&"Dexter Gordon/Kind of Gordon"(House of jazz 220156)
| B面2.&CD9-5. | ゴースト・オブ・ア・チャンス | Ghost of a chance |
| B面3.&CD9-6. | スイート・アンド・ラヴリー | Sweet & lovely |
「ゴースト・オブ・ア・チャンス」
スタンダード・ナンバーである。ゆったりとしたバラードでレスター・ヤングの名演が思い出されるが、デックスの方が勿論音色が太い。。ロウルズのピアノのイントロで始まり、デックスはメロディを崩して吹奏後そのままソロへ移り、ロウルズのソロの後再び短いソロを取って終わる。
「スイート・アンド・ラヴリー」
これもスタンダードで、ロウルズのイントロで始まる。デックスの寛ぎに満ちた余裕しゃくしゃくたるプレイが素晴らしい。ピアノ等のソロは無く、デックスのワンマン・ショウだ。
<Date&Place> … 1947年12月11日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … デクスター・ゴードン・クインテット(Dexter Gordon Quintet)
テナー・バトルに飽き足らなくなったのか今度はバリトン・サックスのレオ・パーカーとのバトルを試みている。
<Contents> … "Dexter Gordon/Dexter rides again(Savoy MG 12130)&"Dexter Gordon/Kind of Gordon"(House of jazz 220156)
| CD-1.&CD8-1. | デクスターズ・リフ | Dexter's riff |
| CD-2. | セッティン・ザ・ペイス・パート1&2 | Settin' the pace part1&2 |
| CD-3. | ソー・イージー | So easy |
「デクスターズ・リフ」
デックスのイントロ吹奏で始まる。アップ・テンポのナンバーで、テーマの後まずはデックスがソロを取り、パーカーが続き、テーマに戻って終わる。
「セッティン・ザ・ペイス・パート1&2」
これもアップ・テンポのナンバーで、合奏によるテーマの後、デックスが先発し、パーカーが続く。一旦デックスに戻り、再びパーカーが出て、ドラム・ソロを挟んでデックス、パーカーが再びソロを取り、間隔が短くなり4小節のソロ交換となる。
「ソー・イージー」
ミディアム・アップ・テンポの曲。テーマ合奏の後デックスがまずソロを取り、パーカーのソロとなり、テーマ合奏に戻る。
<Date&Place> … 1947年12月19日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … レオ・パーカーズ・オールスターズ(Leo Parker's All Stars)
<Contents> … "Dexter Gordon/Kind of Gordon"(House of jazz 220156)
| CD8-2. | ウィー・ドット | Wee Dot |
| CD8-3. | ライオン・ロアーズ | Lion roars |
「ウィー・ドット」
合奏で始まる。スインギーなナンバーで最初にニューマン(Tp)、続いてデックス、ジョンソン(Tb)、パーカー(Bs)と続きテーマに戻る。パーカーはレスター・ヤングからの影響が大きいように思う。
「ライオン・ロアーズ」
こちらも合奏で始まる。ソロはニューマン、デックス、ダメロン(P)、ジョンソン、パーカーと続く。前曲同様パーカーのソロ・スペースが大きい。
<Date&Place> … 1947年12月22日 ニューヨークにて録音
<Personnel> … デクスター・ゴードン・アンド・ヒズ・ボーイズ(Dexter Gordon and his boys)
<Contents> … 「ファッツ・ナヴァロ/ノスタルジア」(Savoy MG 12133)&"Dexter Gordon/Kind of Gordon"(House of jazz 220156)
| CD-5.&CD8-7. | デクスティヴィティ | Dextivity |
| CD-6.&CD8-5. | デクストローズ | Dextrose |
| CD-7.&CD8-4. | デクスターズ・ムード | Dexter's Mood |
| CD-8.&CD8-6. | インデックス | Index |
「デクスティヴィティ」
テーマ合奏で始まる。ソロは先ずデックスが取る。続いてナヴァロ、短いダメロンのソロが入り、テーマに戻る。
「デクストローズ」
アップ・テンポのナンバーで、先ずはデックスがソロを取り、続いてナヴァロのソロの後テーマに戻る。
「デクスターズ・ムード」
少しゆったりとしたナンバー。テーマからワン・クッションあってデックスのソロ・スペースに入る。ソロはデックスのみで存分に楽しめる。
「インデックス」
テーマ合奏から先ずはデックス、続いてナヴァロが取り、テーマに戻る。
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